院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは
「社会人受験で研究が続く人・続かない人の決定的な差」です。
大学院入試では、「合格すること」ばかりに注目が集まりがちです。
しかし、実際にはもう一つの大きな分かれ道があります。
それが、
入学後に研究を続けられるかどうかです。
社会人受験生の中には、
- 合格したものの研究が進まない
- 仕事との両立ができず休学・退学する
というケースも少なくありません。
では、研究が続く人と続かない人の差は、どこにあるのでしょうか。
1.能力や根性の差ではない
まず強調しておきたいのは、
この差は「頭の良さ」や「努力量」の問題ではないということです。
むしろ、
- 仕事ができる
- 責任感が強い
- 成果を出してきた
こうした社会人ほど、研究でつまずくことがあります。
理由はシンプルで、
研究の前提を誤解しているからです。
2.続かない人は「成果を出そう」とする
研究が続かない人に共通する特徴があります。
それは、
最初から成果を出そうとすることです。
社会人としての経験が長いほど、
- 役に立つか
- アウトプットは何か
- どんな結論が出るか
を無意識に考えてしまいます。
しかし研究は、
「すぐに成果が出る活動」ではありません。
成果を急ぐほど、
- 文献が進まない
- 論点が定まらない
- 手が止まる
という悪循環に入ります。
3.続く人は「進まない前提」で設計している
一方、研究が続く人は最初から違います。
彼らは、
- 研究は思ったより進まない
- 迷う時間が大半を占める
- 何も書けない期間がある
ことを前提にしています。
そのため、
- 小さな作業単位で計画を立てる
- 「今日は論文を1本読むだけ」でOKにする
- 書けない自分を責めない
という設計をしています。
この前提の差が、
数年後に大きな差になります。
4.続かない人は「仕事と同じやり方」を持ち込む
研究が止まるもう一つの原因は、
仕事の進め方をそのまま研究に当てはめることです。
仕事では、
- 期限が明確
- ゴールが決まっている
- 評価基準が外部にある
一方、研究では、
- 期限はあっても中身は曖昧
- ゴールは途中で変わる
- 評価基準は内在的
この違いを理解せずに進めると、
「何をすれば正解なのかわからない」
状態に陥ります。
5.続く人は「研究を生活に組み込む」
研究が続く人は、
研究を「特別な作業」にしていません。
- 平日は30分だけ論文を読む
- 通勤時間に要旨を確認する
- 休日は2時間だけ集中する
このように、
生活の中に自然に組み込んでいます。
一方、続かない人ほど、
- まとまった時間が取れないとやらない
- 完璧な状態で始めようとする
結果として、
研究が「重いもの」になってしまいます。
6.指導教員との向き合い方も分かれ道になる
研究が続くかどうかは、
指導教員との関係性にも大きく左右されます。
続かない人は、
- 指摘=否定
- ダメ出し=能力不足
と受け取ってしまいがちです。
一方、続く人は、
- 指摘=研究を前に進める材料
- ダメ出し=次の問い
として捉えます。
ここでも、
研究を評価の場と見るか、思考の場と見るか という姿勢の差が出ます。
7.合格前から差はついている
実はこの差、
入試段階ですでに表れています。
- テーマに余白があるか
- 研究計画書に「問い」が残っているか
- 完成させすぎていないか
こうした計画書を書いている人は、
入学後も研究が続きやすい傾向があります。
逆に、
「もう答えが出ている計画書」は、
入学後に行き詰まりやすいのです。
まとめ
社会人受験で研究が続く人・続かない人の差は、
- 成果を急がない
- 進まない前提で計画する
- 仕事のやり方を持ち込まない
- 研究を生活に組み込む
- 指摘を思考材料として受け取る
こうした姿勢の差にあります。
大学院は、
「優秀さ」を証明する場所ではありません。
考え続けられる人が残る場所です。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


