授業では紹介できなかった本?教員が語るMBAの奥深さと知的好奇心
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今回のテーマは「授業では紹介できなかった本?教員が語るMBAの奥深さと知的好奇心」です。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)への進学を目指している皆さんの中には、「MBAではどれくらい本を読むのだろう」「授業以外ではどのような学びがあるのだろう」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
これまでの連載では、KBSの慶應型ケースメソッドや、フルタイムMBAならではの圧倒的な学習量、そして教室で行われる白熱したディスカッションについて紹介してきました。
しかし、KBSでの学びは授業で扱うケース教材だけで完結するものではありません。
経営者やビジネスリーダーに求められるのは、目の前の課題を処理する力だけではなく、物事を深く考える力、社会を広く見る力、そして新しい発想を生み出す知的好奇心です。
今回は、KBSの学びの奥深さを感じられる「授業では紹介できなかった本」という視点から、MBAで求められる知的姿勢について考えていきます。
授業の外にも広がるKBSの学び
MBAの授業というと、ケース教材を読み込み、教室で議論する姿をイメージする方が多いかもしれません。
もちろん、KBSにおいてケースメソッドは非常に重要な学びの中心です。
しかし、授業時間には限りがあります。
どれほど密度の高い授業であっても、教員が紹介したいすべての理論や書籍、関連する考え方を授業内で扱い切ることはできません。
そのため、KBSの学びは教室の外にも広がっています。
教員が授業では紹介しきれなかった本や、学生に読んでほしい文献に触れることで、経営学の世界はさらに深くなります。
一冊の本との出会いが、自分の考え方を大きく変えることもあります。
それは、MBAでの学びをより豊かにする大切な要素です。
教員は知識を教えるだけの存在ではない
KBSの教員は、単に知識を伝えるだけの存在ではありません。
それぞれの専門分野で研究を続け、新しい知見を生み出している研究者でもあります。
経営戦略、マーケティング、組織論、会計、ファイナンス、イノベーションなど、幅広い分野の第一線で研究を続ける教員から学べることは、KBSの大きな魅力です。
教員が紹介する本には、その先生がどのような問題意識を持ち、どのような知識に刺激を受けているのかが表れます。
それは単なる推薦図書ではなく、知の入口でもあります。
学生にとっては、教員の頭の中を少しのぞくような体験になるかもしれません。
授業で扱ったテーマをさらに深める本もあれば、経営学とは一見離れた分野の本が紹介されることもあるでしょう。
その広がりこそが、KBSの学びの奥深さを示しています。
経営学だけではリーダーにはなれない
経営学を学ぶことはもちろん重要です。
しかし、優れたリーダーになるためには、経営学の知識だけでは不十分です。
人間の心理を理解する力、社会の変化を読み解く力、歴史から学ぶ力、技術の進化に関心を持つ姿勢など、幅広い教養が求められます。
例えば、組織を動かすには人の感情や関係性を理解する必要があります。
新しい事業を生み出すには、社会の変化や人々の価値観の変化を捉える必要があります。
国際的なビジネスに関わるなら、文化や歴史への理解も欠かせません。
つまり、経営とは単なる数字や戦略の問題ではなく、人間と社会を理解する営みでもあるのです。
だからこそ、MBAで学ぶ学生には幅広い読書と知的好奇心が必要になります。
本を読むことは思考の引き出しを増やすこと
ビジネスの現場では、正解が一つに決まらない問題が数多くあります。
そのような場面で重要になるのは、どれだけ多くの視点を持っているかです。
本を読むことは、その視点を増やす行為でもあります。
ある本からはリーダーシップについて学び、別の本からは人間心理を学ぶ。
歴史書からは過去の失敗や意思決定の教訓を得ることができ、科学やテクノロジーに関する本からは未来の社会変化を考えるヒントを得ることができます。
こうして蓄積された知識は、ケースディスカッションの中でも力を発揮します。
他の学生とは違う角度から意見を出せるようになり、議論に新しい視点を加えることができるからです。
知的好奇心は、MBAでの学びを深める重要な武器になります。
入学前からできる準備としての読書
KBSを目指す受験生にとって、読書は入学前から始められる大切な準備です。
出願書類の作成や面接対策ももちろん重要ですが、日頃から本を読み、自分の考えを深めておくことは大きな力になります。
ただし、やみくもに難しい専門書を読む必要はありません。
まずは、自分が関心を持っているテーマから始めるのがおすすめです。
経営戦略に興味があるなら企業経営に関する本を読む。
組織づくりに関心があるならリーダーシップや人材マネジメントの本を読む。
社会課題に関心があるなら、経済、教育、地域、環境などの分野に広げてみる。
大切なのは、読んで終わりにしないことです。
「この考えは自分の経験とどうつながるか」「自分ならこの意見にどう反論するか」と考えながら読むことで、読書は受験準備にもつながります。
知的好奇心は出願書類にも表れる
MBA入試では、なぜKBSで学びたいのか、将来どのようなリーダーになりたいのかが問われます。
その際、表面的な言葉だけでは説得力が生まれません。
普段からどのような問題に関心を持ち、どのような本や経験から考えを深めてきたのかが、文章や面接の中に自然と表れます。
読書を通じて自分の問題意識を深めておくと、志望理由にも厚みが出ます。
例えば、「経営を学びたい」というだけでなく、「組織の意思決定に関心があり、その背景にある人間心理や組織文化を深く学びたい」と言えるようになります。
このように、自分なりの関心軸を持つことは、KBS入試においても大きな強みになります。
まとめ:知的好奇心がMBAの学びを深くする
KBSのMBAプログラムは、ケースメソッドやディスカッションを通じて実践的な経営力を鍛える場です。
しかし、その学びを本当に深めるためには、授業の外でも学び続ける姿勢が欠かせません。
教員が紹介する本や、授業では扱いきれなかった知識に触れることで、経営学の世界はさらに広がっていきます。
ビジネスリーダーに必要なのは、知識量だけではありません。
新しい問いに出会ったときに面白がれること、未知の分野にも関心を持てること、自分の考えを常に更新できることです。
KBSを目指す皆さんは、ぜひ今日から一冊の本を手に取り、自分の知的好奇心を育ててみてください。
その積み重ねが、MBAでの学びをより豊かなものにしてくれるはずです。
※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。教員紹介、KBS Lifeの記事内容、カリキュラム、授業内容等は変更される場合があります。最新の情報については、必ず慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)の公式サイトをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


