慶應SFC院試「社会的共有価値の創造」社会イノベータコースを見据えた研究計画書と面接対策
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今回のテーマは「慶應SFC院試『社会的共有価値の創造』社会イノベータコースを見据えた研究計画書と面接対策」です。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科(SFC)の入試では、研究計画書(プロポーザル)と面接が合否を大きく左右します。SFCでは約50のアカデミックプロジェクトが展開されており、社会課題を解決するための実践的な研究が日々行われています。
その中でも「社会的共有価値の創造」は、経済的な価値と社会的な価値を両立させながら、持続可能な社会の実現を目指すプロジェクトです。行政、企業、NPO、地域住民など多様な主体と連携し、新しい仕組みやサービスを生み出すことを重視しています。
また、この分野を志望する受験生の多くは、政策・メディア研究科のプロフェッショナル育成コースである「社会イノベータコース(SI)」にも関心を持っています。
この記事では、「社会的共有価値の創造」プロジェクトを志望する受験生に向けて、研究計画書の作成方法や面接対策、社会イノベータコースを見据えたアピール方法について解説します。
社会的共有価値とは何か
社会的共有価値とは、企業や組織が利益だけを追求するのではなく、社会課題を解決しながら持続的な価値を生み出していく考え方です。
例えば、地域活性化、高齢化対策、教育格差の解消、環境保全、地方創生など、社会にはさまざまな課題があります。
これらを行政だけで解決することは難しく、企業や地域住民、大学、NPOなどが協力して新しい仕組みを作る必要があります。
SFCでは、そのような多様な主体をつなぎ、新しい社会システムを構築する研究が高く評価されます。
そのため、「社会問題を研究したい」というだけでは不十分です。「どのような価値を創り出し、誰に届けたいのか」まで具体的に示すことが重要になります。
研究計画書で評価される3つのポイント
社会課題を具体的に設定する
SFCではPBL(Project Based Learning)の考え方を重視しています。
まず必要なのは、自分自身が解決したい社会課題を明確にすることです。
例えば、地域交通の維持、空き家問題、教育格差、介護人材不足、子育て支援、観光資源の活用、防災コミュニティの構築など、現場で起きている課題を具体的に取り上げると説得力が高まります。
その課題を選んだ理由として、自身の経験や仕事、地域活動などと結び付けることも重要です。
問題意識が実体験から生まれていることが伝わると、研究の必然性が増します。
分野融合による解決策を提案する
SFCでは「インテグレーテッド・ディシプリン(分野融合)」という考え方が研究の基盤となっています。
社会課題は一つの専門分野だけでは解決できません。
例えば、地域医療であれば医療だけでなく、情報技術、行政、交通、福祉を組み合わせる必要があります。
教育格差であれば、教育学だけではなく、AI、データ分析、心理学、経済学などとの連携が重要になります。
研究計画書では、「どの専門分野を組み合わせるのか」「なぜその組み合わせが必要なのか」を具体的に説明しましょう。
SFCらしい研究であることを伝えるためには、単なる制度研究ではなく、複数分野を横断した新しい提案が求められます。
社会実装まで見据える
SFCでは、論文を書いて終わる研究ではなく、社会で実際に活用される研究が重視されています。
そのため、研究計画書では「どのように検証するか」まで書く必要があります。
自治体との実証実験、企業との共同プロジェクト、地域住民へのアンケート、ワークショップの開催、NPOとの連携など、具体的な実施方法を書きましょう。
また、研究成果をどのように社会へ広げるのか、制度化や事業化まで視野に入れていることを示せると、実践性の高い研究として評価されやすくなります。
社会イノベータコースを意識したアピール
社会イノベータコース(SI)は、社会課題を解決できる実践的な人材の育成を目的としたプロフェッショナル育成コースです。
行政、企業、NPOなど幅広い分野で活躍する人材を育成しており、社会的共有価値の創造プロジェクトとの相性も非常に高いといえます。
面接では、「社会イノベータコースで何を学びたいのか」「研究とどのように結び付けたいのか」を具体的に説明できるよう準備しましょう。
例えば、事業開発や政策立案、プロジェクトマネジメント、社会実装の手法を学び、研究成果を社会へ展開したいというビジョンを示すことができます。
社会人受験生の場合は、現在の仕事で得た経験を研究へ生かし、修了後にどのような社会的価値を生み出したいのかまで説明すると説得力が増します。
面接でよく聞かれる質問
面接では、「なぜSFCなのか」「なぜこの研究テーマなのか」という質問はほぼ確実に聞かれます。
さらに、「社会実装とは具体的に何を考えていますか」「誰と協力して研究を進めますか」「成果をどのように評価しますか」といった質問も想定されます。
研究内容だけでなく、実現可能性や社会への影響まで説明できるよう準備しておくことが重要です。
また、SFCのアカデミックプロジェクトや社会イノベータコースをどのように活用したいのか、自分なりの学修計画も整理しておきましょう。
SFCならではの研究環境を活用する
政策・メディア研究科では、企業や自治体との共同研究、国内外でのフィールドワーク、インターンシップなど、実践的な研究環境が整っています。
また、森基金などを活用すれば、学生自身が企画した研究活動やフィールドワーク、国際学会での発表などに対して支援を受けられる場合があります。
さらに、多様な専門分野の教員や学生と共同研究ができることもSFCの大きな特徴です。
研究計画書では、「こうした環境をどのように活用して研究を発展させるのか」を具体的に示すことが重要です。
まとめ
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科「社会的共有価値の創造」プロジェクトでは、社会課題を分析するだけでなく、新しい価値を生み出す実践的な提案が求められます。
研究計画書では、社会課題を明確に設定し、インテグレーテッド・ディシプリンの考え方を取り入れながら、多様な分野を融合させた研究を計画しましょう。
さらに、社会実装まで見据えた具体的なプロセスを示し、自治体や企業、地域社会との連携方法まで描くことで、SFCらしい研究計画になります。
面接では、社会イノベータコースを活用してどのような力を身に付け、修了後にどのような社会的価値を生み出したいのかを、自分自身の経験と結び付けながら説明することが大切です。
SFCの自由な研究環境と実践的な教育を最大限に活用し、社会をより良くする新しい価値を創造する研究者・実践者としての第一歩を踏み出してください。
※入試制度や募集要項、アカデミックプロジェクト、社会イノベータコースの内容、担当教員などは変更される場合があります。出願前には必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。

