「経済的価値」と「社会的価値」を同時実現する!岡田正大教授が探求する次世代の経営戦略
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今回のテーマは「『経済的価値』と『社会的価値』を同時実現する!岡田正大教授が探求する次世代の経営戦略」です。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)への進学を目指す皆さんを応援する教員紹介シリーズ。今回は、経営戦略論を専門とする岡田正大教授をご紹介します。
現代の企業は、利益を上げることだけを考えていればよい時代ではありません。
気候変動、貧困、格差、地域課題、サプライチェーン上の人権問題など、企業活動はさまざまな社会課題と深く結びついています。
一方で、企業が社会貢献だけを行っていても、事業として持続できなければ大きなインパクトは生まれません。
経済的価値と社会的価値をどのように両立させるのか。
岡田教授の研究は、この次世代の経営戦略に正面から向き合うものです。
実務と戦略理論を横断するキャリア
岡田正大教授は、早稲田大学政治経済学部を卒業後、本田技研工業株式会社で実務経験を積まれました。
その後、慶應義塾大学で修士(経営学)を取得し、戦略コンサルティングファームであるArthur D. Little Japanや、米国Muse Associates社での活動を経て、アメリカのオハイオ州立大学でPh.D.(経営学)を取得されています。
帰国後はKBSで教育・研究に携わり、現在は教授として教鞭をとられています。
グローバルメーカーでの実務、戦略コンサルティングの経験、そして世界水準の経営学研究。
この3つを併せ持つ点が、岡田教授の大きな特徴です。
KBSが重視する「実務経験と体系的知識の融合」を、まさに体現する教員と言えるでしょう。
経営戦略論とは何か
岡田教授の専門である経営戦略論は、企業がどのように競争優位を築き、持続的に成長していくかを考える分野です。
どの市場で戦うのか。
どの顧客に価値を届けるのか。
自社の強みをどのように活かすのか。
競合とどのように差別化するのか。
こうした問いに答えることが、経営戦略の基本です。
しかし、現代の経営戦略では、それだけでは不十分になっています。
企業が社会や環境にどのような影響を与えるのか。
社会課題の解決を、どのように事業の成長へつなげるのか。
この視点が、これからの経営戦略には欠かせません。
経済的価値と社会的価値は両立できるのか
従来、企業の利益追求と社会課題の解決は、別々のものとして考えられがちでした。
利益を追求すれば社会性が犠牲になる。
社会貢献を重視すれば収益性が下がる。
このような二項対立で語られることも少なくありません。
しかし、岡田教授が探求しているのは、この対立を乗り越える戦略です。
社会や環境に関わる課題解決を、収益事業として成立させることはできるのか。
社会的価値を生み出すことが、企業の競争優位につながるのか。
こうした問いは、SDGsやサステナビリティが重視される現代において、すべての企業が向き合うべきテーマです。
CSVとBOPビジネスの視点
岡田教授の研究では、CSVやBOPビジネスといったテーマも重要です。
CSVとは、Creating Shared Value、つまり共有価値の創造を意味します。
企業が社会課題の解決に取り組みながら、同時に経済的な利益も生み出すという考え方です。
例えば、環境負荷を減らす技術を開発することが、新たな市場を生む場合があります。
低所得層の生活課題に応える商品やサービスが、将来的に大きな成長市場になることもあります。
BOPビジネスは、開発途上国の低所得者層を対象とした事業を指します。
そこでは、単に安い商品を売るだけではなく、現地の生活や社会構造を理解し、持続可能な価値提供を行うことが必要です。
岡田教授の研究は、こうしたフロンティア市場における企業戦略を考えるうえでも重要な示唆を与えてくれます。
リソース・ベースト・ビューを学ぶ意義
岡田教授は、ジェイ・B・バーニーの『企業戦略論』の翻訳にも関わっています。
この書籍は、企業の内部資源に注目して競争優位を説明するリソース・ベースト・ビューを学ぶうえで重要な文献です。
リソース・ベースト・ビューでは、企業が持つ経営資源、能力、知識、組織文化などが競争優位の源泉になると考えます。
つまり、外部環境だけを見るのではなく、自社が何を持ち、何を磨き、何を活かすのかを考えることが重要です。
この視点は、社会課題を事業化する際にも有効です。
自社の技術、ブランド、人材、ネットワークを活かして、どの社会課題に取り組むべきか。
それが他社には真似しにくい競争優位につながるのか。
こうした問いを考えるための理論的な土台になります。
KBSで学ぶ社会にインパクトを与える戦略
KBSでは、岡田教授が「総合経営」「戦略コンサルティング」「Strategic Management with Social Impacts」「経営政策特論」などを担当されています。
これらの科目では、企業がどのように戦略を立て、社会にインパクトを与えながら持続的に成長するかを学ぶことができます。
MBAやEMBAで学ぶ学生にとって、経営戦略は中心的なテーマです。
将来、経営者や事業責任者として意思決定を行う際には、単に短期的な利益だけを見るわけにはいきません。
事業が社会にどのような影響を与えるのか。
社会課題の解決が、自社の成長にどうつながるのか。
ステークホルダーから信頼される事業とは何か。
岡田教授の授業では、こうした問いをケースや理論を通じて深く考えることができます。
きれいごとで終わらせない経営戦略
社会的価値を重視する経営は、ともするときれいごとに見られることがあります。
しかし、岡田教授の視点は、単なる理想論ではありません。
社会課題の解決を事業として成立させるには、収益モデル、競争優位、実行力、組織能力が必要です。
どれほど意義のある取り組みでも、継続できなければ社会へのインパクトは限定的です。
逆に、収益性だけを追求し、社会から信頼されない企業も長期的には成長できません。
だからこそ、経済的価値と社会的価値を両立させる戦略思考が求められます。
これは、これからのリーダーにとって非常に重要な力です。
まとめ
今回は、経営戦略論を専門とし、経済的価値と社会的価値の同時実現を探求する岡田正大教授をご紹介しました。
岡田教授は、実務経験、戦略コンサルティング、世界水準の経営学研究を背景に、企業が社会課題の解決を事業として成立させるための戦略を研究されています。
CSV、BOPビジネス、リソース・ベースト・ビュー、ステークホルダーの視点など、扱うテーマはこれからの経営に欠かせないものばかりです。
これからのビジネスリーダーには、利益を生み出す力と、社会に価値を生み出す力の両方が求められます。
KBSには、その両方を本格的に学べる環境があります。
将来、経営戦略、社会課題解決型ビジネス、サステナビリティ、新興国ビジネス、戦略コンサルティングに関わりたい方は、ぜひ岡田教授の研究や授業にも注目してみてください。
※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。教員の役職、研究内容、担当科目、カリキュラム等は変更される場合があります。最新情報については、必ず慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)公式サイトをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


