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今回のテーマは
「研究テーマを途中で変えたくなったときの判断基準」です。

大学院受験や入学後、多くの人が一度はこう感じます。

  • このテーマで本当にいいのだろうか
  • 別の切り口の方が面白い気がする
  • 今のテーマに限界を感じる

特に社会人受験生は、
視野が広い分、迷いも深くなりがちです。

では、
研究テーマは途中で変えていいのか。

結論から言えば、
「変えていい場合」と「変えない方がいい場合」がはっきり分かれます。


1.テーマ変更=悪ではない

まず前提として、
研究テーマを途中で見直すこと自体は珍しくありません。

むしろ、

  • 文献を読んだ結果
  • 指導教員との対話
  • 方法論を考えた結果

当初の想定とズレが生じるのは自然です。

問題なのは、
なぜ変えたいのかが整理されていないことです。

2.変えていいテーマ変更の理由

次のような理由であれば、
テーマの修正・変更は合理的です。

  • 先行研究が想像以上に多く、独自性が出ない
  • 方法論的に実現が難しいと分かった
  • データや資料にアクセスできない
  • 指導教員の専門と本質的に噛み合わない

これらは、
研究として前に進もうとした結果の判断です。

むしろ、
この段階で修正できる人の方が、研究が安定します。

3.変えない方がいいテーマ変更の理由

一方で、
次のような理由での変更は要注意です。

  • 他人のテーマが魅力的に見えた
  • うまく書けないから不安になった
  • 指摘が続いて自信を失った
  • 成果が出る気がしなくなった

これは、
研究が本格化する直前に必ず出てくる迷いです。

この段階でテーマを変えると、
同じ不安を別のテーマで繰り返すことになります。

4.「テーマ」と「問い」は別物である

多くの人が混乱する原因は、
テーマと問いを同一視していることです。

テーマ:研究の領域・対象
問い:その中で何を明らかにしたいか

テーマを変えたくなったとき、
実は「問い」を調整すれば済むケースも多いのです。

完全なテーマ変更の前に、
問いの再設定を検討する価値は十分あります。

5.社会人受験生が陥りやすい罠

社会人受験生は、

  • 実務との関連性
  • 社会的意義
  • 応用可能性

を意識しすぎる傾向があります。

その結果、

「もっと役に立つテーマがあるのでは、
今のテーマは弱いのでは」

と感じ、テーマ変更を考えがちです。

しかし研究では、
深さが価値になる場面が多くあります。

6.判断のための3つのチェックポイント

テーマ変更を考えたときは、
次の3点を自問してみてください。

  1. このテーマで「問い」はまだ立てられるか
  2. 変更理由は研究的なものか、感情的なものか
  3. 半年後、この迷いはどう見えるか

この整理をせずに動くと、
研究は不安定になります。

7.指導教員への相談の仕方

テーマ変更を考える場合、
指導教員への相談は不可欠です。

ただし、

「変えたいです。
向いていない気がします」

と感情だけを伝えるのは避けましょう。

なぜ限界を感じたのか
どこで行き詰まっているのか
代替案は何か

を言語化することで、
建設的な議論になります。

まとめ

研究テーマを途中で変えたくなるのは、
研究が始まった証拠でもあります。

重要なのは、

変えるかどうか
ではなく、
なぜ変えたいのかを説明できるか

という点です。

安易に変えず、
固執しすぎず、
問い続けられる形を探す。

それが、
研究が続く人の共通点です。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。