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今回のテーマは
経済学研究科で評価される研究テーマの作り方
です。
「良さそうなテーマなのに落ちる」理由
経済学研究科の受験生から、よく聞く言葉があります。
- テーマは悪くないと思った
- 社会的にも重要なはず
- 先生にも否定はされなかった
それでも不合格。このとき多くの人は、テーマの新しさやトレンドを疑います。
しかし結論は違います。
評価は「テーマの新しさ」ではなく「研究としての立ち方」で決まります。
経済学研究科における「研究テーマ」とは何か
研究テーマとは、分野名や社会問題の名称そのものではありません。
本質は、どの関係を、どの枠組みで明らかにしようとするのかという問いの構造です。
評価されるテーマ① 検証可能な問いになっている
評価されるテーマは、Yes/Noや方向性が判定できる問いになっています。
- 制度変更は何にどのような影響を与えたか
- ある要因はどの程度影響しているのか
このように、検証可能な形に落ちていることが重要です。
落ちるテーマ① 社会的意義止まり
社会的に重要、現代的課題という説明だけでは研究になりません。
なぜ経済学で扱うのかが説明されていないテーマは評価されにくくなります。
評価されるテーマ② 既存研究との関係が明確
先行研究を踏まえたうえで、自分がどこを見るのかがはっきりしています。
何が分かっていて、何が分かっていないのか。その位置づけが明確なテーマは強く評価されます。
落ちるテーマ② 立ち位置が説明できない
よくあるテーマでも、どこが新しいのか、自分の視点がどこにあるのかを説明できないと評価されません。
評価されるテーマ③ 方法が自然に想像できる
テーマから、理論・実証・分析方法が自然に結びつくことが重要です。
テーマと方法が分離していないことが評価ポイントになります。
落ちるテーマ③ 何でもできそうなテーマ
幅が広すぎるテーマは、修士2年で完結しないと判断されやすくなります。
研究の射程と分析範囲の現実性が厳しく見られています。
社会人がやりがちなテーマ設定の落とし穴
経験や業界の問題意識をそのままテーマにすると、研究として未加工な状態になりやすいです。
経験を問いに、現場を理論に変換することが必要です。
良い研究テーマを作るための具体的手順
- 興味のある分野を決める
- 先行研究を読み論点を把握する
- まだ十分に検証されていない点を探す
- 検証可能な問いに落とす
「良いテーマ」は入試段階で完成していなくていい
テーマが完成しているかではなく、研究として育つかが見られています。
問いの方向性・方法の妥当性・現実的な規模が揃っていれば評価されます。
まとめ
評価されるのは、研究として立っているテーマです。
- 検証可能な問い
- 先行研究との関係
- 方法との必然的な結びつき
次回は、経済学研究科の先行研究レビューで見られている視点を解説します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


