日本から世界に伍するスタートアップを創る!芦澤美智子准教授が探求する「起業エコシステム」の最前線
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今回のテーマは「日本から世界に伍するスタートアップを創る!芦澤美智子准教授が探求する『起業エコシステム』の最前線」です。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)への進学を目指す皆さんを応援する教員紹介シリーズ。今回は、経営戦略論やアントレプレナーシップを専門とする芦澤美智子准教授をご紹介します。
スタートアップや起業という言葉を聞くと、特別な才能を持つ一部の起業家だけの世界だと感じる方もいるかもしれません。
しかし、起業は個人の情熱だけで成り立つものではありません。大学、投資家、行政、大企業、支援機関、そして挑戦を後押しする文化など、さまざまな要素が結びついて初めて、新しい事業は育っていきます。
芦澤准教授の研究は、こうした起業を支える仕組み、つまりスタートアップ・エコシステムに注目するものです。
実務と研究を行き来してきたキャリア
芦澤美智子准教授は、慶應義塾大学経済学部を卒業後、公認会計士としてKPMGセンチュリー監査法人、現在のあずさ監査法人国際部でキャリアをスタートされました。
その後、慶應義塾大学で修士(経営学)を取得し、産業再生機構やアドバンテッジパートナーズなどで企業再生や投資の実務に携わっています。
企業の財務や成長、再生の現場を経験してきたことは、芦澤准教授の大きな強みです。
その後、慶應義塾大学でPh.D.(経営学)を取得し、横浜市立大学での教育・研究を経て、2023年9月よりKBSの准教授として着任されています。
実務の厳しさを知りながら、学術的な視点で経営を捉える。まさに、KBSが重視する「実務経験と体系的知識の融合」を体現する教員と言えるでしょう。
スタートアップ・エコシステムとは何か
芦澤准教授が力を入れている研究テーマの一つが、スタートアップ・エコシステムです。
エコシステムとは、本来は生態系を意味する言葉です。
スタートアップの文脈では、起業家、大学、ベンチャーキャピタル、アクセラレーター、インキュベーター、政府や自治体、大企業、専門家などが相互に関わり合い、新しい企業を生み出し育てる仕組みを指します。
優れたスタートアップは、起業家一人の努力だけで生まれるわけではありません。
研究成果を事業化する大学、資金を提供する投資家、経営を支援する専門家、事業連携を行う大企業、規制や制度を整える行政など、多くの存在が必要です。
芦澤准教授は、日本において世界に伍するスタートアップ・エコシステムをどのように生み出すかという、大きな問いに取り組んでいます。
なぜ今、日本に起業エコシステムが必要なのか
日本経済が持続的に成長していくためには、新しい産業や事業を生み出す力が欠かせません。
大企業の中から新規事業を生み出すことも重要ですが、それだけでは変化のスピードに追いつけない場面もあります。
スタートアップは、既存の仕組みでは解決できなかった課題に挑み、新しい市場を切り拓く存在です。
医療、教育、環境、金融、物流、AI、宇宙、地域課題など、スタートアップが挑戦できる領域は広がり続けています。
ただし、起業家が挑戦しても、資金、人材、支援、顧客、制度が不足していれば、事業は育ちません。
だからこそ、起業家を孤立させず、社会全体で挑戦を支えるエコシステムの整備が必要になります。
芦澤准教授の研究は、日本から世界に通用するスタートアップを生み出すための基盤を考えるうえで、非常に重要な意味を持っています。
実務経験が生きるアントレプレナーシップ研究
芦澤准教授の研究の魅力は、実務経験に裏打ちされている点です。
監査法人で企業の数字を見てきた経験、産業再生機構で企業の再生に関わった経験、プライベート・エクイティ・ファンドで成長戦略や投資判断に携わった経験。
これらは、起業や経営を机上の理論だけで語らないための強い土台になっています。
スタートアップには夢や情熱が必要です。
しかし、それだけでは事業は続きません。
市場性、収益性、資金調達、組織づくり、成長戦略、出口戦略など、現実的な経営判断も求められます。
芦澤准教授の視点は、起業家精神と経営の現実を結びつけるものです。
これから起業を目指す人だけでなく、新規事業、投資、事業再生、経営企画に関心がある人にとっても、大きな学びになるでしょう。
DE&Iとイノベーションの関係
芦澤准教授は、DE&I、つまりダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの活動や研究にも力を入れています。
イノベーションは、同じような経験や価値観を持つ人だけの集団からは生まれにくいものです。
異なる背景を持つ人々が出会い、意見を交わし、互いの視点を組み合わせることで、新しい発想が生まれます。
スタートアップ・エコシステムにおいても、多様な人材が挑戦できる環境は欠かせません。
性別、年齢、国籍、経歴、地域、障がいの有無などにかかわらず、挑戦する人が正当に機会を得られること。
それは社会的に重要であるだけでなく、イノベーションの質を高めるうえでも大切です。
芦澤准教授の研究は、起業を経済活動としてだけでなく、多様な人が可能性を発揮する社会の仕組みとして捉えている点に大きな特徴があります。
KBSで学ぶアントレプレナーシップ
KBSでは、芦澤准教授が「総合経営」や「起業家に学ぶ」などの授業を担当されています。
これらの科目では、起業家の考え方や、事業を立ち上げ成長させるための実践的な視点を学ぶことができます。
MBAやEMBAで学ぶ学生にとって、アントレプレナーシップは起業家だけに必要なものではありません。
大企業の中で新規事業を立ち上げる人、既存事業を変革する人、地域課題をビジネスで解決する人、投資家として成長企業を支える人にも必要な力です。
不確実な状況の中で機会を見つけ、仲間を巻き込み、資源を集め、仮説検証を重ねながら前に進む力。
これこそが、これからのリーダーに求められるアントレプレナーシップです。
日本から世界へ挑戦する視座
芦澤准教授が取り組むスタートアップ・エコシステムの研究は、日本社会にとって非常に重要なテーマです。
日本には優れた技術や研究、人材、ものづくりの基盤があります。
一方で、それを世界で戦えるスタートアップへと育てる仕組みには、まだ課題もあります。
大学の研究成果をどう事業化するか。
起業家をどう育てるか。
ベンチャーキャピタルや大企業、行政がどう連携するか。
失敗を許容し、再挑戦を支える文化をどう作るか。
こうした問いに向き合うことは、日本の未来を考えることでもあります。
KBSで芦澤准教授から学ぶことは、自分自身のキャリアだけでなく、日本のイノベーションのあり方を考えるきっかけにもなるでしょう。
まとめ
今回は、経営戦略論とアントレプレナーシップを専門とする芦澤美智子准教授をご紹介しました。
監査法人、産業再生機構、プライベート・エクイティ・ファンドでの実務経験と、経営学の研究を結びつけながら、スタートアップ・エコシステムやDE&Iに取り組む姿勢が大きな魅力です。
起業は、個人の挑戦であると同時に、社会全体で育てる仕組みでもあります。
日本から世界に通用するスタートアップを生み出すためには、起業家だけでなく、大学、投資家、大企業、行政、支援機関が連携する必要があります。
KBSには、そのような大きな視点からアントレプレナーシップを学べる環境があります。
将来、起業、新規事業、投資、企業再生、イノベーション支援に関わりたい方は、ぜひ芦澤准教授の研究や授業にも注目してみてください。
※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。教員の役職、研究内容、担当科目、カリキュラム等は変更される場合があります。最新情報については、必ず慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)公式サイトをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


