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今回のテーマは
修士論文の序章で評価が決まる理由 です。


修士論文は「最初の数ページ」でほぼ判断される

修士論文の評価について、あまり知られていない事実があります。

審査する側は、最初から最後まで同じ熱量で読んでいません。

これは手を抜いているわけではなく、
研究として成立しているかどうかは、
序章を読めばほぼ分かるからです。

  • 問題設定は妥当か
  • 研究目的は明確か
  • 論文として最後まで読めそうか

これらは、序章にすべて現れます。


序章は「要約」ではなく「設計図」

多くの院生が、序章を次のように考えています。

とりあえず背景と目的を書けばいい
詳細は後の章で説明すればいい

しかし、修士論文の序章は
単なる導入や要約ではありません。

序章は、論文全体の設計図です。

  • 何を問題として
  • どこまでを扱い
  • どういう順序で論じ
  • 何を明らかにするのか

これが見えない序章は、
どれだけ本論が頑張っていても評価されません。


序章で必ず見られている4つのポイント

序章で評価されるポイントは、
ほぼ次の4点に集約されます。

  1. 問題意識は具体的か
  2. 研究課題は明確か
  3. 先行研究との関係は整理されているか
  4. 本論の構成が予告されているか

これらが揃っていれば、
審査側は安心して本論を読み進められます。

逆に1つでも欠けると、

この論文、大丈夫かな?

という不安を持たれたまま読まれることになります。


序章が弱い論文の典型パターン

評価が伸びない修士論文の序章には、共通点があります。

  • 背景説明が長いだけで終わっている
  • 問題提起が抽象的
  • 研究目的と研究課題が混ざっている
  • 本論とのつながりが見えない

特に多いのが、

〜について考察する

で終わる目的文です。

これでは、
何をどう明らかにするのかが分かりません。


序章が強いと、本論の粗が許容される

意外に思われるかもしれませんが、

序章がしっかりしている論文は、
本論の多少の粗が許容されやすい

という傾向があります。

  • 研究の方向性が明確
  • 問いが一貫している
  • 多少のズレも意図として理解できる

からです。

逆に、
序章が弱い論文は、
本論の一つひとつの欠点が致命傷になります。


序章は「一番時間をかけていい章」

修士論文で、
最も時間をかけるべき章は序章です。

  • 何度も書き直す
  • 教員とすり合わせる
  • 全体が変わるたびに更新する

この作業を惜しまない人ほど、
最終的に論文が安定します。

序章は、
最後に書くものではありません。
最後まで書き直し続けるものです。


序章が固まると、論文は自然に進む

序章が固まった瞬間、
多くの院生がこう言います。

やっと何を書けばいいか分かりました

それは偶然ではありません。

序章が固まる=
論文全体の論理が一本につながった

ということだからです。

ここまで来れば、
修士論文はもう「書けないもの」ではありません。


まとめ

修士論文の評価は、

  • データの量
  • 文章の上手さ

よりも先に、

序章で決まる
と言っても過言ではありません。

序章は、

  • 問題意識
  • 研究課題
  • 論文構成

を一気に示す、
最重要パートです。

ここに時間と労力をかけることが、
修士論文を成功させる最短ルートです。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。