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今回のテーマは法学研究科受験の失敗パターンと合格者の共通点です。


法学研究科受験は「一発勝負」に見えて、実は違う

法学研究科の受験は、
外から見るとこう見えがちです。

  • レベルが高い
  • 運の要素が強い
  • 一部の優秀な人しか受からない

しかし、これまで数多くの受験生を見てきて断言できます。

法学研究科の合否は、
才能やセンスよりも
「設計」でほぼ決まっています。

その証拠が、
毎年繰り返される「失敗パターン」と
「合格者の共通点」です。


失敗パターン①「研究計画書を軽く考えている」

もっとも多く、もっとも致命的な失敗です。

  • 筆記試験を重視しすぎる
  • 計画書は後回し
  • 形だけ整えればいいと思っている

このタイプは、ほぼ確実に落ちます。

法学研究科では、

研究計画書=合否の土台

です。

ここが弱いと、
筆記や面接で挽回する余地はありません。


失敗パターン②「問いが立っていない」

次に多いのがこのケースです。

  • テーマはある
  • 問題意識もある

しかし、

何が法学的に問題なのか
どこが未解決なのか

が言語化されていない。

結果として、

  • 意見文
  • 感想文

に見えてしまいます。


失敗パターン③「先行研究が紹介で終わる」

  • 文献は読んでいる
  • 名前も挙げている

それでも落ちる人がいます。

理由は明確です。

整理されていない

  • 対立構造が見えない
  • 射程と限界が示されていない

この状態では、

研究の必然性が見えない

と判断されます。


失敗パターン④「指導教員との不適合」

  • 専門分野が微妙にズレている
  • 方法論が合っていない

このズレは、
書類と面接の両方で不利に働きます。

法学研究科では、

研究テーマ × 指導教員

の適合が、
非常にシビアに見られています。


失敗パターン⑤「面接で研究が崩れる」

面接で失敗する人の多くは、

  • 緊張した
  • 話せなかった

のではありません。

  • 書類と話がズレる
  • 質問の意図を外す

結果として、

この人は研究を理解していない

と判断されてしまいます。


合格者の共通点①「研究の軸が一貫している」

一方、合格者には明確な共通点があります。

まず一つ目は、

研究の軸がブレない

という点です。

  • 書類
  • 筆記
  • 面接

どれを取っても、

同じ研究の話をしている

状態になっています。


合格者の共通点②「完成度より方向性」

合格者の研究計画書は、

  • 完璧
  • すき間がない

わけではありません。

むしろ、

  • まだ粗い
  • 未完成な部分がある

ことも多いです。

それでも評価される理由は、

研究として正しい方向を向いている

からです。


合格者の共通点③「研究範囲を絞れている」

合格者は例外なく、

  • 研究対象
  • 時代
  • 条文・判例

を明確に限定しています。

これは、

研究が小さい
のではなく
研究が成立している

という評価につながります。


合格者の共通点④「面接で無理をしない」

合格者は、面接で次のような姿勢を取っています。

  • 分からないことは分からないと言う
  • 今後の課題を正直に話す

その代わり、

  • 何を考えているか
  • どこまで整理できているか

を丁寧に説明します。

これは、

研究者としての誠実さ

として高く評価されます。


合格者の共通点⑤「併願と時間配分が現実的」

合格者は、

  • 無理な併願をしない
  • 計画書に時間を集中させる

という特徴を持っています。

  • たくさん出す
  • 全部準備する

よりも、

確実に通る形を作る

ことを優先しています。


法学研究科受験は「才能勝負」ではない

ここまでをまとめると、
法学研究科受験で重要なのは、

  • 特別な頭脳
  • 法学部トップ成績
  • 難関資格

ではありません。

重要なのは、

研究を設計する力

です。

  • 問いを立てる
  • 整理する
  • 範囲を決める
  • 環境と合わせる

この力は、
誰でも身につけることができます。


これから受験するあなたへ

もし今、

  • 自分に受かる力があるのか不安
  • 何から手をつけていいか分からない

と感じているなら、
それは普通です。

法学研究科に合格した人も、
最初は同じ状態でした。

違いはただ一つ。

早い段階で、
正しい設計に気づいたかどうか

です。


まとめ(法学研究科編・総括)

法学研究科受験で、

  • 落ちる人は
    • 研究計画を軽視し
    • 軸がブレ
    • 環境と合っていない
  • 受かる人は
    • 研究の軸が一貫し
    • 問いが立ち
    • 設計が現実的

この差だけです。

これで、
法学研究科編は完結です。

次回からは、
社会学研究科編へ進みます。


志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。