事前コンタクトは面接の予行演習|教員とのやり取りを慶應SDM面接対策に活かす方法

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今回のテーマは「事前コンタクトは面接の予行演習|教員とのやり取りを慶應SDM面接対策に活かす方法」です。


慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、通称慶應SDMを受験する際、出願前に必ず行う必要があるのが、教員への事前コンタクトです。

事前コンタクトを、出願に必要な事務手続きの一つとして捉えている方もいるかもしれません。しかし、教員とのやり取りは、研究テーマの方向性を確認するだけでなく、2次選考の面接に向けた重要な準備材料にもなります。

事前コンタクトで教員から受けた質問や指摘には、研究計画を深めるためのヒントが含まれています。そこで明らかになった自分の説明不足や研究計画の弱点を整理しておけば、面接で同じ点を質問されても落ち着いて答えられるでしょう。

この記事では、事前コンタクトでのやり取りを振り返り、研究計画の修正や想定質問、自己アピールへつなげる方法を解説します。


事前コンタクトで聞かれたことは想定質問になる

事前コンタクトでは、受験生が考えている研究テーマについて、教員から質問や確認を受ける場合があります。

例えば、「その課題を研究対象とする理由は何ですか」「既存の研究や取り組みと何が違いますか」「どのような方法で調査する予定ですか」といった内容です。

こうした質問は、教員が研究計画のどの部分を分かりにくいと感じたのか、どの点をさらに具体化する必要があると考えたのかを示しています。

事前コンタクトで聞かれた内容は、面接でも確認される可能性がある質問として整理しておきましょう。

質問と自分の回答を一覧にし、その後研究計画をどのように修正したのかまで記録すると、面接対策に活用しやすくなります。


質問の表面だけでなく意図を考える

教員からの質問に答えるだけでなく、なぜその質問をされたのかを考えることが重要です。

例えば、「その研究は慶應SDMで行う必要がありますか」と聞かれた場合、単に研究科の魅力を説明するだけでは十分ではありません。

研究テーマが特定の技術や業界だけに閉じていないか、システムデザイン・マネジメントの視点をどこへ取り入れるのかを確認されている可能性があります。

また、「対象となる関係者は誰ですか」と聞かれた場合は、課題を一つの立場からしか見ていないことを指摘されているのかもしれません。

質問の背景にある意図を考えることで、面接で似た質問を受けたときにも、表面的ではない回答ができるようになります。


研究計画を修正した経緯を説明できるようにする

事前コンタクトを通じて、研究テーマ、対象、研究方法などを修正することがあります。

変更すること自体は問題ではありません。教員からの意見を受け、自分の研究計画をより現実的で明確なものへ改善したのであれば、その過程は面接で伝えられる材料になります。

面接では、「当初は〇〇を研究対象としていましたが、事前コンタクトで△△という視点をご指摘いただき、対象を□□まで広げました」と説明できます。

その際、教員から言われたから変えただけではなく、自分自身がなぜその修正を必要だと考えたのかも伝えましょう。

他者からの指摘を受け止め、自分で検討した上で研究計画を改善できる姿勢を示せます。


事前コンタクトと出願書類の一貫性を確認する

慶應SDMの事前コンタクト申込みフォームでは、希望する教員を1名選択しますが、送信した内容は専任教員全員に共有されます。

そのため、事前コンタクトで伝えた研究テーマと、出願時に提出した研究計画書や志望理由書に大きな違いがないかを確認する必要があります。

複数の教員へコンタクトを取った場合も、それぞれに伝えた問題意識や研究目的が矛盾していないかを見直しましょう。

研究計画が変化した場合は、変更前と変更後の内容、変更した理由を説明できるようにします。

事前コンタクト、出願書類、面接での口頭説明が一つの流れとしてつながっていれば、研究に対する考えが明確に伝わります。


教員からの指摘を想定質問へ変換する

事前コンタクトの記録を読み返し、面接で聞かれそうな質問へ置き換えてみましょう。

例えば、教員から研究対象が広すぎると指摘された場合は、「研究期間内にどの範囲まで扱う予定ですか」という質問を想定できます。

研究方法が曖昧だと指摘された場合は、「誰を対象に、どのようなデータを集めますか」「その方法で研究目的を達成できますか」といった質問が考えられます。

社会的意義が分かりにくいと指摘された場合は、「この研究によって誰にどのような価値が生まれますか」という質問への回答を準備します。

教員からの指摘を一つずつ質問へ変換し、結論、理由、具体例の順番で答えられるように練習しましょう。


研究への理解が深まったことを伝える

事前コンタクトを経験したことで、研究テーマに対する理解がどのように深まったのかを整理しておきましょう。

例えば、当初は企業の業務効率化だけを課題として捉えていたものの、教員とのやり取りを通じて、利用者、組織文化、導入後の運用まで含めて考える必要があると気づいた場合です。

