慶應SFC院試「パフォーマンスとキャリア」社会人入試にも!自身の経験を研究テーマに繋げるコツ

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今回のテーマは「慶應SFC院試『パフォーマンスとキャリア』社会人入試にも!自身の経験を研究テーマに繋げるコツ」です。

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科(SFC)の入試では、研究計画書(プロポーザル)と面接が合否を大きく左右します。なかでも「パフォーマンスとキャリア」アカデミックプロジェクトは、自分自身の経験や実務を研究へ発展させたい社会人受験生から高い人気があります。

一方で、「仕事の経験を書けば評価される」「職歴が長ければ有利」と考えるのは誤りです。SFCが評価するのは経験そのものではなく、その経験からどのような課題を発見し、新しい価値を生み出す研究へ発展させられるかという視点です。

この記事では、「パフォーマンスとキャリア」を志望する方に向けて、研究計画書の作り方と面接対策、社会人ならではの強みを活かすポイントを解説します。


「パフォーマンスとキャリア」が目指す研究とは

一般的なキャリア研究では、就職や転職、組織論、人材育成などを理論的に分析することが中心になる場合があります。

しかし、SFCでは理論だけではなく、実際の現場で起きている課題を対象とし、改善策を社会へ実装することが重視されています。

例えば、企業における人材育成、リーダーシップ、働き方改革、プロフェッショナルの能力開発、スポーツや芸術分野でのパフォーマンス向上など、多様なテーマが研究対象になります。

また、個人だけではなく、組織や地域社会、教育機関などとの関わりを含めて考えることも特徴です。

そのため、「キャリアについて学びたい」という漠然とした動機ではなく、「現場で感じた課題をどう改善したいのか」を明確にする必要があります。


研究計画書で評価される3つのポイント

経験をそのまま書かず課題へ変換する

社会人受験生が最も陥りやすいのが、職務経歴書のような研究計画書を書いてしまうことです。

「営業を10年間経験しました」「人事部で採用を担当していました」といった経歴だけでは研究にはなりません。

重要なのは、その経験からどのような課題を発見したかです。

例えば、「若手社員が早期離職する原因は何か」「管理職の育成はなぜ難しいのか」「副業時代のキャリア形成を支える仕組みはどうあるべきか」「女性管理職の育成を促進する制度設計は可能か」といった形で、社会的な課題へ発展させます。

自分の経験は、課題を発見するための入り口として活用することが大切です。

実証研究の方法を具体的に示す

SFCではPBL(Project Based Learning)の考え方を重視しています。

そのため、「研究します」だけでは不十分です。

企業へのインタビュー、アンケート調査、フィールドワーク、ワークショップの実施、実証実験など、どのような方法で研究を進めるのかを具体的に書きましょう。

例えば、新しい人材育成プログラムを提案するのであれば、実際の企業で試験導入を行い、参加者へのヒアリングや成果測定を実施する計画まで示せると説得力が増します。

社会人として現場との接点を持っていることは、大きな強みになります。

分野融合を取り入れる

SFCでは「インテグレーテッド・ディシプリン(分野融合)」という考え方を重視しています。

キャリア研究も、人材マネジメントだけではありません。

AIを活用した人材育成、データサイエンスによる組織分析、心理学を活用したモチベーション研究、スポーツ科学を応用したパフォーマンス向上など、複数分野を組み合わせることで独自性のある研究になります。

近年では生成AIやデジタルツールを活用した学習支援、人事評価、能力開発なども研究テーマとして注目されています。


社会実装まで考えた研究計画を作る

SFCでは研究成果を論文としてまとめるだけではなく、社会で活用することが求められます。

例えば、企業向けの新しい研修プログラムを開発する、自治体と連携してキャリア教育を実践する、スポーツ選手の育成プログラムを構築するなど、研究成果が社会でどのように活用されるのかまで示しましょう。

「誰が利用するのか」「どのような効果が期待できるのか」「どのように改善を繰り返すのか」を具体的に書くことで、SFCらしい研究計画になります。


社会人受験生が面接で聞かれること

社会人入試では、「なぜ今大学院へ進学するのですか」という質問がよくあります。

この質問に対して、「キャリアアップしたいから」「学歴が欲しいから」と答えるだけでは十分ではありません。

現在の仕事で感じた課題を説明し、その課題を解決するためにSFCで何を学びたいのか、卒業後にどのような形で社会へ還元したいのかまで説明することが重要です。

また、「なぜSFCなのですか」という質問にも備えましょう。

PBLによる実践的な教育、分野横断型の研究環境、多様な研究者との共同研究、フィールドワークを重視する姿勢など、SFCならではの特徴を理解したうえで志望理由を整理しておく必要があります。


SFCで広がる学びの可能性

政策・メディア研究科には、多様なアカデミックプロジェクトがあり、専門分野を超えた共同研究が活発に行われています。

また、国内外でのフィールドワークやインターンシップ、企業や自治体との共同研究など、実社会との接点を持ちながら研究を進める環境が整っています。

さらに、研究成果を社会へ発信する機会も多く、自分の研究を実践へつなげやすいことも大きな魅力です。

面接では、こうした環境をどのように活用し、自分の研究を発展させたいのかまで具体的に話せるよう準備しておきましょう。


まとめ

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科「パフォーマンスとキャリア」では、職歴や実績そのものではなく、経験から社会課題を発見し、改善へつなげる研究姿勢が求められます。

研究計画書では、自身の経験を出発点としながらも、客観的な課題設定、実証的な研究方法、そして社会実装までを一貫して示すことが重要です。

また、AIやデータサイエンス、心理学など異分野との融合を取り入れることで、SFCらしい独創性のある研究計画になります。

社会人受験生は豊富な実務経験という強みがあります。その経験を単なる実績紹介で終わらせるのではなく、未来の社会をより良くする研究へ発展させることが、合格への大きな一歩となるでしょう。


※入試制度や募集要項、アカデミックプロジェクト、教員情報などは変更される場合があります。出願前には必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。