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今回のテーマは、商学研究科の専攻・分野別試験内容一覧と対策の考え方です。


商学研究科は「分野」を間違えると努力が空振りする

商学研究科を受験する人が、
最初に必ず直面する壁があります。

それは、

商学研究科は“商学”という一枚岩ではない

という事実です。

  • 商学だから経営学でいい
  • 会計が得意だから有利
  • マーケティングなら汎用的

こうした認識のまま準備をすると、
努力が評価に結びつかないケースが非常に多くなります。


商学研究科は「分野別選抜」の色が濃い

商学研究科の入試は、
表向きは研究科全体の選抜に見えますが、
実態はかなり分野別です。

つまり、

どの分野を軸に受験するかで、
見られる力が変わる

ということです。


商学研究科の主な専攻・分野

商学研究科で想定される主な分野は、
おおむね次の通りです。

  • 経営学・組織論
  • マーケティング
  • 会計学
  • ファイナンス
  • 商業・流通
  • 国際経営・グローバルビジネス

それぞれ、
試験で見られるポイントが異なります。


経営学・組織論系|「理論理解と問い」

経営学・組織論系では、

  • 組織理論
  • 経営戦略論
  • 人的資源管理論

などを背景に、

理論を使って考えられるか

が見られます。

試験対策の考え方

  • 用語暗記は最小限
  • 理論で現象を説明する練習
  • 研究計画書と論点を揃える

が重要です。


マーケティング系|「分析視点」

マーケティング系では、

  • 市場
  • 消費者行動
  • データ

をどう捉えているかが重視されます。

見られている点

  • フレームワーク理解
  • データの読み取り方
  • 仮説思考

対策の考え方

  • 成功事例を語らない
  • 分析視点を明示する
  • 調査方法との接続を意識する

会計学系|「基礎理解と研究適性」

会計学系は、

  • 計算力
  • 実務経験

だけでは評価されません。

見られているのは、

会計情報を研究対象として扱えるか

です。

対策の考え方

  • 基本概念の理解
  • 会計基準や制度への関心
  • 理論的な問題意識

計算ミスよりも、
理解の浅さが致命的になります。


ファイナンス系|「論理と前提理解」

ファイナンス系では、

  • 数理的要素
  • 統計的思考

がある程度前提になります。

ただし、

高度な数式処理

までは求められていません。

見られている点

  • 前提条件の理解
  • モデルの意味
  • 研究テーマとの整合性

商業・流通系|「現象を研究に変換できるか」

商業・流通系では、

  • 流通構造
  • 小売・卸
  • プラットフォーム

などの現象を、

研究課題として捉え直せるか

が重視されます。

注意点

  • 実務改善案にならない
  • トレンド紹介で終わらない

国際経営系|「比較と枠組み」

国際経営系では、

  • 国際比較
  • 制度差
  • 文化的背景

をどう扱うかがポイントです。

対策の考え方

  • 単なる海外事例紹介はNG
  • 比較の軸を明確に
  • 英語文献との接続を意識

分野をまたぐ受験はできるのか

よくある質問です。

結論から言うと、

可能だが、戦略が必要

です。

  • 研究テーマが一本で通っている
  • 方法論が一貫している

この条件を満たさないと、

何がやりたいのか分からない

と評価されます。


分野選びでやってはいけないこと

商学研究科でよくある失敗は、

  • 得意そうだから選ぶ
  • 就職に有利そうだから選ぶ
  • なんとなく幅広くする

これらはすべて、

研究視点の欠如

と見なされます。


正しい分野選択の基準

分野を選ぶときは、
次の3点で考えてください。

  1. 自分の研究テーマと合うか
  2. 方法論が噛み合うか
  3. 修士論文まで見通せるか

この3点が揃えば、
分野選択で大きく外すことはありません。


試験対策は「分野→研究計画書→筆記」の順

商学研究科の試験対策は、

分野理解が最初

です。

  • 分野を決める
  • 研究テーマを固める
  • それに合わせて筆記対策

この順序を守らないと、
対策が空回りします。


まとめ

商学研究科の専攻・分野別試験対策で重要なのは、

  • 分野ごとの評価視点を知る
  • 研究テーマと整合させる
  • 知識ではなく思考を示す

この3点です。

商学研究科は、

分野を理解している人から合格する

研究科です。

次回は、
商学研究科で求められる学生像とは何か
を解説します。

ここで、
「なぜこの人が選ばれるのか」を
評価者視点で整理します。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。