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今回のテーマは「松本英彦准教授(マクロ経済学・国際金融)の研究室と「動学モデルとIMFの視点で国際資本移動を読み解く力」」です。
慶應義塾大学大学院への進学を目指している皆さん。現在の世界経済では、国境を越えて莫大なお金が移動しています。
海外からの投資は、新興国の成長を支える重要な力になります。一方で、資金が急に流出すれば、通貨危機や金融危機につながることもあります。
では、国際資本移動が激しくなる中で、各国はどのように金融市場を安定させればよいのでしょうか。
外貨準備はどの程度持つべきなのか。資本規制はどのような場合に有効なのか。新興国は世界的な金利上昇や金融ショックにどう対応すべきなのか。
こうした大きな問いに対して、マクロ経済学と国際金融の理論を用いて分析しているのが、慶應義塾大学経済学部・大学院経済学研究科の松本英彦准教授です。
本記事では、松本准教授の研究内容や研究室の特徴、大学院受験生が研究計画書を作成する際に意識したいポイントについて解説します。
マクロ経済学と国際金融を専門とする研究者
松本准教授の専門分野は、マクロ経済学と国際金融です。
マクロ経済学では、景気循環、金融市場、為替、政策対応など、経済全体の動きを分析します。
国際金融では、国を越えた資金の流れや通貨危機、外貨準備、資本規制といったテーマを扱います。
松本准教授の研究では、こうした国際的な金融の動きを、動学的なマクロ経済モデルを用いて分析している点が特徴です。
一時点だけを見るのではなく、時間の流れの中で経済がどのように変化し、政策がどのような効果を持つのかを考えていきます。
新興国の金融危機をどう防ぐか
松本准教授の研究で重要なテーマの一つが、新興国における金融危機の予防です。
新興国は、海外からの投資によって成長する一方で、世界的な金融環境の変化に大きく影響されます。
例えば、アメリカの金利が上昇すると、新興国から資金が流出し、通貨安や金融不安が起きることがあります。
こうした状況に対して、各国政府や中央銀行は、外貨準備を積み上げたり、資本規制を導入したり、金融システムを安定させる政策を取ったりします。
松本准教授は、こうした政策がどのような条件で有効なのかを、マクロ経済モデルを使って分析しています。
理論のための理論ではなく、実際の危機管理や政策判断につながる研究です。
国際資本移動とアメリカドルの役割
松本准教授の研究は、新興国の金融危機にとどまりません。
近年は、国際資本市場におけるアメリカドルの役割や、国際的な政策協調にも関心を広げています。
世界の金融市場では、アメリカドルが非常に大きな役割を果たしています。
国際取引や金融契約の多くがドル建てで行われるため、アメリカの金融政策やドルの動きは、世界中の国に影響を与えます。
このような国際金融の構造を理解することは、グローバル経済を学ぶ上で欠かせません。
松本准教授の研究は、国際金融の現実を理論モデルで整理し、政策的な示唆を導き出そうとするものです。
IMFの視点で国際金融を学ぶ
松本准教授の研究室の大きな特徴は、国際通貨基金、いわゆるIMFの業務とも関係の深いテーマを扱っている点です。
IMFは、世界各国の経済や金融の安定を支える国際機関です。
通貨危機や債務危機が起きた国に対して支援を行ったり、各国の経済政策を分析したりしています。
松本准教授のゼミや授業では、教科書だけでなく、IMFの報告書などを参照しながら国際金融の問題について議論することがあります。
これは、単なる理論学習にとどまらず、実際の国際機関がどのように経済を見ているのかを学ぶ貴重な機会になります。
将来、国際機関、中央銀行、官公庁、金融機関、シンクタンクなどで働きたい人にとっても、大きな学びがある分野です。
大学院で求められる力
松本准教授の研究室を目指す場合、まずマクロ経済学の基礎力が重要になります。
景気循環、金融市場、家計や企業の意思決定、政策効果などを理解するためには、マクロ経済学の理論をしっかり学んでおく必要があります。
また、国際金融論や国際経済学への関心も欠かせません。
為替、資本移動、外貨準備、金融危機、国際機関の役割などについて、基本的な知識を持っておくことが大切です。
さらに、大学院では英語論文や国際機関のレポートを読む力も求められます。
数理モデルと現実の政策課題を結びつけて考える力が重要になるでしょう。
研究計画書で意識したいポイント
松本准教授を志望する場合、研究計画書では「マクロ経済学」と「国際金融」の接点を明確にすることが重要です。
例えば、以下のようなテーマが考えられます。
- 新興国における通貨危機の発生メカニズム
- 外貨準備政策の効果
- 資本規制と金融安定化
- アメリカの金融政策が新興国に与える影響
- 国際資本移動と為替レート
- アメリカドルの国際金融システムにおける役割
- IMFの政策提言と新興国経済
大切なのは、単に「国際金融に興味があります」と書くだけで終わらせないことです。
どの国や地域を対象にするのか、どのようなショックや政策を分析するのか、どのような理論モデルやデータを用いるのかを具体的に示すことが求められます。
国際金融を通じて世界経済を理解する
国際金融は、世界経済の動きを理解する上で非常に重要な分野です。
ある国の金融政策が、別の国の為替や資本移動に影響を与えることは珍しくありません。
特にグローバル化が進んだ現代では、一国だけを見ていても経済の全体像は見えてきません。
松本准教授の研究は、国際資本移動や金融危機、政策協調といったテーマを通じて、世界経済を立体的に理解するための視点を与えてくれます。
日本経済を考える上でも、世界の金融環境を理解することは非常に重要です。
まとめ
松本英彦准教授は、マクロ経済学と国際金融を専門とし、国際資本移動や新興国の金融危機、外貨準備、資本規制などを研究している研究者です。
動学的なマクロ経済モデルを用いて、国際金融の複雑な問題を理論的に分析している点が大きな特徴です。
また、IMFの報告書などを用いながら、現実の政策課題と結びつけて学べる環境も魅力です。
国際金融、マクロ経済学、通貨危機、国際機関の政策分析に関心がある方にとって、松本准教授の研究室は非常に魅力的な環境と言えるでしょう。
興味を持った方は、ぜひ松本准教授の論文や研究内容を確認し、自分自身の研究テーマとの接点を探してみてください。
※本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。研究内容や担当科目、入試制度等は変更される可能性があります。出願を検討される際は、必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


