院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは
文学研究科における英語・独文・仏文試験の位置づけ
です。
「語学が苦手だから無理かもしれない」という思い込み
- 英語が得意ではない
- 独文・仏文はほとんど触れてこなかった
- 語学試験が一番の不安要素
そして最終的に、
文学研究科は語学ができる人の世界だ
と諦めてしまう。
結論から言います。
文学研究科において、語学試験は「主役」ではありません。
しかし同時に、軽視すると確実に足をすくわれる要素でもあります。
語学試験の本当の役割は「研究可能性の確認」
語学試験は、
- 語学力自慢をする場
- ネイティブ並みの力を測る場
ではありません。
教員が見ているのは、ただ一つ。
研究に必要な文献を、今後きちんと読めるか
つまり語学試験は、研究のための基礎体力チェックです。
英語・独文・仏文は「専攻との関係」で見られる
重要なのは、
- どの言語が
- どの専攻で
- どの程度必要とされているか
という関係性です。すべての受験生に同じ水準は求められていません。
英語試験の位置づけ
見られているポイント
- 学術的な英文を正確に読めるか
- 構文を追えているか
- 内容を論理的に把握できているか
会話力や発音は、ほぼ見られていません。
よくある誤解
- TOEICの点数が高ければ有利
- 速読できれば評価される
実際に重視されるのは、正確さと文脈理解です。
独文・仏文試験の位置づけ
哲学・思想史・文学理論系の専攻では、特に重視されることがあります。
見られているポイント
- 文法の基礎が分かっているか
- 辞書を使いながら読めるか
- 文献に向き合う姿勢があるか
ここでも完璧さは求められていません。
語学試験で「落ちる」典型パターン
- ほぼ白紙
- 内容を取り違えている
- 辞書前提でも読めていない
この場合、
研究文献を読むのは厳しいのでは?
と判断されます。
語学が弱い人がやってはいけない対策
- 単語帳の丸暗記
- 文法を完璧にしようとする
- 点数だけを目的にする
文学研究科の語学試験は、資格試験とはまったく別物です。
正しい語学対策の考え方
- 過去問や想定文献を使う
- 学術文の構造に慣れる
- 辞書を引きながら正確に読む訓練
重要なのは、
「読めない」ことより「読もうとしていない」ことが評価を下げる
という点です。
語学と研究計画書はセットで見られている
研究計画書で挙げた文献の言語と、語学力は暗黙にセットで見られています。
- 仏語文献を多く挙げている
- でも仏文試験が壊滅的
この場合、
本当にその研究ができるのか?
と疑問を持たれます。
語学は「足を引っ張らなければ十分」
現実的な目標は、
評価を大きく下げないこと
- 突出してできる必要はない
- しかし研究不能レベルでは困る
このラインを越えていれば、合否は研究計画書・筆記・面接で決まります。
まとめ
文学研究科における語学試験は、
- 主役ではない
- しかし軽視できない
という位置づけです。
語学力そのものよりも、
- 文献に向き合う姿勢
- 研究を進める覚悟
が見られています。
語学を理由に諦める必要はありません。
ただし、語学を無視したまま挑むこともできません。
次回は、文学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由を解説します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


