院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、法学研究科の面接で必ず聞かれる質問と意図です。
法学研究科の面接は「確認作業」である
まず大前提として理解しておいてほしいことがあります。
法学研究科の面接は、
- 就職面接
- 熱意アピールの場
- 逆転のチャンス
ではありません。
面接の本質は、ただ一つです。
書類に書かれている研究が、
本当にこの人の頭の中にあるかを確認する場
つまり、面接は
研究計画書の延長線上にあります。
「何を聞かれるか」より「なぜ聞かれるか」
面接対策で多くの人がやってしまうのが、
- 想定質問集を丸暗記する
- 模範解答を用意する
という準備です。
しかし法学研究科では、
答えの内容
より
考え方の一貫性
が見られています。
そのため重要なのは、
- この質問は何を確認したいのか
という意図を理解することです。
質問①「なぜこの研究テーマなのですか」
ほぼ確実に聞かれる質問です。
表面的な質問
- なぜこのテーマを選んだのですか
本当の意図
- 問いの出発点を理解しているか
- 問題意識が他人の借り物ではないか
評価されるのは、
- 社会的に重要だから
ではなく - 法学的にどこが引っかかったのか
を説明できる回答です。
NGになりやすい答え
- 以前から興味があった
- ニュースで見て問題だと思った
これだけだと、
思いつきに見える
と判断されます。
質問②「先行研究はどう整理していますか」
これも非常によく聞かれます。
本当の意図
- 文献を“読んだ”だけか
- “整理して使える”状態か
評価されるのは、
- A説とB説があります
ではなく - どこが争点で、どこが未整理か
を説明できるかどうかです。
質問③「あなたの研究の新規性は何ですか」
多くの受験生が最も困る質問です。
ここでの注意点
- 大発見
- 完全なオリジナリティ
は求められていません。
見られているのは、
先行研究を踏まえた上で、
どこに疑問を感じているか
です。
- 既存研究の前提
- 見落とされている視点
ここを言語化できれば十分です。
質問④「この研究は修士2年で終わりますか」
これはかなり重要な質問です。
本当の意図
- 研究範囲は現実的か
- 計画倒れにならないか
評価される回答は、
- 完璧に終わります
ではなく - どこを切り、どうまとめるか
が説明できているものです。
質問⑤「なぜ本学・この研究科なのですか」
この質問も、ほぼ必ず出ます。
よくある勘違い
- ブランド
- 立地
- 雰囲気
を語ってしまうこと。
法学研究科で見られているのは、
研究環境としての必然性
です。
- どの研究があるか
- どの指導体制があるか
ここが研究内容と結びついているかが重要です。
質問⑥「指導教員は誰を想定していますか」
この質問は、
研究が現実的かどうか
を確認するためのものです。
- 名前を挙げられるか
- 研究分野と整合しているか
が見られています。
完璧に理解している必要はありませんが、
- 方向性が合っている
ことは伝わる必要があります。
社会人受験生によく聞かれる質問
社会人の場合、次のような質問が加わることがあります。
- 仕事と研究の両立はできますか
- なぜ今、進学なのですか
ここで大切なのは、
- 忙しさを強調しすぎない
- 覚悟論に寄りすぎない
ことです。
評価されるのは、
研究を進める具体的な見通し
です。
面接で一番見られている共通ポイント
ここまでの質問に共通している評価軸は、これです。
自分の研究を、
自分の言葉で説明できるか
- 暗記した文章
- 用意した表現
ではなく、
- 多少拙くても
- 一貫して説明できる
この方が、はるかに評価されます。
面接で「落ちる人」の共通点
面接で評価を落とす人には、
次の共通点があります。
- 書類と話がズレる
- その場で話を作ろうとする
- 質問の意図を外す
これらはすべて、
研究が自分の中で整理されていない
というサインです。
面接対策で本当にやるべきこと
法学研究科の面接対策は、
特殊なことをする必要はありません。
本当に必要なのは、
- 研究計画書を何度も読み返す
- 自分の言葉で説明し直す
- 想定外の質問にも耐えられる理解
この3点です。
まとめ
法学研究科の面接で必ず聞かれる質問は、
- テーマ
- 先行研究
- 新規性
- 実行可能性
- 研究環境との適合
に集中しています。
面接は、
研究計画書の口頭確認です。
次回は、
法学研究科の面接で評価が一気に下がるNG回答集
を解説します。
ここで、
「やってはいけない答え方」を
具体的に整理します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


