院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは
法科大学院の志望理由書で見られている視点です。
法科大学院受験において、志望理由書は
- とりあえず動機を書けばよい
- 面接で話す内容を文章にしたもの
- 熱意が伝われば評価される
と捉えられがちです。
しかし実際には、志望理由書は合否を左右する重要書類であり、
ここでのズレは、筆記や面接で挽回しにくいのが現実です。
1. 法科大学院の志望理由書は「作文」ではない
まず理解しておくべきなのは、
法科大学院の志望理由書は、
- 気持ちを伝える文章
- 人生エッセイ
ではない、という点です。
志望理由書は、
「この受験生を、法曹養成という長期・高負荷の教育に乗せてよいか」
を判断するための、評価資料です。
そのため、
- 感情的な動機
- 抽象的な理想論
だけでは、評価につながりません。
2. 「法曹になりたい」だけでは足りない理由
志望理由書で最も多いのが、
正義を実現したい
社会の役に立ちたい
困っている人を助けたい
といった動機です。
これ自体は否定されませんが、
それだけでは評価の入口にすら立てません。
なぜなら、
それは
- 法曹一般の動機
であって - なぜ法科大学院なのか
- なぜ今なのか
が説明されていないからです。
3. 評価される志望理由書の基本構造
法科大学院で評価される志望理由書には、
共通する構造があります。
- なぜ法曹を目指すのか(背景・経験)
- なぜ法科大学院という教育制度が必要なのか
- その法科大学院で、何をどう学ぼうとしているのか
- 修了後をどう見据えているのか
この4点が、
具体的かつ現実的に接続しているか
が評価の核心です。
4. 教育理解が浅いと評価が下がる
志望理由書で評価が下がりやすいのが、
- 法科大学院を「勉強する場所」としか捉えていない
- 司法試験予備校の延長のように書いてしまう
ケースです。
法科大学院は、
- 講義を受けるだけ
- 試験対策をするだけ
の場ではありません。
- 双方向型授業
- 演習・事例検討
- 継続的なアウトプット
を前提とした教育機関であることを、
理解しているかどうかが問われます。
5. 「なぜこの法科大学院か」はどう書くべきか
志望理由書では、
なぜ他ではなく、この法科大学院なのか
も必ず見られています。
ここでやってはいけないのが、
- 偏差値が高い
- 合格実績が良い
- 家から近い
といった理由を前面に出すことです。
評価されるのは、
- 教育方針
- カリキュラムの特徴
- 学修環境
と、自分の目指す法曹像・学修設計が
どう接続しているかです。
6. 覚悟と現実性が伝わるか
法科大学院の志望理由書では、
次の点も非常に重視されます。
- 修了までの学修負荷を理解しているか
- 長期間、学び続ける覚悟があるか
- 生活・学修の両立をどう考えているか
ここが曖昧だと、
- 理想は立派だが、現実が見えていない
- 途中で脱落するリスクが高い
と判断されやすくなります。
まとめ|法科大学院の志望理由書は「法曹教育に耐えうるか」の確認書
法科大学院の志望理由書で見られているのは、
- 文章の上手さ
- 熱意の強さ
ではありません。
見られているのは、
法曹を目指す動機が、
法科大学院という教育制度の理解と、
現実的な学修設計に結びついているか
という一点です。
志望理由書は、
「なりたい自分」を語る場ではなく、
「やり切れる自分」を示す場です。
この視点を持てるかどうかが、
法科大学院受験における大きな分かれ目になります。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


