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今回のテーマは、社会学研究科の併願戦略と研究計画書の使い分けです。
社会学研究科の併願は「数」では決まらない
社会学研究科を受験する人の多くが、
併願について次のように考えがちです。
- とにかく受けられるところは全部受けたい
- 同じ研究計画書で回せば効率的
- 1校当たればOK
しかし、この考え方のまま併願すると、
すべて落ちるという結果になりやすくなります。
社会学研究科の併願は、
戦略設計ができているかどうか
で、結果が大きく変わります。
社会学研究科の併願が難しい理由
社会学研究科の併願が難しい最大の理由は、
研究計画書の個別性が非常に強い
ことです。
- 研究テーマ
- 方法論
- 指導教員
- 研究科の思想
これらが密接に結びついているため、
「どこでも通用する計画書」
は、基本的に存在しません。
併願戦略の基本原則
社会学研究科の併願では、
まず次の原則を押さえてください。
併願=研究テーマを薄めることではない
むしろ逆です。
研究テーマを軸にして、
出し分ける
これが正解です。
併願でやってはいけない最大の失敗
最も多い失敗はこれです。
- 同一の研究計画書を
- ほぼ修正せず
- 複数大学に提出する
一見効率的ですが、
評価側から見ると、
どこ向けに書かれた研究なのか分からない
という印象になります。
社会学研究科の併願で評価される構造
評価される併願戦略では、
次の構造がはっきりしています。
- 研究の「核」は共通
- 表現・強調点は研究科ごとに調整
つまり、
一本の研究を、
複数の文脈で説明する
という発想です。
研究計画書で「共通にしてよい部分」
併願でも共通にして問題ないのは、
- 問題意識の出発点
- 研究課題の大枠
- 基本的な方法論
ここはブレてはいけません。
むしろ、
ここがブレると、研究として不安定
になります。
出し分けが必要なポイント①「先行研究の扱い」
社会学研究科ごとに、
- 強い理論
- 重視される学派
は異なります。
そのため、
- どの研究を中心に置くか
- どの議論を軸に整理するか
は、研究科ごとに調整が必要です。
出し分けが必要なポイント②「方法論の説明」
同じ方法でも、
- 理論的意義を重視する研究科
- 実証性を重視する研究科
では、説明の力点が変わります。
- なぜその方法か
- 何が新しく分かるのか
この説明は、
研究科の評価軸に合わせて書き換える必要があります。
出し分けが必要なポイント③「指導体制との関係」
併願では必ず、
「なぜこの研究科なのか」
が問われます。
ここで、
- どこでも同じ理由
- 抽象的な説明
をすると、評価は一気に下がります。
- 教員構成
- 研究環境
- 研究の伝統
との接続を、
研究科ごとに明示する必要があります。
面接で併願はどう見られているか
多くの受験生が不安に思いますが、
併願していること自体は不利ではありません。
問題になるのは、
- 併願理由が説明できない
- 研究の軸が揺れている
この状態です。
面接では、
研究テーマは一本か
が、必ず見られています。
社会学研究科の併願で評価が下がる瞬間
次のような受け答えは、
一気に評価を下げます。
- A大学ではこう言ったが、Bでは違う
- 研究テーマが大学ごとに別物
- その場で理由を作っている
これは、
研究が整理されていない
という印象につながります。
社会人受験生の併願で注意すべき点
社会人受験生は、
- 時間が限られている
- 書類作成の負担が大きい
という事情があります。
そのため、
併願数は絞った方が成功率が高い
ケースが多いです。
- 2〜3校
- 明確に軸を共有できる研究科
この方が、
結果的に合格率は上がります。
正しい併願戦略の組み立て方
社会学研究科の併願戦略は、
次の順で考えると安定します。
- 研究テーマの核を固める
- 相性の良い研究科を選ぶ
- 評価軸の違いを把握する
- 研究計画書を調整する
この順序を飛ばすと、
併願は失敗しやすくなります。
併願は「保険」ではない
最後に、
非常に重要なことを伝えます。
社会学研究科の併願は、
保険ではありません。
- 数を増やせば安心
ではなく - 設計できていれば強力な戦略
になります。
まとめ
社会学研究科の併願戦略で重要なのは、
- 研究テーマの一貫性
- 計画書の出し分け
- 面接での整合性
この3点です。
併願で合格する人は、
研究が一本通っている人
です。
次回は、
社会学研究科の社会人受験における併願と時間戦略
を解説します。
ここで、
「仕事と受験をどう両立させるか」を
具体的に整理します。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


