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今回のテーマは 経済学研究科における筆記試験の位置づけ です。
「筆記はどれくらい重要ですか?」という問いの危険性
経済学研究科の受験生から、必ず出てくる質問があります。
- 数学はどれくらい見られますか
- 筆記は何点くらい必要ですか
- 点数で差がつきますか
この質問自体が悪いわけではありません。
ただし、ここには大きな落とし穴があります。
結論から言います。
経済学研究科において筆記試験は、「合否を決める試験」ではなく「研究の前提条件の確認」として扱われることが多いという点です。
筆記は「高得点なら有利」ではない
多くの受験生は、筆記試験を次のように捉えています。
- 高得点なら有利
- 点数で差がつく
- 勉強すれば評価が上がる
しかし、教員が筆記で見ているのは、研究を進める基礎力があるかという一点です。
数学ができる=研究ができる、ではなく、
基礎が不安=研究が止まるという判断がなされやすいのです。
経済学研究科で筆記が課される理由
経済学の研究では、数式・モデル・理論展開が当たり前に出てきます。
そのため、入学後に授業や研究についていけるかを事前に確認する意味合いが強いのです。
筆記は競争のためではなく、脱落者を出さないための確認という側面があります。
筆記試験の形式と役割
経済数学、ミクロ経済学、マクロ経済学などが課されることが多いですが、重要なのは何を確認したいかです。
- 難問を解けるか
- 基礎理論を正確に扱えるか
ここが評価ポイントになります。
「最低限の学力」が意味するもの
求められているのは、応用力よりも基礎の安定性です。
- 公式を覚えているか
- 理論を説明できるか
- 数式の意味を理解しているか
筆記が原因で評価が下がるケース
- 基礎理論の理解が曖昧
- 数式の意味を説明できない
- 解き方を丸暗記している
この場合、研究で理論を扱えるのかという疑問が生まれます。これは点数以前の問題です。
逆に「筆記が強み」になるケースは少ない
筆記が非常によくできるだけで評価が大きく上がるケースは多くありません。
なぜなら、筆記は研究のための土台だからです。
筆記ができても、研究計画が弱ければ評価は伸びません。
筆記対策の優先順位を間違えない
正しい位置づけは、研究計画書を支える基礎要素の一つです。
研究計画があり、筆記がそれを支える。この関係を忘れないでください。
面接でも筆記の理解度は見抜かれる
研究テーマや理論の根拠を話す中で、基礎理解があるかどうかはすぐに見抜かれます。丸暗記では通用しません。
社会人受験生と筆記の関係
難問対策よりも、基礎の復習が圧倒的に重要です。
まとめ
経済学研究科における筆記試験は、合否を競う試験ではなく研究を進めるための前提確認です。
筆記対策のゴールは、研究に必要な基礎力があることを示すことです。
次回は、経済学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由を解説します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


