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今回のテーマは「第110回:社会学研究科における英語試験の位置づけ」です。


社会学研究科の英語は「できれば有利」ではない

社会学研究科を目指す受験生から、
英語について必ず出る質問があります。

  • 英語はどれくらい重要ですか
  • 苦手だと不利になりますか
  • 研究ができれば英語は多少弱くても大丈夫ですか

結論から言います。

社会学研究科における英語は、
「おまけ」でも「参考」でもありません。

しかし同時に、

英語だけで合否が決まる
という試験でもありません。

ここを正しく理解しないと、
対策の力点を誤ります。


社会学研究科で英語が課される本当の理由

まず前提として、
社会学研究科で英語が課される理由は明確です。

それは、

研究に英語文献が不可欠だから

です。

  • 社会学理論
  • 社会調査方法論
  • メディア・文化研究

これらの分野では、
英語文献が研究の基礎になっています。


英語試験は「語学力テスト」ではない

ここで重要な誤解を解きます。

社会学研究科の英語試験は、

  • 会話力
  • 発音
  • 実用英語

を測る試験ではありません。

評価されているのは、

英語文献を使って研究できるか

という一点です。


社会学研究科の英語試験で見られていること

英語試験では、
主に次の点が確認されています。

  • 英文の構造を追えるか
  • 論旨を把握できるか
  • 概念を文脈で理解できるか

つまり、

研究のための読解力

です。


TOEIC・TOEFLはどう見られているのか

社会学研究科では、

  • TOEIC
  • TOEFL

などのスコア提出を求められる場合があります。

ここで大切なのは、

スコアの高さそのもの
ではなく
最低限の読解力が担保されているか

です。

  • 非常に高得点 → 加点
  • 基準未満 → 足切り的扱い

この位置づけになることが多いです。


英語が弱いと本当に不利なのか

正直に言います。

社会学研究科では、

英語が極端に弱いと不利

です。

理由は単純で、

  • 英語文献が読めない
  • 研究が進まない

と判断されてしまうからです。

ただし、

  • ネイティブ並み
  • 難解な論文を完全理解

までは求められていません。


評価される英語力のライン

社会学研究科で求められる英語力は、

  • 一文ずつ丁寧に読める
  • 辞書を使いながら理解できる
  • 論文の主張が追える

このレベルです。

逆に言えば、

  • 速読
  • 直感的理解

は必須ではありません。


英語試験と研究計画書の関係

ここで非常に重要なポイントがあります。

社会学研究科では、

英語試験の評価は、
研究計画書と連動している

という点です。

例えば、

  • 計画書で英語文献を挙げている
  • でも英語試験が極端に弱い

この場合、

本当に読んでいるのか?

と疑問を持たれます。


よくある失敗パターン

英語に関して多い失敗を整理します。

  • 英語は後回しにする
  • 計画書に英語文献を無理に入れる
  • 試験対策と研究が分断している

これらはすべて、

評価の一貫性を壊す

行動です。


社会学研究科における正しい英語対策

社会学研究科の英語対策は、
次の順序が最も効率的です。

  1. 自分の研究分野の英語文献に触れる
  2. 抄録・導入部分を読む
  3. 研究計画と関連づける

一般的な英語教材だけで完結させると、

研究と英語が噛み合わない

状態になりやすくなります。


社会人受験生の英語対策の考え方

社会人受験生の場合、

  • 英語に割ける時間が少ない
  • 昔の英語力が落ちている

というケースが多いです。

この場合、

量よりも「研究関連英語」に集中

する方が、
合格に直結します。


面接で英語力はどう見られるか

面接で直接、

  • 英語で話す
  • 翻訳をさせられる

ことはほとんどありません。

しかし、

  • 文献の話題
  • 理論の出典

を聞かれたときに、

英語文献への理解があるか

は、確実に見られています。


社会学研究科における英語の本当の位置づけ

まとめると、
社会学研究科の英語は、

  • 主役ではない
  • しかし欠けると成立しない

という位置づけです。

研究を進めるための基礎体力

として、評価されています。


まとめ

社会学研究科における英語試験は、

  • 語学試験
    ではなく
  • 研究遂行能力の確認

です。

  • 英語が得意なら武器になる
  • 苦手でも最低ラインは必須

この現実を踏まえた上で、
研究と連動した対策を行うことが重要です。

次回は、

社会学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由
を解説します。

ここから、
研究計画書編の核心に入っていきます。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。