KMD修士課程の入試スケジュールを解説|第I期・第II期・第III期の選び方と出願の流れ

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「KMD修士課程の入試スケジュールを解説|第I期・第II期・第III期の選び方と出願の流れ」です。

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科、通称KMDへの進学を考え始めたら、研究テーマや出願書類の準備と同時に確認しておきたいのが入試スケジュールです。

KMDの修士課程入試は、年間を通じて複数の出願機会が設定されることがあります。そのため、「どの期に出願するか」は、単なる日程の問題ではありません。希望する入学時期や英語スコアの取得状況、出願書類の完成度などを踏まえて、自分に合ったタイミングを考える必要があります。

今回は、第I期・第II期・第III期という入試スケジュールの考え方を中心に、出願から合格までの流れや、受験する期を決める際のポイントを解説します。


KMDの入試は年間スケジュールから考える

大学院入試というと、「夏や秋に受験して、翌年4月に入学する」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、KMDでは4月入学だけではなく9月入学もあるため、一般的な国内大学院とは少し異なるスケジュールで考える必要があります。

さらに、修士課程では年度によって複数の出願期が設定されます。そのため、KMDを志望すると決めた段階で、まず確認したいのは「自分はいつ入学したいのか」と「その入学時期を対象とする入試はいつ実施されるのか」という2点です。

第I期、第II期、第III期という名称だけを見て、「第I期から順番に受けなければならない」と考える必要はありません。自分の希望する入学時期と募集要項を照らし合わせ、出願する期を決めていきます。


第I期・第II期・第III期は何が違う?

大きな違いは、出願や選考が行われる時期と、対象となる入学時期です。

ただし、ここで注意したいのは、第I期なら必ずこの入学時期、第II期なら必ずこの入学時期と、過去の情報だけをもとに判断しないことです。各期で選択できる入学時期や選考日程は、必ず受験する年度の募集要項で確認してください。

インターネットでKMDについて調べていると、過去年度の募集要項や受験体験記が検索結果に表示されることがあります。内容自体は参考になりますが、入試日程については最新年度と一致しているとは限りません。

特にKMDは入試制度や使用言語などが変更されることもあるため、「昨年もこの日程だったから今年も同じだろう」と考えず、公式情報を基準に準備を進めることが重要です。


出願から合格までの基本的な流れ

KMDを受験する際には、まず募集要項を確認し、指定された出願期間内に必要な手続きを行います。

オンライン出願ではTAO(The Admissions Office)が利用されるため、必要事項の入力や指定された出願書類の提出などを進めます。英語能力を証明する書類をはじめ、準備に時間がかかるものもありますので、出願期間が始まってから準備を開始するのでは遅い場合があります。

出願後は、まず第1次選考が行われます。第1次選考を通過した受験生は第2次選考へ進み、面接などを経て最終的な合否が決まります。

合格したらそれで手続きがすべて終わるわけではありません。指定された期間内に入学手続きを行う必要があります。出願締切だけでなく、第1次選考の結果発表、第2次選考、最終合格発表、入学手続きまでを一連のスケジュールとして管理しておきましょう。


第I期を選ぶメリットは?

第I期の大きなメリットは、早い段階から受験に挑戦できることです。準備が十分に整っているのであれば、早めに出願することで、その後の進路についても計画を立てやすくなります。

一方で、「第I期のほうが受かりやすそうだから」という理由だけで急いで出願するのはおすすめできません。

研究テーマが十分に整理されていない、なぜKMDなのかを説明できない、英語で研究内容を説明する準備ができていないといった状態であれば、早く受験すること自体がメリットになるとは限らないからです。

重要なのは、第I期に間に合わせることではなく、第I期までに合格を目指せる状態をつくれるかどうかです。


第II期・第III期を選ぶという考え方

第II期や第III期を検討するメリットのひとつは、第I期より準備期間を確保できる可能性があることです。

たとえば、英語試験のスコアを伸ばしたい方や、研究テーマをさらに掘り下げたい方、仕事をしながら出願書類を準備する社会人にとっては、数か月の違いが大きな意味を持つことがあります。

ただし、後の期になれば必ず有利になるわけではありません。自分が希望する入学時期が対象になっているかを確認する必要がありますし、準備期間が長くなったにもかかわらず、研究テーマや出願書類がほとんど進んでいなければ意味がありません。

「時間があるから後の期にする」のではなく、「この期間を使って何を改善するのか」まで考えて出願時期を決めることが大切です。


一度不合格でも再出願できる

KMDを検討する方に知っておいてほしいのが、再出願に関するルールです。

KMDでは、不合格となった場合でも再度出願することが可能で、出願回数に制限はないと案内されています。そのため、対象となる入試期や出願条件を満たしていれば、再挑戦を検討することもできます。

ただし、「次の期もあるから、とりあえず受けてみよう」という考え方には注意が必要です。受験料や書類準備の負担もありますし、不合格になった場合には、前回の出願内容を振り返って改善することが重要です。

再出願するのであれば、研究テーマ、志望理由、KMDとの接点、英語面接への対応などを見直し、「前回から何を改善したのか」を明確にした上で次の受験に臨みましょう。


英語スコアは早めに準備する

KMDの出願スケジュールを考える際に、後回しにしないほうがよいのが英語試験への対応です。

英語試験は、受験を申し込んですぐに希望するスコアが取れるとは限りません。初回の受験で目標に届かず、再受験が必要になることも考えられます。

さらに、試験によっては受験日や結果が確認できるまでの日数も異なります。出願締切の直前に初めて受験するのではなく、再受験する可能性まで考えてスケジュールを組むことが重要です。

英語対策、研究テーマの検討、出願書類の作成を別々に進めるのではなく、出願日から逆算して並行して進めていきましょう。


自分に合った入試期を選ぶポイント

どの期に出願するか迷った場合は、「一番早く受けられる期」ではなく、「十分な準備をした状態で受験できる期」を基準に考えることをおすすめします。

研究したいテーマがある程度固まっているか、KMDで学ぶ理由を説明できるか、出願書類を完成させる時間を確保できるか、必要な英語試験への対応が間に合うか、面接準備まで行えるかを確認してみてください。

社会人の場合は、仕事の繁忙期との重なりも重要です。出願書類の締切だけを確認するのではなく、第2次選考や入学手続きまで含めて、自分の仕事や生活との調整が可能か確認しておくと安心です。


まとめ

KMDの修士課程入試では、年度によって第I期・第II期・第III期など複数の出願機会が設けられます。そのため、受験生は希望する入学時期と自分の準備状況を踏まえて、出願するタイミングを考えることができます。

大切なのは、単純に「第I期が有利」「第III期なら準備時間が長い」と考えるのではなく、自分がいつまでに何を準備できるのかを具体的に整理することです。

まず希望する入学時期を決め、そこから出願期間、英語試験、出願書類、第1次選考、第2次選考、合格発表、入学手続きまでを逆算してみましょう。早い段階で年間スケジュールを把握しておくことが、KMD受験を計画的に進める第一歩になります。


※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。KMDの第I期・第II期・第III期の実施時期、対象となる入学時期、出願期間、選考方法、合格発表日、入学手続期間などは年度によって変更される場合があります。受験を検討される際は、必ず慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。