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今回のテーマは
「修士論文が書ける人と、どうしても書けない人を分ける最初の分岐点」です。
修士論文について相談を受けていると、よくこんな声を聞きます。
- 自分は文章力がないのではないか
- 研究センスが足りないのではないか
- 周りは書けているのに、自分だけ進まない
ですが、はっきり言います。
修士論文が書けるかどうかは、能力差ではありません。
分かれ道は、もっと手前にあります。
1.分岐点は「書く前」にすでに訪れている
修士論文が書けなくなる人の多くは、
- 書き始めてから詰まる
- 文字が出てこない
と思っています。
しかし実際には、
書けなくなる原因は、書く前にすでに決まっています。
それは、
- 問いが言語化できていない
- 何を明らかにしたいのか自分で説明できない
状態のまま、書こうとしていることです。
2.「テーマがある」と「問いがある」は違う
最初の分岐点は、ここです。
- テーマがある人
- 問いがある人
この2つは、まったく別物です。
テーマとは、
「扱う対象」や「分野」のこと。
問いとは、
「その中で何が問題なのか」「何を明らかにしたいのか」。
修士論文が書けない人は、
テーマ止まりで考えています。
3.書ける人は「答え」より「問い」を大事にする
書ける人は、
- まだ答えが出ていなくても
- 結論が弱くても
書き始めることができます。
なぜなら、
問いが明確だからです。
一方、書けない人は、
- 正しい結論が出てから書こう
- 完成像が見えてから書こう
として、手が止まります。
修士論文では、
問いが立っていれば、文章は自然に前に進みます。
4.先行研究を「材料」として使えているか
次の分岐点は、
先行研究の扱い方です。
書けない人は、
- 先行研究を紹介で終わらせる
- 要約の羅列になってしまう
傾向があります。
書ける人は、
- どこが足りないのか
- どこにズレがあるのか
という視点で先行研究を使います。
つまり、
問いに引きつけて読んでいるかどうかが決定的な差です。
5.「きれいな文章」を目指すと止まる
意外に多い落とし穴が、
- 最初から論文としてきれいに書こうとする
- 表現を整えることに時間を使いすぎる
ことです。
修士論文が書ける人は、
- 雑でもいい
- 構成が崩れていてもいい
という前提で書きます。
あとから直せばいい、
という感覚を持っているのです。
6.指導教員に「途中経過」を出せるか
もう一つの大きな分岐点は、
途中段階のものを指導教員に出せるかどうかです。
書けない人ほど、
- まだ見せられない
- もう少し整理してから
と抱え込みます。
しかし、
修士論文は一人で完成させるものではありません。
早く出して、
早く修正される人ほど、
結果的に早く書き終わります。
7.書けないのは「才能」ではなく「順序」の問題
ここまで見てきた通り、
- 問いがない
- 材料が整理されていない
- 書く順序を間違えている
この状態で止まっている人が、
「自分は書けない人間だ」と思い込んでいます。
ですがそれは、
順序を修正すれば解決する問題です。
まとめ
修士論文が書ける人・書けない人を分ける最初の分岐点は、
- テーマで満足しているか
- 問いまで落とし込めているか
この一点です。
能力やセンスではありません。
問いを言葉にできた瞬間から、
修士論文は「書けるもの」に変わります。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


