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今回のテーマは
理工学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由です。

理工学研究科の院試では、
「ちゃんと書いているはずなのに落ちる」
「技術的には間違っていないのに評価されない」
という相談が非常に多く寄せられます。

その原因は、研究計画書が“研究”として見られていないことにあります。


1. 理系研究計画書で最も多いNGは「技術説明で終わる」こと

理工学研究科で最も多い不合格パターンは、
研究計画書が技術説明資料になってしまっているケースです。

具体的には、

  • 技術の仕組みを丁寧に説明している
  • 実験装置やアルゴリズムを詳しく書いている
  • 応用可能性や社会的意義を強調している

一見すると「よく書けている」ように見えますが、
研究として評価される視点が欠けています。


2. なぜ「技術説明型」の計画書は評価されないのか

理工学研究科の教員が見ているのは、

その技術を使って
何を明らかにしようとしているのか

という点です。

しかし技術説明型の計画書では、

  • 技術そのものが主役
  • 研究課題が曖昧
  • 「何が分からないのか」が示されていない

という状態になりがちです。

これは研究ではなく、
開発計画・製品説明に近い構造になっています。


3. 研究として評価される計画書の「境界線」

理工学研究科で研究として見られるかどうかは、
次の境界線を越えているかで判断されます。

  • 既存研究の限界が明示されている
  • その限界に対する問いが設定されている
  • 技術は「手段」として位置づけられている

つまり、

「この技術を使う」
ではなく
「この問いに答えるために、この技術を使う」

という構造になっているかが重要です。


4. 評価される研究計画書が持っている共通点

評価される研究計画書には、次の共通点があります。

  • 研究課題が一文で説明できる
  • 技術説明よりも課題設定が前に出ている
  • 研究のゴールが限定されている
  • 修士課程のスケールに収まっている

これらはすべて、
研究としての設計ができているかどうかを示しています。


5. 「一生懸命書いたのに落ちる」人の典型構造

不合格になる研究計画書の多くは、

  • 情報量は多い
  • 技術的には正しい
  • 努力は感じられる

にもかかわらず、

  • 研究課題が見えない
  • 問いが立っていない
  • 研究としての必然性が弱い

という状態です。

理工学研究科の院試では、
努力量よりも設計の妥当性が重視されます。


まとめ 評価と不評価を分けるのは「研究になっているか」

理工学研究科の研究計画書で問われているのは、

  • 技術力の高さ
  • 専門知識の量

ではありません。

その計画が、研究として成立しているか
この一点に集約されます。

研究課題が明確になり、
技術が手段として位置づけられたとき、
初めて研究計画書は評価対象になります。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。