「プロジェクト・マネジャー能力強化研修」で身につく社会で活きるスキル〜慶應SDMで実践力を磨く〜
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今回のテーマは「『プロジェクト・マネジャー能力強化研修』で身につく社会で活きるスキル〜慶應SDMで実践力を磨く〜」です。
企業や行政、地域社会が抱える課題は、年々複雑になっています。技術だけ、経営だけ、あるいは現場経験だけでは解決できない問題も少なくありません。
そのような環境で求められているのが、多様な関係者をまとめ、限られた時間や予算の中でプロジェクトを前進させる力です。計画を立てるだけではなく、途中で発生する問題に対応しながら、最終的な目的を実現する能力が重要になっています。
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、通称慶應SDMは、複雑な課題を全体から捉え、具体的な解決策へつなげるための考え方を学ぶ研究科です。関連する取り組みとして、SDM研究所による「プロジェクト・マネジャー能力強化研修」も紹介されています。
この記事では、プロジェクトマネジメントを学ぶ意義や、慶應SDMの考え方を通じて身につく力、受験準備で意識したいポイントについて解説します。
プロジェクトマネジメントとは何か
プロジェクトマネジメントとは、設定した目標を実現するために、必要な作業、人員、時間、予算、情報などを整理し、全体を管理することです。
一般的には、納期、費用、品質を守りながら成果を出すことが重視されます。しかし、実際のプロジェクトでは、最初に立てた計画通りに進むとは限りません。
途中で顧客の要望が変わることもあれば、必要な人材が確保できないこともあります。チーム内で意見が対立したり、想定していなかったリスクが発生したりすることもあるでしょう。
そのため、プロジェクトマネジャーには、進捗を管理する能力だけでなく、状況を正しく把握し、関係者と調整しながら柔軟に判断する力が求められます。
なぜ慶應SDMで学ぶのか
慶應SDMの特徴は、個別の問題だけを見るのではなく、課題を取り巻く全体の構造を捉える点にあります。
例えば、新しいサービスを開発するプロジェクトを考えてみましょう。優れた技術があっても、利用者のニーズに合わなければ普及しません。利用者に支持されても、運用コストが高ければ継続できない可能性があります。
さらに、社内の意思決定、法律、取引先との関係、社会への影響なども考慮する必要があります。一つの要素だけを改善しても、プロジェクト全体が成功するとは限りません。
慶應SDMでは、複数の要素のつながりを整理するシステム思考や、利用者や当事者の視点から解決策を考えるデザイン思考を活用します。
これらの考え方をプロジェクトマネジメントに取り入れることで、単に与えられた作業を管理するのではなく、「そもそも何を解決すべきなのか」「本当に目指すべき成果は何か」という段階から考えられるようになります。
身につく力その1 課題を構造的に捉える力
プロジェクトを進めていると、目の前のトラブルへの対応に追われ、根本的な原因を見失ってしまうことがあります。
例えば、納期の遅れが発生した場合、担当者の作業速度だけが原因とは限りません。役割分担が曖昧だった、意思決定に時間がかかっていた、必要な情報が共有されていなかったなど、複数の原因が重なっていることもあります。
システム思考を用いることで、問題を一つの出来事として見るのではなく、関係する人や組織、情報、ルールのつながりとして捉えられるようになります。
表面的な問題に対処するだけでなく、再発を防ぐための仕組みまで考えられることは、実務において大きな強みになります。
身につく力その2 多様な関係者をまとめる力
多くのプロジェクトには、立場や目的の異なる人が関わります。経営者は事業性を重視し、技術者は品質や安全性を重視するかもしれません。利用者は使いやすさを求め、現場の担当者は運用上の負担を心配することもあります。
こうした違いを無視して、一方的に方針を押し通しても、プロジェクトは長く続きません。
重要なのは、それぞれの立場や意見を理解し、共通する目的を見つけることです。その上で、何を優先し、どこで調整するのかを明確にする必要があります。
慶應SDMには、多様な専門分野や実務経験を持つ学生が集まります。異なる意見を持つ人と議論し、一つの成果をまとめる経験を通じて、合意形成やコミュニケーションの力を磨くことが期待できます。
