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今回のテーマは
経済学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由
です。
「数式が書けているのに落ちる」最大の理由
経済学研究科の受験生から、毎年必ず出てくる疑問があります。
- 数学もそれなりに書いた
- 実証モデルも入れた
- 文献も引用している
それなのに不合格。このとき多くの人は、数式やモデルが足りなかったと考えます。
しかし結論は違います。
研究として成立していないことが、最大の理由です。
経済学研究科の研究計画書は「研究の設計図」
研究計画書は、勉強計画ややりたいことリストではありません。
教員が見ているのは、どんな問いを立て、どんな方法で、どこまで明らかにしようとしているのかという研究の設計図です。
評価される研究計画書① 問いが経済学になっている
評価される計画書は、問題意識が経済学の言葉に翻訳されています。
- どの理論枠組みで
- 何を変数として
- どの関係を明らかにするのか
ここまで落とし込めて、初めて研究になります。
落ちる計画書① テーマ先行型
テーマや社会的意義が先に立ち、問いが曖昧な計画は評価されません。
何を検証するのか、何と何の関係を見るのかが不明確なままでは、研究にならないからです。
評価される研究計画書② 方法が必然的に選ばれている
理論・実証・政策分析といった方法が、問いから自然に導かれている必要があります。
なぜこの方法でなければならないのかを説明できない計画は弱く見えます。
落ちる計画書② モデル・数式の目的が不明
数式やモデルがあっても、それで何を明らかにしたいのかが説明されていないと評価は下がります。
数式が書けるかではなく、数式で何を示すかが見られています。
評価される研究計画書③ 先行研究との距離感が適切
先行研究を並べるのではなく、何が分かっていて何が分かっていないかを整理し、自分の位置づけを示せている計画は強く評価されます。
落ちる計画書③ 何でもやろうとする
理論も実証も政策もやるという計画は、現実性がないと判断されやすくなります。
修士2年で完結できるかという視点が常に見られています。
社会人受験生が特に落ちやすいポイント
実務経験や現場の問題意識をそのまま書くと、研究ではなく実務レポートに見えてしまいます。
経験を問いに、現場を理論に変換することが必要です。
評価される研究計画書の共通構造
- 明確な研究課題
- 経済学的な位置づけ
- 方法の必然性
- 現実的な研究範囲
研究計画書は「完成度」より「方向性」
完璧さよりも、研究として正しい方向を向いているかが重視されます。
問いが明確で方法が妥当であれば、未完成でも評価されます。
まとめ
評価されるのは、問いの明確さ・方法の必然性・現実性です。
落ちるのは、テーマ先行・手法先行・欲張りすぎの計画です。
研究計画書は、合否を決める最重要書類です。
次回は、経済学研究科で評価される研究テーマの作り方を解説します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


