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今回のテーマは、社会学研究科における指導教員の選び方と注意点です。


社会学研究科では「指導教員選び」が合否を左右する

社会学研究科の受験において、
研究テーマと同じくらい重要なのが、

指導教員の選び方

です。

  • テーマは悪くない
  • 計画書も書けている

それでも落ちるケースの多くは、

研究テーマと指導教員の不適合

が原因になっています。

社会学研究科では、
このズレが想像以上に厳しく見られます。


なぜ社会学研究科は指導教員を重視するのか

理由は明確です。

社会学研究科は、

  • テーマの幅が広い
  • 方法論も多様
  • 学派的背景も異なる

という特徴を持っています。

そのため、

「誰のもとで研究するのか」
=「研究が成立するか」

と直結します。


社会学研究科は「研究室単位」で見ている

多くの受験生が誤解していますが、
社会学研究科の入試は、

  • 学生を一括で取る
    のではなく
  • 研究室単位で受け入れる

という性格が非常に強いです。

指導教員は常に、

  • このテーマは自分の専門で見られるか
  • 修士論文まで導けるか

を意識して書類・面接を見ています。


指導教員選びでよくある誤解

まず、よくある誤解を整理します。

  • 有名な先生がいい
  • 優しそうな先生がいい
  • 社会問題に詳しそうな先生がいい

これらは、
研究指導の観点では不十分です。

重要なのは、

研究テーマ・方法との適合性

です。


まず確認すべき3つのポイント

社会学研究科で指導教員を選ぶ際、
最低限確認すべきポイントは次の3つです。

  1. 専門分野・研究対象
  2. 方法論(質的/量的/理論)
  3. 最近の研究テーマ・論文

この3点が噛み合っていないと、
評価は伸びません。


専門分野は「ラベル」ではなく「中身」で見る

  • 社会学
  • 社会心理学
  • メディア研究

といった表面的な分類だけで
選ぶのは危険です。

同じ社会学でも、

  • 理論志向か
  • 調査志向か
  • 批判理論か

によって、
指導可能なテーマは大きく異なります。


方法論の相性は特に重要

社会学研究科では、

方法論の相性

が非常に重視されます。

  • インタビューを想定しているのに
    量的分析中心の教員を選ぶ
  • 調査をしない理論研究なのに
    実証重視の教員を選ぶ

こうしたズレは、

研究として不安定

と判断されます。


研究計画書における指導教員の書き方

研究計画書では、

指導教員として〇〇教授を希望する

と書くだけでは不十分です。

評価されるのは、

  • その教員の研究と
  • 自分の研究が
  • どこで重なるのか

が具体的に示されているかです。


評価される書き方の視点

評価される記述は、

  • 〇〇教授の△△研究を踏まえ
  • 本研究では□□を検討する

というように、

研究内容との接続

が見える書き方です。

  • 理解が完璧でなくてもよい
  • 専門用語を並べる必要はない

方向性が合っていること
が伝われば十分です。


事前相談・研究室訪問は必要か

社会学研究科でも、
よく聞かれる質問です。

結論から言うと、

必須ではないが、
行くなら準備が必要

です。

  • 顔見せ
  • 熱意アピール

のつもりで行くと、
逆効果になることもあります。


事前相談でやってはいけないこと

評価を下げてしまう典型例です。

  • テーマが固まっていない
  • 「何をやればいいか」聞く
  • 研究計画書がない

これは、

指導が大変そう

という印象を与えてしまいます。


社会人受験生の指導教員選びで注意すべき点

社会人受験生は、

  • 実務経験と近い分野の先生
    を選びたくなりがちです。

しかし重要なのは、

実務を研究に変換できるか

を一緒に考えられる教員かどうかです。

  • 実務が評価される
    ではなく
  • 実務を相対化できるか

ここが見られています。


指導教員との相性は「評価構造の一部」

社会学研究科では、

  • 研究テーマ
  • 先行研究
  • 指導教員

この3点が一体で評価されます。

どれか一つでもズレると、

研究として成立しない

と判断されます。


完璧な一致は必要ない

最後に、
安心してほしい点があります。

指導教員選びにおいて、

  • 完全一致
  • 100%理解

は必要ありません。

重要なのは、

研究の方向性が共有できるか

です。

ここが合っていれば、
研究は十分に前に進みます。


まとめ

社会学研究科における指導教員選びは、

  • 好きな先生を選ぶこと
    ではなく
  • 研究が成立する環境を選ぶこと

です。

  • 専門分野
  • 方法論
  • 研究テーマ

この3点を意識するだけで、
合格の安定度は大きく変わります。

次回は、
社会学研究科の研究室訪問・事前相談はどこまで必要か
を解説します。

ここで、
「行くべき人・行かなくていい人」の違いを
はっきりさせます。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。