院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、社会学研究科の面接で評価が一気に下がるNG回答集です。
面接で落ちる人は「致命的なこと」を言っているわけではない
社会学研究科の面接で不合格になる人の多くは、
- 大きな失言をした
- 理論を間違えた
- 難しい質問に答えられなかった
と思いがちです。
しかし実際には、
一つ一つは小さなズレ
の積み重ねで、
評価が静かに下がっていきます。
社会学研究科の面接は、
- 加点の場
ではなく - 減点を避ける場
という性格が非常に強いのです。
NG回答の本質は「研究者として危うい印象」
ここで重要なのは、
NG回答=間違った答え
ではない、という点です。
評価が下がるのは、
研究者としての姿勢に不安を感じさせる回答
です。
以下、実際に評価が下がりやすい
典型的なNG回答パターンを整理します。
NG①「結論を断定しすぎる」
例
- この研究で〇〇は明らかになります
- 答えはほぼ分かっています
一見、自信があるように見えますが、
社会学研究科では逆効果です。
なぜNGか
研究は、
- 不確実性
- 検討の余地
を前提にしています。
断定的すぎる回答は、
研究の余地がない
柔軟性がない
と受け取られやすくなります。
NG②「社会問題としての正しさを強調する」
例
- この問題は社会的に解決すべきです
- 非常に重要な社会課題だと思います
これは面接で非常に多いNGです。
なぜNGか
社会学研究科が見ているのは、
- 正しさ
- 主張の強さ
ではなく、
研究としてどう扱うか
です。
主張が前に出すぎると、
研究より意見が先に立っている
と判断されます。
NG③「動機が個人的すぎる」
例
- 自分が当事者だから
- 身近な経験から興味を持った
これ自体が悪いわけではありません。
なぜNGか
問題は、
- その経験を
- 研究としてどう扱うのか
が語られていない点です。
社会学研究科では、
経験を相対化できるか
が見られています。
NG④「先行研究を“知っている”だけ」
例
- 有名な〇〇の研究があります
- △△先生の研究が参考になります
名前を挙げるだけでは、
評価は上がりません。
なぜNGか
面接官が知りたいのは、
- その研究が何を明らかにしたのか
- 自分の研究とどう関係するのか
です。
知っている
ではなく
使えているか
が問われています。
NG⑤「方法について曖昧な説明をする」
例
- インタビューをしたいです
- アンケートを取る予定です
方法名を言うだけでは不十分です。
なぜNGか
社会学研究科では、
なぜその方法なのか
が説明できないと、
研究設計が弱い
と判断されます。
NG⑥「分からないことを無理に答える」
例
- とっさにそれっぽい答えを作る
- 理解していない概念を使う
これは一気に評価が下がる行為です。
なぜNGか
研究では、
分からないことを
分からないと言える姿勢
が非常に重要です。
無理な回答は、
信頼できない
誠実でない
という印象につながります。
NG⑦「話が長くなる」
例
- 背景説明が止まらない
- 質問に対して論文調で話す
なぜNGか
社会学研究科の面接では、
思考の整理力
が見られています。
話が長い=熱心
ではありません。
要点を掴めていない
と判断されることもあります。
NG⑧「質問の意図を無視する」
例
- 聞かれていない話を始める
- 自分の言いたいことにすり替える
なぜNGか
これは、
研究者として対話ができない
という印象を与えます。
面接は、
研究的対話の場
であることを忘れてはいけません。
社会学研究科の面接で本当に評価される態度
ここまでNGを挙げてきましたが、
逆に評価される姿勢はシンプルです。
- 研究の前提を理解している
- 未確定な部分を自覚している
- 指摘を受け止められる
つまり、
研究がこれから進む人
だと感じさせることです。
NG回答を避ける一番の方法
最も効果的な対策は、
研究計画書を深く理解すること
です。
- なぜこの問いなのか
- なぜこの方法なのか
- どこがまだ未整理なのか
これを自分の言葉で説明できれば、
NG回答は自然と減ります。
面接は「完成度」を競う場ではない
最後に、大切なことを伝えます。
社会学研究科の面接は、
- 完璧な研究
- 完成した答え
を求める場ではありません。
評価されるのは、
研究に向き合う姿勢
です。
NG回答の多くは、
「良く見せよう」としすぎることで
生まれています。
まとめ
社会学研究科の面接で
評価が一気に下がるNG回答の共通点は、
- 断定しすぎる
- 主張が研究を上回る
- 方法・先行研究が曖昧
- 分からないことを誤魔化す
このいずれかです。
面接では、
正しく答える
ではなく
誠実に研究を語る
これが最も重要です。
次回は、
社会学研究科の併願戦略と研究計画書の使い分け
を解説します。
ここで、
「複数校をどう受けるか」という
実践的な戦略に入ります。
志樹舎
では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
院試受験でお困りの方は、
無料相談
にお気軽にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。

