慶應SDMの「3つのポリシー」から読み解く、研究科が求める人物像と自分らしさのアピール方法

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今回のテーマは「慶應SDMの『3つのポリシー』から読み解く、研究科が求める人物像と自分らしさのアピール方法」です。


慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM研究科)は、社会の複雑な課題を解決できる人材の育成を目指している研究科です。そのため、受験対策では研究計画書や面接の準備だけでなく、「研究科がどのような学生を求めているのか」を正しく理解することが欠かせません。

その手がかりとなるのが、大学が公表している「3つのポリシー」です。これらを理解することで、自分の経験や研究テーマをどのように伝えればよいのかが見えてきます。

この記事では、大学院で示されている3つのポリシーの考え方を整理しながら、慶應SDMが求める人物像や、受験で意識したいポイントについて解説します。


大学院の「3つのポリシー」とは

多くの大学・大学院では、「3つのポリシー」と呼ばれる教育方針を公表しています。これは教育の方向性を示す重要な考え方であり、受験生にとっても必ず確認しておきたい内容です。

1つ目は「ディプロマ・ポリシー」です。これは修了時に学生が身につけるべき能力や資質を示しています。大学院が最終的にどのような人材を社会へ送り出したいのかを表したものといえるでしょう。

2つ目は「カリキュラム・ポリシー」です。ディプロマ・ポリシーで掲げた能力を育成するために、どのような授業や研究指導を行うのかという教育方針を示しています。

そして3つ目が「アドミッション・ポリシー」です。これは入学時点でどのような学生を受け入れたいと考えているのかを示す方針です。

受験生はアドミッション・ポリシーだけを確認しがちですが、本当に理解すべきなのは3つを一つの流れとして読むことです。どのような人材を育成したいのか、そのためにどのような教育を行うのか、そしてその教育を受けるのにふさわしい学生は誰なのか。この流れを理解することで、研究科が求める人物像が見えてきます。


慶應SDMが求める人物像とは

慶應SDMは、理系・文系という枠組みにとらわれない学際的な研究科です。そのため、一つの専門知識だけではなく、多様な視点を取り入れながら課題解決に取り組める人材が求められています。

まず重要なのは、多様性を受け入れる姿勢です。SDM研究科には企業、行政、教育、医療など、さまざまな分野から学生が集まります。異なる価値観や専門性を持つ人と協力しながら研究を進める姿勢が必要になります。

次に求められるのが、物事を全体から考える力です。目の前の問題だけを見るのではなく、社会全体との関係や背景まで含めて考えるシステム思考が重要になります。

さらに、社会課題を解決したいという強い意欲も欠かせません。SDMで扱うテーマは、現実社会とのつながりが非常に強いものが多くあります。研究そのものが目的ではなく、その成果を社会へ還元する意識が求められています。


研究計画書で意識したいポイント

研究計画書では、研究内容だけを書けばよいわけではありません。

なぜその研究をしたいのか、どのような社会課題を解決したいのか、そしてSDMでなければならない理由を論理的に説明することが重要です。

例えば、「DXを研究したい」というテーマだけでは十分ではありません。企業の業務改善なのか、地域課題なのか、医療なのかなど、具体的な課題を明確にし、その課題に対してSDMの考え方をどのように活用したいのかまで説明できるように準備しましょう。

また、自分自身の経験や専門性とのつながりも大切です。これまでの仕事や学びが研究テーマとどのようにつながっているのかを示すことで、研究への説得力が高まります。


面接では「人柄」も評価される

面接では研究内容だけではなく、研究に取り組む姿勢も評価されています。

特にSDMでは、多様な学生と協働する環境であるため、柔軟な考え方やコミュニケーション能力も重要です。

質問に対して結論から分かりやすく答えること、自分と異なる意見も受け入れながら議論できる姿勢を示すことは、高い評価につながる可能性があります。

また、「社会にどのような価値を生み出したいのか」という将来像についても、自分の言葉で説明できるよう準備しておきましょう。


事前コンタクトは重要な受験準備

慶應SDMでは、修士課程・後期博士課程ともに、出願前の教員への事前コンタクトが必須となっています。

これは単なる事務手続きではなく、自分の研究テーマと教員の研究内容が一致しているかを確認する重要な機会です。

事前コンタクトでは、研究テーマや研究への思いを簡潔かつ分かりやすく伝えることが求められます。また、送信内容は専任教員全員が確認できる仕組みとなっているため、文章は十分に推敲した上で提出しましょう。

教員からの返信には時間がかかることもあります。さらに、出願期間中は事前コンタクトフォームが利用できなくなる期間もあるため、募集要項を確認し、余裕を持って準備を進めることが大切です。


まとめ

慶應SDMが求めているのは、完成された研究者ではありません。自ら課題を見つけ、多様な人と協力しながら学び続ける意欲を持ち、研究成果を社会へ還元したいという志を持った人材です。

そのため、受験対策では研究テーマだけを考えるのではなく、自分自身の経験や価値観がSDMの理念とどのようにつながるのかを整理することが重要になります。

研究計画書や面接では、「なぜSDMなのか」「なぜその研究を行いたいのか」「どのような社会課題を解決したいのか」を一貫したストーリーで説明できるよう準備を進めましょう。


注意事項
3つのポリシーやアドミッション・ポリシー、募集要項、事前コンタクトの方法、出願資格などは変更される場合があります。受験準備を進める際は、必ず慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。