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今回のテーマは「亀井憲樹教授の研究室と実験・行動経済学」です。
慶應義塾大学大学院への進学を目指す皆さん。経済学の教科書では、「人は合理的に行動する」という前提のもとで理論やモデルが構築されています。
しかし、現実の社会や企業の現場を見てみると、人は必ずしも合理的に動くわけではありません。感情や周囲の人間関係、環境によって意思決定が変わることも多くあります。
そうした「理論通りにいかない人間行動」に注目し、実際の行動データをもとに経済学を検証しているのが、経済学部および経済学研究科で教授を務める亀井憲樹教授です。
本記事では、実験経済学や行動経済学を専門とする亀井教授の研究と、研究室で求められる視点について整理していきます。
経済実験で「現実の人間行動」を分析する
亀井教授の専門分野は、実験経済学、行動経済学、公共経済学、ビジネス経済学です。
特徴的なのは、理論だけで議論するのではなく、実際に人間を対象とした実験を行い、その行動データを分析している点です。
例えば、組織の中で人はどのように協力するのか、どのような状況でサボタージュや不正が起きるのか、周囲の人間からどのような影響を受けるのかといったテーマを扱っています。
また、人々がルールを守る理由や、社会的な協力行動がどのように生まれるのかなど、社会制度に関わる研究も行っています。
つまり、亀井教授の研究は「現実の人間は実際にどう行動するのか」をデータで検証し、既存の理論を見直していく学問だと言えます。
世界で培われた実験経済学の研究環境
亀井教授は海外の大学で長く研究・教育に携わってきた経歴を持っています。
アメリカやイギリスの大学で研究を行い、多くの国際共同研究にも関わってきました。
また、ヨーロッパや日本の大学と連携しながら、さまざまな実験プロジェクトを進めてきた経験があります。
こうした背景から、研究室ではグローバルな視点を持ちながら、実験経済学の最前線に触れることができます。
実験を通じてデータを集め、自分で仮説を検証していくという研究スタイルは、通常の経済学とはまた違った面白さがあります。
「前提を疑う力」が求められる
亀井教授が特に重視しているのが、「理論の前提を疑う姿勢」です。
経済学では、既存の理論を学ぶことはもちろん重要です。しかし、それをそのまま受け入れるだけでは新しい研究にはなりません。
現実の社会では、「理論通りには動かない」場面が数多くあります。
なぜそのズレが起きるのか、人間はどのような心理や環境の影響を受けるのかを考えることが、行動経済学や実験経済学の出発点になります。
そのため、研究室では「当たり前だと思われていることを、本当にそうなのかと考え直す力」が強く求められます。
求められるのは理論と実証の両方
亀井教授の研究室を志望する場合、必要になるのは好奇心だけではありません。
まず、経済学の基礎理論を理解していることが重要です。その上で、「現実ではなぜ違う結果になるのか」を考える力が求められます。
また、実験データを扱うため、統計やデータ分析の基礎も必要になります。
さらに、自分で仮説を立て、それをどのような実験で検証するのかを論理的に設計する力も重要です。
理論を理解する力と、現実のデータを扱う力の両方が求められる研究分野と言えます。
研究計画書で意識したいポイント
亀井教授の研究室を目指す場合、研究計画書では「理論と現実のズレ」に注目することが重要です。
まず、自分が関心を持つ社会問題や経済現象を具体的に設定します。
その上で、「既存の理論ではこう説明されているが、現実では別の行動が見られる」という問題意識を整理しましょう。
さらに、そのズレをどのような実験で検証するのかを具体的に書くことが大切です。
例えば、職場での協力行動、教育現場での仲間からの影響、組織内の不正行動など、現実の社会課題と結びつけることで説得力が増します。
また、研究成果が実際の制度設計や組織運営にどう活かせるのかまで示せると、より実践的な研究計画になります。
まとめ:人間行動から経済学を問い直す
亀井教授の研究は、「人は本当に合理的なのか」という問いから出発しています。
理論だけでは説明できない人間行動を、実験とデータによって明らかにし、新しい経済学を作り上げていく研究です。
現実の社会や組織、人間関係に興味があり、「理論通りにいかない理由」を深く考えたい人にとって、非常に魅力的な研究分野と言えるでしょう。
まずは行動経済学や実験経済学の論文に触れ、自分自身がどのような人間行動に疑問を持つのかを考えてみてください。
※本記事の内容は執筆時点の情報をもとに整理しています。最新の募集要項や研究内容については、必ず公式サイトをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


