院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは
政策・メディア研究科の入試制度と評価構造の全体像です。
政策・メディア研究科(いわゆるSFC院)は、
「自由」「多様」「個性的」といったイメージで語られることが多い研究科です。
しかし実際の入試では、
明確な評価構造と、はっきりした合否の分かれ目が存在します。
まずはその全体像を整理するところから始めましょう。
1. 政策・メディア研究科の院試は「総合評価型」
政策・メディア研究科の入試は、
筆記試験の点数で序列をつけるタイプの試験ではありません。
評価の中心は、
- 出願書類(研究計画書・志望理由等)
- 面接での対話
- 研究テーマと研究科・教員との整合性
といった要素を総合的に判断する方式です。
つまり、
一部だけが突出していても、
全体構造が崩れていると評価されにくい、という特徴があります。
2. 「自由に見える」からこそ設計が問われる
政策・メディア研究科では、
- テーマ設定が自由
- 学際的アプローチが可能
- 背景も多様
という特徴があります。
一方で、この自由さが原因で、
- 何を評価されているのか分からない
- 自分の計画が正しいのか判断できない
- 抽象的なまま突き進んでしまう
という受験生も少なくありません。
しかし実際には、
自由=何でもよい、ではありません。
むしろ、
自由度が高い分、
「なぜそのテーマなのか」「なぜ研究として成立するのか」
という設計の妥当性が強く問われます。
3. 政策・メディア研究科で評価される基本要素
入試全体を通して、一貫して見られているのは次の点です。
- 問題意識が明確か
- 研究として問いに落とし込めているか
- 学際的テーマを構造的に整理できているか
- 大学院で指導可能な内容か
逆に言えば、
- 社会的に正しそう
- 意義がありそう
- 活動実績が立派
といった要素だけでは、
評価には直結しません。
4. 他研究科との決定的な違い
政策・メディア研究科の最大の特徴は、
「研究対象」と「研究方法」が固定されていないことです。
理工系・人文系のように、
- 分野が明確
- 方法論が共有されている
という前提がありません。
そのため評価側は、
「この人は、研究として何をしようとしているのか」
を、
研究計画書と面接を通じて慎重に確認します。
ここが曖昧なままだと、
「面白そうだが、研究には見えない」
という評価になりやすくなります。
5. 合否を分けるのは「研究としての成立性」
政策・メディア研究科の院試で
最終的に合否を分けるのは、
- 研究テーマが学術的に成立しているか
- 修士課程として現実的か
- 指導・議論が可能な設計になっているか
という、研究としての成立性です。
これは、
学歴・年齢・職歴とは別の次元で判断されます。
6. 入試制度を正しく理解することが、最初の分岐点
政策・メディア研究科の院試では、
- 何を準備すべきか
- 何を削るべきか
- どこに時間をかけるべきか
を誤ると、
努力がそのまま評価につながりません。
まずは、
- 点数試験ではない
- 活動発表の場でもない
- 研究設計を見る入試である
という前提を、
しっかり押さえる必要があります。
まとめ 政策・メディア研究科の院試は「自由」ではなく「設計」
政策・メディア研究科の院試は、
一見すると自由で曖昧に見えます。
しかし実際には、
- 研究として成立しているか
- 学際テーマを構造化できているか
- 大学院で育てられる人材か
という、
非常にシンプルで厳密な基準で見られています。
この評価構造を理解することが、
すべての対策の出発点になります。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


