日吉キャンパスの「協生館」とは?KMD生が学ぶ設備と学生生活の環境

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「日吉キャンパスの『協生館』とは?KMD生が学ぶ設備と学生生活の環境」です。

KMD(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)での学生生活を考えるうえで、ぜひ知っておきたいのが、日吉キャンパスにある「協生館」です。

入試制度やカリキュラム、リアルプロジェクトについて調べる受験生は多いですが、実際に2年間を過ごす場所がどのような環境なのかまで確認している方は、それほど多くありません。

しかし、社会人として働きながら通学する方や、日々プロジェクト活動に取り組む方にとっては、キャンパスの立地や学習環境も重要な判断材料になります。今回は、KMD生の学びの拠点となる協生館について、その特徴を分かりやすく解説します。


協生館とはどのような施設?

協生館は、慶應義塾創立150年記念事業の一環として日吉キャンパスに整備された施設です。

KMDだけの専用校舎というわけではなく、複数の大学院や教育・研究に関わる施設、スポーツや文化、交流に関わる機能などが集まる複合的な建物となっています。

さまざまな立場の学生や研究者、社会人が行き交う環境であるため、ひとつの研究科だけに閉じた空間とは少し異なる雰囲気があります。

KMDが重視する、多様な専門性や価値観を持つ人との協働という考え方とも相性のよい環境といえるでしょう。


日吉駅から近く通学しやすい

協生館の大きな特徴のひとつが、日吉駅からアクセスしやすいことです。

日吉駅は東急東横線、目黒線、新横浜線、横浜市営地下鉄グリーンラインなどが利用でき、東京方面と横浜方面の双方からアクセスしやすい立地です。

特に社会人学生の場合、仕事が終わってから大学院へ移動することも考えられるため、駅からキャンパスまでの距離は想像以上に重要になります。

授業やプロジェクト活動が続く大学院生活では、通学時間の積み重ねも負担になります。働きながらKMDへの進学を検討している方は、自宅や勤務先から日吉まで実際にどの程度かかるのか、一度確認してみることをおすすめします。


KMDの学生生活を支える事務窓口

協生館には、KMDの学生生活に関わる事務機能もあります。

大学院では、入学後に履修、各種証明書、奨学金、学生生活など、さまざまな手続きが必要になります。

受験生の段階では「研究さえできればよい」と考えがちですが、実際にはこうした事務手続きも学生生活の一部です。

特に留学生の場合には、在留資格に関係する案内や奨学金など、確認すべき内容が多くなることもあります。社会人学生にとっても、勤務との両立を考えながら履修を組む際に、大学からの案内をこまめに確認することが重要になります。


図書室で理論面の学習も支える

KMDというと、リアルプロジェクトやプロトタイプ制作など、実践的な活動をイメージしやすいかもしれません。

しかし、大学院である以上、実践だけではなく、先行研究や理論を調べることも欠かせません。

協生館には学習や資料調査に利用できる環境があり、文献を読み込んだり、研究計画を整理したり、論文執筆を進めたりする際の重要な拠点になります。

リアルプロジェクトで実際に試してみた結果について、「なぜこの結果になったのか」を理論へ戻って考えることもあります。反対に、文献から得た考え方をプロジェクトで試すこともあります。

