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今回のテーマは
法科大学院の併願戦略と現実的な出願設計です。

法科大学院受験では、

  • どこを併願すればよいのか
  • 併願は多い方が安全なのか
  • 既修・未修をどう組み合わせるべきか

といった点で悩む方が非常に多く見られます。
しかし、併願戦略を誤ると、合格可能性を下げるだけでなく、入学後のミスマッチを引き起こすことがあります。


1. 法科大学院の併願は「数」ではなく「設計」

まず押さえておきたいのは、
法科大学院の併願は、

  • 多く出せば安心
  • とにかく滑り止めを確保する

といった発想で行うものではありません。

なぜなら、法科大学院は、

  • どこでも同じ
  • 入れればよい

という進学先ではなく、
教育方針・負荷・修了条件が大きく異なる専門職大学院だからです。

併願は、
「合格の保険」ではなく、
進学後を見据えた選択肢の設計として考える必要があります。


2. 私立・国立併願の基本的な考え方

法科大学院の併願では、

  • 私立法科大学院同士
  • 国立法科大学院同士
  • 私立×国立

といった組み合わせが考えられます。

私立と国立では、

  • 授業料
  • 定員規模
  • 教育体制

に違いがあるため、
学修環境と生活設計をセットで考えることが重要です。

特に社会人や再受験者の場合、
学費・生活費を含めた現実的な設計が欠かせません。


3. 既修・未修併願の注意点

併願戦略でよく見られるのが、

  • 既修で第一志望
  • 未修を滑り止め

という組み合わせです。

しかしこの併願は、

  • 既修で落ちた場合
  • 未修に進学する覚悟が本当にあるか

を、事前に整理しておかないと、
進学後に大きな違和感を抱えることになります。

未修は「下位互換」ではなく、
前提条件も進度も異なる別コースです。

併願するのであれば、

  • どちらに合格しても進学できるか

を、必ず自分に問い直す必要があります。


4. 併願校ごとに志望理由は変えるべきか

法科大学院併願で悩まれやすいのが、

  • 志望理由書は使い回してよいのか

という点です。

結論から言うと、

  • 動機の軸
    は共通で構いませんが、
  • 教育理解・学修設計の部分は調整が必要

です。

各法科大学院には、

  • 教育方針
  • カリキュラムの特徴
  • 重視している能力

があります。

これを無視した志望理由書は、
「どこでもよい受験生」
と判断されやすくなります。


5. 併願で失敗しやすい典型パターン

法科大学院併願でよくある失敗には、次のようなものがあります。

  • 難易度だけで併願校を並べてしまう
  • 学修負荷や生活設計を考えていない
  • 合格後の意思決定を想定していない

この場合、

  • 合格はしたが進学を迷う
  • 入学後に後悔する

といった事態が起こりやすくなります。

併願戦略は、
合否よりも「進学後の選択」を見据えて立てるべきものです。


6. 現実的な併願設計とは何か

現実的な併願設計とは、

  • 自分の学力水準
  • 既修・未修の適性
  • 学修時間・生活条件
  • 修了後まで含めた覚悟

を踏まえたうえで、

  • 第一志望
  • 第二志望
  • 進学可能ライン

を、自分の言葉で説明できる状態を作ることです。

「何となく併願している」状態では、
面接や進学判断で必ず迷いが生じます。


まとめ|法科大学院の併願は「合格後」から逆算する

法科大学院の併願戦略で最も重要なのは、

  • 受かるかどうか
    ではなく
  • 受かったあと、どこで学ぶのか

という視点です。

併願は、

  • 不安だから増やす
    ものではなく、
  • どの進路にも進めるように整える

ための設計です。

合格後に迷わないためにも、
併願校は、

「どこに合格しても進学できる」
「そこで学び切る覚悟がある」

という基準で、
冷静に設計していきましょう。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。