この変化は、慶應SDMで求められる学際的な視点や、複数の関係者を考慮する姿勢にもつながります。

面接では、最初から完成した研究計画を持っていたと見せる必要はありません。対話を通じて自分の考えを見直し、研究の解像度を高めた経験を具体的に伝えることが重要です。


柔軟性と主体性を両方示す

教員の指摘を受け入れたことだけを強調すると、自分の考えを持たず、言われた通りに修正したように見える可能性があります。

反対に、自分の考えに固執しすぎると、研究指導を受けながら柔軟に学ぶ姿勢が伝わりません。

面接では、教員の意見をどのように理解し、自分で調べたり考えたりした上で、どの部分を修正したのかを説明しましょう。

「ご指摘を受けた後、関連する先行研究を確認した結果、研究対象を絞る必要があると判断しました」と説明できれば、柔軟性と主体性の両方を示せます。


事前コンタクトの文章を口頭用に言い換える

事前コンタクトでは、研究背景や問題意識を文章で詳しく説明している場合があります。しかし、面接で同じ文章をそのまま読み上げると、長く分かりにくい説明になりがちです。

送信内容を読み返し、研究テーマ、課題、研究目的、方法、期待される成果の五つに分けて整理しましょう。

その上で、一分程度で説明する短い版と、三分程度で説明する詳しい版を作ります。

文章を暗記するのではなく、要点を自分の言葉で説明できるように練習してください。


面接直前に教員へ追加相談はできない

慶應SDMでは、各期の出願締切日から2次選考の合格発表まで、事前コンタクト申込みフォームが閉鎖されます。

そのため、1次選考に合格した後、面接の直前になって研究計画を教員へ確認したり、追加の質問を送ったりすることはできません。

面接準備では、これまでの事前コンタクトの記録、出願書類の控え、教員から受けた指摘を自分で整理する必要があります。

フォームが閉鎖される前に、必要なやり取りを終えておくことが重要です。


2次選考日は終日空けておく

2次選考の試験時間は、1次選考の合格発表時に研究科から指定されます。受験生の希望による時間変更や調整は行われません。

午前、午後のどちらを指定されても対応できるよう、2次選考日は終日予定を空けておきましょう。

社会人受験生は勤務先との調整、遠方から受験する方は交通機関や宿泊先の確認も早めに進める必要があります。

面接準備だけでなく、当日を落ち着いて迎えるためのスケジュール管理も重要な受験対策です。


模擬面接では事前コンタクトから質問を作る

模擬面接を行う際は、一般的な想定質問だけでなく、事前コンタクトで実際に聞かれた内容を使いましょう。

第三者に記録を読んでもらい、「なぜ教員はこの質問をしたと思いますか」「その修正によって研究はどう良くなりましたか」と深掘りしてもらいます。

また、変更前の研究計画と現在の計画の違いについても説明する練習をします。

実際のやり取りをもとに練習することで、自分だけの具体的な面接対策になります。


まとめ

慶應SDMの事前コンタクトは、出願に必要な手続きであると同時に、2次選考の面接へ向けた重要な準備材料です。

教員から受けた質問や指摘を振り返り、なぜその点を確認されたのかを考えましょう。その内容を想定質問へ変換することで、面接で深掘りされても対応しやすくなります。

研究計画を修正した場合は、変更した内容だけでなく、その理由と研究がどのように改善されたのかを説明できるようにしてください。

事前コンタクト、研究計画書、志望理由書、面接での説明に一貫した軸を持たせることも重要です。

教員との対話から学び、自分で考えて研究計画を深めた過程は、柔軟性や主体性を伝える材料になります。事前コンタクトの記録を丁寧に整理し、実践的な面接対策へつなげましょう。


注意事項:本記事は、慶應SDMの事前コンタクトで得た内容を面接対策へ活用するための一般的な考え方を含めて作成しています。教員からの返信や質問の有無、やり取りの内容、面接形式、質問内容、事前コンタクトの方法、試験時間、選考日程などは年度や受験者によって異なる場合があります。受験準備を進める際は、必ず慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の公式サイト、最新の入学試験要項および1次選考合格後に通知される案内をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。