こうした理論と実践の往復を支える環境があることは、KMDで学ぶうえで大切なポイントです。


チームで学ぶKMDでは「話せる場所」も重要

KMDの学びは、一人で机に向かうだけでは完結しません。

リアルプロジェクトでは、異なる専門性を持つメンバーと話し合い、アイデアを出し、役割を分担しながら活動します。

そのため、学生生活では授業時間以外にも、プロジェクトの打ち合わせやプレゼンテーションの準備、ブレインストーミングなどを行う時間が発生します。

自分一人で考える時間と、人と話しながら考える時間の両方が必要になる点は、一般的な座学中心の学習環境との違いのひとつです。

KMDを志望する方は、「授業を受けに行く場所」というより、「人と一緒に研究やプロジェクトを進める拠点」と考えると、実際の学生生活を想像しやすくなります。


制作やプロトタイピングを重視する学び

KMDでは、研究テーマによってはアイデアを実際の形にする作業も発生します。

アプリケーションやシステムを開発する場合もあれば、映像、インタラクティブな作品、サービスのプロトタイプなどを制作する場合もあります。

重要なのは、完成したものを最初からつくることではありません。

まず簡単な試作品をつくり、利用者に見てもらい、フィードバックを得て改善する。こうした試行錯誤を繰り返すことが、リアルプロジェクトや研究活動では重要になります。

そのためKMDの学生生活では、「勉強する場所」だけでなく、「試す場所」「人に見せる場所」「議論する場所」という視点で学習環境を見ることも大切です。


他研究科の学生と同じ建物で過ごす意味

協生館には、KMD以外の学生や研究者も集まります。

もちろん、同じ建物にいるだけで自動的に交流が生まれるわけではありません。しかし、自分とは異なる領域の人が身近にいる環境は、新しい考え方へ触れるきっかけになります。

KMDで重視される多分野横断は、授業やリアルプロジェクトの中だけで完結するものではありません。

大学院生活の中で、異なる専門性を持つ人の話を聞いたり、イベントを通じて別の研究領域に触れたりすることで、「自分の研究にこの視点を取り入れられるのではないか」と気づくこともあります。

専門分野の境界を越えて学びたい人にとっては、こうした複合的な環境自体も魅力のひとつです。


社会人受験生は「夜まで大学にいる生活」を想像する

働きながらKMDへ通うことを検討している方は、キャンパス環境をより現実的に考える必要があります。

授業だけ受けてすぐに帰れる日ばかりとは限りません。プロジェクトの打ち合わせや発表準備などで、大学に滞在する時間が長くなることも考えられます。

そのため、「会社から日吉へ移動して、その後どの程度活動できるか」「帰宅時間は何時頃になりそうか」「週末にも作業時間を確保できるか」といった生活全体をシミュレーションしてみましょう。

キャンパスの立地や設備を見ることは、単なる施設見学ではなく、自分が2年間学び続けられるかを確認する作業でもあります。


KMD Forumなどで実際に訪れてみる

可能であれば、出願前に日吉キャンパスや協生館を実際に訪れてみることをおすすめします。

KMD Forumなどの公開イベントが開催される場合には、研究成果を見るだけでなく、学生がどのような場所で活動しているのかにも注目してみてください。

駅からの距離、建物の雰囲気、学生の様子などは、Webサイトの写真だけでは分からない部分があります。

「ここで自分が授業を受け、研究し、仲間と議論している姿を想像できるか」という視点でキャンパスを見ると、KMDへの志望度を改めて確認する機会にもなります。


施設そのものを志望理由にしすぎない

協生館の環境が魅力的でも、「設備が充実しているからKMDを志望します」だけでは、志望理由としては弱くなります。

重要なのは、その環境を自分の研究にどう使いたいのかです。

たとえば、「リアルプロジェクトで他分野の学生と共同しながらプロトタイプを繰り返し制作したい」「文献調査と実践を往復しながら研究したい」といった形で、自分の学び方と環境を結びつけると具体性が出ます。

施設は目的ではなく、研究や学びを実現するための手段として捉えましょう。


まとめ

日吉キャンパスの協生館は、KMD生にとって授業を受けるだけの場所ではなく、研究、リアルプロジェクト、学生同士の議論など、日々の学びを支える拠点です。

駅からアクセスしやすい立地は、特に社会人学生にとって大きなメリットになります。また、KMD以外の学生や研究者も利用する複合的な環境であることから、異なる専門分野に触れる機会もあります。

KMDへの進学を考える際には、入試制度や研究テーマだけでなく、「自分がこの場所で2年間どのように過ごすのか」まで想像してみることが大切です。

可能であれば公開イベントなどを活用して実際に協生館を訪れ、通学のしやすさや学習環境を自分の目で確認してみてください。大学院生活を具体的にイメージできるほど、進学後の生活と志望理由の両方が、より現実的なものになっていきます。


※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。協生館内のKMD関連施設、事務窓口、図書室、学習・制作スペース、開館時間、利用条件、各種サービスの内容などは変更される場合があります。受験・進学を検討される際は、必ず慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科および慶應義塾大学日吉キャンパスの公式サイトで最新情報をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。