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今回のテーマは、医学研究科における指導教員の選び方と注意点です。
医学研究科では「教員選び」が研究の8割を左右する
医学研究科の受験相談で、
必ずと言っていいほど出てくる悩みがあります。
- どの先生を選べばいいのか分からない
- 有名な先生のほうが有利なのか
- 研究テーマと教員、どちらを優先すべきか
結論から言うと、医学研究科では
指導教員選びが、研究の成否をほぼ決めます。
これは入試の合否だけでなく、
入学後に研究が進むかどうかにも直結します。
医学研究科の入試は「研究室単位」に近い
制度上は研究科選抜ですが、
医学研究科の実態はこうです。
研究室・指導教員との適合性が、
暗黙の前提として評価されている
- そのテーマを
- その教員が
- 現実的に指導できるか
ここが合っていないと、
研究計画書がどれだけ良くても
評価は伸びません。
教員選びで最も大切な前提
まず、
絶対に外してはいけない前提があります。
教員は「テーマありき」で選ぶもの
です。
- 先生が先
- 有名だから
- 業績が多いから
という理由で教員を決めると、
ほぼ確実に研究は迷走します。
医学研究科で正しい教員選びの出発点
正しい順序は、必ずこうです。
- 研究テーマの核を定める
- そのテーマを扱える分野を明確にする
- 該当する教員の研究業績を確認する
この順序を守るだけで、
教員選びの失敗は激減します。
業績を見るときの「正しい見方」
教員の業績を見る際、
よくある間違いがあります。
- 論文数が多い
- インパクトファクターが高い
- 有名誌に載っている
もちろん重要ですが、
それだけで判断するのは危険です。
医学研究科で見るべきポイントは、
「何を、どういう問いで研究しているか」
です。
- 自分のテーマと
- 問いの立て方が近いか
- 方法論が重なっているか
ここが最重要です。
「幅広く見てくれそうな先生」は危険
受験生がよく言う言葉があります。
- この先生は何でも見てくれそう
医学研究科では、
この発想はかなり危険です。
評価者側からすると、
研究がまだ固まっていない
というサインに見えるからです。
教員とテーマがズレると何が起きるか
仮に合格できたとしても、
- 教員の専門とズレている
- 研究手法が合わない
この状態で入学すると、
修士・博士課程で研究が止まる
確率が非常に高くなります。
医学研究科では、
「完走できるか」
が、入試段階から見られています。
事前相談・研究室訪問は必要か
医学研究科では、
事前相談は必須ではありません。
ただし、
- テーマがほぼ固まっている
- 方法論がある程度定まっている
この状態であれば、
事前相談は非常に有効です。
事前相談で見られている本当のポイント
事前相談で教員が見ているのは、
- 完成度
- 研究成果
ではありません。
見られているのは、
研究について対話ができるか
です。
- 指摘をどう受け止めるか
- 分からない点をどう扱うか
ここに、
研究者としての資質が表れます。
事前相談で絶対に避けるべき質問
次のような質問は、
ほぼ確実にマイナスです。
- このテーマで合格できますか
- 何をやればいいですか
- テーマを決めてもらえますか
これらはすべて、
研究の主体性がない
と判断されます。
面接で教員選びはどう見られるか
面接では、
- なぜこの分野か
- なぜこの研究テーマか
という形で、
間接的に教員との適合性が確認されます。
- 教員名を無理に挙げる必要はありません
- 研究内容から自然に伝わることが重要です
医学研究科で評価される教員選びの状態
評価される状態とは、
研究内容を聞けば、
指導教員像が自然に浮かぶ状態
です。
- 理論
- 方法
- 研究対象
これが噛み合っていれば、
教員選びで減点されることはありません。
社会人・医師受験生の注意点
医師・社会人受験生は、
- 人脈がある
- 現場経験が豊富
という強みがあります。
しかし、
「知っている先生」に引っ張られる
ケースが少なくありません。
人間関係よりも、
研究との相性
を最優先してください。
医学研究科の教員選びの本質
最後に、
最も大切なことをお伝えします。
医学研究科における教員選びは、
合格のためだけの作業ではありません。
- 修士・博士課程
- 数年間の研究生活
を左右する、
最重要の意思決定です。
まとめ
医学研究科における
指導教員の選び方と注意点を整理します。
- テーマ起点で選ぶ
- 業績は「問い」と「方法」で見る
- 幅広さを期待しない
- 事前相談は準備が整ってから
- 完走できる相性を重視する
この視点を持っていれば、
教員選びで大きく失敗することはありません。
次回は、
医学研究科の研究室訪問・事前相談はどこまで必要か
を解説します。
ここで、
「動くべき人・動かなくていい人」の違いを
さらに具体化していきます。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


