「認知・意味編成モデルと身体スキル(CB)」院試対策:慶應SFC大学院が求める分野融合の示し方
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今回のテーマは「『認知・意味編成モデルと身体スキル(CB)』院試対策:慶應SFC大学院が求める分野融合の示し方」です。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科、いわゆるSFC大学院の入試では、研究計画書であるプロポーザルと面接が合否を大きく左右します。特に「認知・意味編成モデルと身体スキル(CB)」領域を志望する場合は、人間の認知や心の働き、身体スキルへの関心を、SFCらしい分野融合の研究計画へ落とし込むことが重要です。
心理学、認知科学、スポーツ科学、身体論などに関心がある受験生の中には、「実験や文献研究を中心に書けばよいのでは」と考える方もいるかもしれません。しかし、SFCのCB領域では、基礎的な研究関心に加えて、その知見を社会のどのような課題解決に活かすのかまで問われます。
この記事では、CB領域を志望する方に向けて、評価されるプロポーザルの作り方と、面接で伝えるべきポイントを分かりやすく整理します。
CB領域で求められるのは、人間理解を社会に活かす視点
CB領域では、人間の認知、意味の理解や生成、身体の動き、スキル習得、心身の健康など、人間そのものに関わる幅広いテーマを扱います。ただし、SFCで重視されるのは、知識を深めるだけでなく、その知識を現実の社会でどう活かすかという視点です。
例えば、スポーツや芸術における熟達、学習時の認知プロセス、メンタルヘルス、身体動作の改善、コミュニケーションにおける意味理解などは、教育、医療、福祉、ビジネス、地域社会、テクノロジー開発とも深く関わります。
そのため、プロポーザルでは「人間の認知について研究したい」「身体スキルを分析したい」と書くだけでは不十分です。どのような現場で、誰が困っていて、研究によってどのような改善や新しい価値を生み出したいのかを明確にする必要があります。
合格するプロポーザルに必要な3つの視点
独自のイシュー設定を行う
SFCのプロポーザルでは、問題発見の力が重視されます。与えられたテーマを調べるのではなく、自分自身の経験や問題意識から、社会の中にある課題を見つけ出す姿勢が大切です。
例えば、「スポーツ選手の身体能力を研究したい」というテーマだけでは、研究の目的がやや広く見えてしまいます。一方で、「中高生アスリートがけがを予防しながら競技力を高めるために、身体動作と認知判断の関係を分析する」とすれば、対象、課題、方法、社会的意義が具体的になります。
また、「メンタルヘルスを研究したい」という場合も、「働く若者がストレスを抱えやすい場面を可視化し、セルフケアや相談支援につながる仕組みを提案する」といった形にすると、SFCらしい実践的な研究計画になります。
分野融合の方法を具体的に示す
CB領域で特に重要なのが、分野融合の示し方です。心理学や認知科学、身体科学を軸にしながら、情報技術、データ分析、AI、デザイン、教育学、医学、福祉、経営学などをどのように組み合わせるのかを具体的に書くことが求められます。
例えば、ウェアラブルデバイスを用いて身体データを取得し、動作の特徴を分析する研究や、SNSや日記データをもとに心理状態の変化を可視化する研究、VRを活用して身体感覚や学習効果を検証する研究などが考えられます。
大切なのは、技術を使うこと自体を目的にしないことです。自分の研究課題を解決するために、なぜその方法が必要なのかを説明できるようにしましょう。分野融合は、単なる飾りではなく、研究の説得力を高めるための重要な要素です。
社会実装までの流れを描く
SFCの研究では、論文を書いて終わりではなく、研究成果を社会の中で活かすことが重視されます。CB領域の場合も、実験や分析の結果をどのように現場へ還元するのかまで考えることが大切です。
例えば、教育現場で使える学習支援ツールを提案する、スポーツチームと連携してトレーニング方法を改善する、企業の人材育成に活かせるスキル習得モデルを作る、地域の健康づくりに役立つプログラムを検証するなど、社会実装の形はさまざまです。
プロポーザルには、フィールドワーク、インターンシップ、実証実験、ワークショップ、共同研究など、現場と関わる具体的な計画を入れると説得力が増します。
面接では「なぜSFCなのか」を明確にする
書類審査を通過した後の面接では、プロポーザルの内容について深く質問されます。特に、「なぜそのテーマを選んだのか」「なぜCB領域なのか」「なぜSFCで研究する必要があるのか」は、必ず答えられるようにしておきましょう。
そのためには、自分の研究テーマと関連するアカデミックプロジェクトや教員の研究内容を事前に確認しておくことが重要です。例えば、こころの健康、スポーツサイエンス、NEURO、身体化デザイン、パフォーマンス、キャリア形成など、自分の関心と近い研究活動を調べておくと、面接での説明に具体性が出ます。
ただし、制度名やプロジェクト名を並べるだけでは十分ではありません。「その環境に参加して何を学び、どのように自分の研究を発展させたいのか」まで語ることが必要です。
また、研究成果を海外で発表したい場合や、国際的な共同研究を視野に入れている場合は、研究助成制度や国際的な学修環境の活用についても触れるとよいでしょう。SFCの環境を自分の研究計画にどう結び付けるのかを、面接前に整理しておくことが大切です。
まとめ
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科の「認知・意味編成モデルと身体スキル(CB)」領域では、人間の心や身体への深い関心に加えて、その知見を社会の中で活かす実践的な姿勢が求められます。
合格につながるプロポーザルを作るためには、独自のイシュー設定、分野融合の具体性、社会実装までの計画を一貫して示すことが重要です。心理学や身体科学に閉じるのではなく、情報技術やデータ分析、教育、医療、福祉、デザインなどと組み合わせることで、SFCらしい研究テーマに近づきます。
自分自身の経験や問題意識を出発点にしながら、CB領域で何を明らかにし、その成果をどのように社会へ返していくのかを丁寧に言語化していきましょう。SFCでなければ実現できない研究計画を描くことが、合格への大きな一歩になります。
※入試制度や募集要項、研究領域、教員情報、各種制度は変更される場合があります。出願前には必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


