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今回のテーマは
SDM研究科で研究スケールを間違える人の共通点です。
SDM研究科の研究計画書で、
内容以前に評価が伸びなくなる原因として非常に多いのが、
研究スケールの設定ミスです。
- テーマは面白いのに「大きすぎる」と言われる
- 社会的意義はあるのに「修士研究として無理がある」と判断される
- どこを研究するのか分からないと言われる
これらはすべて、
能力の問題ではなく、スケール設計の問題です。
1. SDM志望者ほどスケールを大きくしがち
SDM研究科を志望する人は、
- 社会全体を見たい
- 複雑な問題に取り組みたい
- 部分最適ではなく全体最適を考えたい
という志向を持っています。
これはSDMに非常に向いている姿勢ですが、
そのまま研究計画に落とすと、
- スマートシティ
- 社会システム全体
- 産業構造の転換
といった、
修士研究では扱いきれないサイズになりがちです。
2. 評価されない典型例①「社会全体が対象になっている」
研究スケールを間違える典型例が、
- 日本社会全体
- 業界全体
- 都市システム全体
を研究対象にしてしまうケースです。
この場合、
- 何を観察するのか
- どこに介入するのか
- 何を比較するのか
が曖昧になり、
研究としての焦点が定まりません。
3. 評価されない典型例②「やることが多すぎる」
もう一つ多いのが、
- 課題分析
- 要件定義
- 設計
- 実装
- 検証
をすべて一つの研究でやろうとするケースです。
実務としては理想的ですが、
研究として見ると、
- どこが検討の中心なのか分からない
- すべてが表層的になる
と判断されやすくなります。
4. SDM研究科で評価されるスケール感とは
SDM研究科で評価されやすい研究スケールは、
- システム全体を見渡しつつ
- 研究対象は一部に絞っている
という形です。
たとえば、
- 全体構造を示したうえで
- 特定の関係性
- 特定の意思決定
- 特定の設計原理
に焦点を当てる、という設計です。
「全体を語るために、どこを切り出すか」
ここが明確なほど、研究として成立します。
5. 修士研究として適切なサイズの考え方
修士研究として適切かどうかを判断するには、
次の問いが有効です。
- 2年間で検討し切れるか
- データや事例にアクセスできるか
- 結論が一つ以上の問いに分散していないか
この問いに「はい」と答えられない場合、
スケールが大きすぎる可能性があります。
6. スケールを下げることは「弱くする」ことではない
多くの受験生が誤解しているのが、
- スケールを下げる=価値が下がる
という考え方です。
実際には逆で、
- 焦点が絞られ
- 構造が見え
- 検討が深まる
ほど、研究の評価は上がります。
SDM研究科では、
大きな問題を、小さく・深く扱える人
が評価されます。
まとめ|SDM研究科の研究スケールは「切り出し方」で決まる
システムデザイン・マネジメント研究科で
研究スケールを間違えてしまう人の共通点は、
- 問題の大きさを、そのまま研究対象にしてしまうこと
です。
評価される研究は、
大きな問題を前にして、
どこを研究として切り出すかを設計できている研究
です。
スケールを下げる勇気は、
研究の質を下げる行為ではありません。
それは、
研究として成立させるための、最も重要な設計判断です。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