身につく力その3 変化に対応する実践力
現実のプロジェクトでは、最初の計画を最後まで変更せずに進められるケースは多くありません。
市場環境や社会情勢が変わったり、利用者から予想外の反応があったりすることもあります。そのような場合に必要なのは、計画に固執することではなく、目的を見失わずに方法を見直すことです。
小さく試し、結果を確認し、改善を繰り返す姿勢を身につけることで、不確実な状況でも前進しやすくなります。
ただし、柔軟に変更することと、場当たり的に行動することは異なります。なぜ変更するのか、どのような根拠があるのか、変更によってどのような影響が生じるのかを整理した上で判断する必要があります。
受験生に求められる人物像
慶應SDMでプロジェクトマネジメントを学びたいと考える場合、単に「管理職になりたい」「仕事で役立つ資格や知識が欲しい」と伝えるだけでは十分ではありません。
自分がこれまでどのような課題に直面し、なぜ現在の知識や経験だけでは解決できないと感じたのかを具体的に説明することが重要です。
また、プロジェクトを成功させるには、自分の考えを主張する力だけでなく、他者の意見を聞く姿勢も必要です。自分とは異なる専門性や価値観を受け入れ、必要に応じて自分の考えを修正できる柔軟性が求められます。
慶應SDMの環境を活かせるのは、すでに完成されたリーダーだけではありません。失敗や不足を認め、周囲から学びながら成長しようとする人も、研究科との相性がよいと考えられます。
出願書類で実践力を伝える方法
出願書類では、「リーダーシップがあります」「調整力があります」といった抽象的な表現だけで終わらせないことが大切です。
これまで参加した仕事や研究、大学での活動を振り返り、具体的な場面を整理してみましょう。どのような問題があり、自分はどのような役割を担い、誰と協力し、どのように対応したのかを言葉にします。
必ずしも大きな成功体験である必要はありません。計画が失敗した経験であっても、原因をどのように分析し、その後の行動をどう変えたのかを説明できれば、成長する力を示せます。
さらに、その経験から生まれた問題意識を、慶應SDMで取り組みたい研究テーマへつなげることが重要です。過去の経験、現在の課題、大学院での研究、修了後の目標が一つの流れになるように整理しましょう。
事前コンタクトでは何を伝えるべきか
慶應SDMへの出願を検討する際は、教員への事前コンタクトに関する案内を早めに確認する必要があります。
事前コンタクトでは、希望する教員の研究内容を調べた上で、自分の研究テーマとの接点を伝えることが大切です。
「プロジェクトマネジメントを学びたい」という希望だけでは、研究テーマとしては広すぎます。どのような業界や組織の、どのような課題を扱いたいのか、その課題をどのような方法で分析したいのかまで具体化しておきましょう。
また、教員からの返信には時間がかかる場合もあります。事前コンタクトの受付期間や方法、出願資格に応じた事前審査の有無なども含め、出願直前ではなく早い段階から確認することが重要です。
まとめ
プロジェクトマネジメントに必要なのは、予定や作業を管理する力だけではありません。課題を全体から捉える力、多様な関係者と合意を形成する力、変化に応じて計画を見直す力が求められます。
慶應SDMでは、システム思考やデザイン思考を通じて、複雑な課題を整理し、実行可能な解決策へつなげる方法を学びます。
プロジェクト・マネジャー能力強化研修や関連する教育内容に関心がある方は、そこで何を学びたいのかだけでなく、その学びをどのような社会課題や仕事に活かしたいのかを具体的に考えてみましょう。
自分の経験と問題意識を整理し、慶應SDMでの学び、研究テーマ、将来像を一貫して説明できるように準備することが、納得できる進学と入試対策につながります。
注意事項:プロジェクト・マネジャー能力強化研修の実施内容、対象者、開催時期、申込方法、慶應SDMの入試制度、事前コンタクト、出願資格および事前審査の日程などは変更される場合があります。受験準備や研修への参加を検討する際は、必ず慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科およびSDM研究所の公式サイトで最新情報をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


