― どこを直すと一気に通るのか ―
院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは
研究計画書のビフォーアフター解説 ― どこを直すと一気に通るのか ―
です。
研究計画書の相談でよくあるのが、
「何がダメなのか分からない」
「直したのに評価が上がらない」
という声です。
実は、研究計画書は
全面改稿しなくても、要点を数か所直すだけで評価が一気に変わる
ことがあります。
この記事では、典型的な「ビフォー/アフター」を通じて、
どこを直すと“通る計画書”になるのかを整理します。
ビフォー①:テーマは立派だが、問いになっていない
Before
- 社会的意義が大きい
- 関心分野は明確
- しかし「何を明らかにするのか」が曖昧
このタイプは、
「よく考えているが、研究ではない」
と判断されがちです。
After
- 対象・期間・視点を限定
- 「○○における△△を明らかにする」と言語化
- 先行研究との差分を一文で示す
👉 テーマの縮小ではなく、“問いへの変換”がポイントです。
ビフォー②:先行研究をたくさん書いているが、位置づけがない
Before
- 文献リストが多い
- 要約が丁寧
- 自分の研究との関係が不明
採点者は、
「読んでいること」よりも
「どう整理しているか」を見ています。
After
- 先行研究を2〜3グループに分類
- それぞれの限界点を明示
- 自分の研究が埋めるギャップを提示
👉 量を減らし、構造を足すだけで評価は変わります。
ビフォー③:方法論が抽象的で実行像が見えない
Before
- 「分析する」「検討する」といった表現が多い
- データや資料が具体化されていない
- 期間内に終わるか不明
After
- 使用資料・データを明記
- 手順を段階的に記述
- 修士2年間のスケジュールを想定
👉 方法論は“賢さ”ではなく“実行可能性”が評価対象です。
ビフォー④:学修計画が形式的
Before
- 履修予定科目を列挙
- 研究との関係が書かれていない
これは
「とりあえず書いた感」が出やすい部分です。
After
- 各科目の履修目的を明記
- 研究のどの部分に使うかを説明
- 不足分をどう補うかを示す
👉 学修計画=研究を進めるための設計図と捉え直します。
ビフォー⑤:指導体制が想定されていない
Before
- 研究内容はある
- しかし指導教員との関係が見えない
大学院側からすると、
「誰がどう指導するのか」が想像できません。
After
- 研究テーマと教員の専門を接続
- 研究室配属後のイメージを示す
- 無理のない指導関係を想定
👉 研究計画書は“配属前提の書類”であることを意識します。
なぜ少し直すだけで評価が変わるのか
研究計画書で評価が伸びない原因は、
内容不足ではなく、
評価視点とのズレであることが大半です。
採点者が見ているのは、
- 研究の成立性
- 修了可能性
- 指導可能性
この3点です。
そこに合う形に
構造を寄せるだけで、評価は大きく変わります。
ビフォーアフターで最も重要な共通点
通る研究計画書に共通しているのは、
- 範囲が限定されている
- 手順が見える
- 不足点を自覚している
という点です。
逆に、
完璧に見せようとすると、
評価は下がりやすくなります。
まとめ:直すべきは「中身」より「構造」
研究計画書を通すために必要なのは、
大幅な書き直しではありません。
多くの場合、
- 問いの明確化
- 先行研究の位置づけ
- 方法論の具体化
といった
構造の修正で十分です。
研究計画書は、
才能の証明ではなく、
設計力の提示です。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


