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今回のテーマは、社会学研究科の社会人受験で失敗する典型パターンです。


社会人受験は「能力不足」で落ちているわけではない

社会学研究科を社会人として受験し、
残念ながら不合格になった方の多くが、
次のように振り返ります。

  • 仕事が忙しかったから
  • 勉強時間が足りなかったから
  • 若い受験生に比べて不利だった

しかし、実際の不合格理由は
そこではありません。

社会人受験で落ちる人の多くは、

「社会人ならではの失敗パターン」
に、はまっています。

これは能力や意欲の問題ではなく、
考え方と設計の問題です。


失敗パターン①「仕事の延長で研究しようとする」

社会人受験生に最も多い失敗です。

  • 実務での問題意識を
  • そのまま研究テーマにする

一見、強みに見えますが、
ここに大きな落とし穴があります。

なぜ失敗するのか

社会学研究科で求められるのは、

実務の改善案
ではなく
研究としての問い

です。

  • 現場ではこうだった
  • 実務ではこうすべきだ

という話が中心になると、

研究になっていない

と判断されてしまいます。


失敗パターン②「忙しさを言い訳にしてしまう」

面接や書類で、

  • 仕事が忙しくて
  • 時間が限られていて

と説明してしまうケースです。

なぜ失敗するのか

社会学研究科では、

忙しいこと自体は評価対象にならない

からです。

むしろ、

  • 忙しい中でどう研究を設計したか
  • 限られた時間をどう使ったか

ここを示せないと、

研究が続かないのでは

という不安を与えてしまいます。


失敗パターン③「研究計画書を後回しにする」

社会人受験生ほど、

  • 筆記対策
  • 英語対策

から始めてしまいがちです。

なぜ失敗するのか

社会学研究科では、

研究計画書が合否の中心

です。

  • 書類が弱い
  • 研究が見えない

この状態では、
他がどれだけ良くても挽回できません。


失敗パターン④「併願数を増やしすぎる」

社会人受験でよくある誤算です。

  • 受けられるところは全部受ける
  • 数を打てば当たる

なぜ失敗するのか

併願数が増えるほど、

  • 研究計画書が薄くなる
  • 出し分けが雑になる
  • 面接準備が追いつかない

結果として、

どの大学にも刺さらない

という状態になります。


失敗パターン⑤「完成度を求めすぎる」

社会人受験生は、

  • 中途半端な研究を出したくない
  • ちゃんとした計画書を書きたい

という意識が強い傾向があります。

なぜ失敗するのか

社会学研究科では、

完成度より方向性

が重視されます。

  • 完璧だが硬直した計画
    よりも
  • 未完成でも研究が伸びる計画

の方が、高く評価されます。


失敗パターン⑥「研究者視点に切り替えられない」

社会人受験生が最も苦労する点です。

  • 評価されたい
  • 成果を示したい
  • 正解を出したい

この意識のまま面接に臨むと、

研究より成果が前に出る

と受け取られてしまいます。

社会学研究科が見ているのは、

答えを出す人
ではなく
問い続けられる人

です。


失敗パターン⑦「不確実性を嫌がる」

社会人は、

  • 正解を求める
  • 見通しを立てたがる

傾向があります。

しかし研究は、

不確実性が前提

です。

  • まだ分からない
  • 今後検討が必要

と言えないと、

研究に向いていないのでは

と判断されてしまいます。


社会人受験で「失敗しない人」の共通点

ここまで失敗パターンを挙げてきましたが、
合格する社会人受験生には、
明確な共通点があります。

  • 研究計画書を最優先にしている
  • 実務と研究を切り分けている
  • 完成度より方向性を重視している
  • 時間配分を設計している

つまり、

社会人であることを
研究設計に活かしている

という点です。


社会学研究科は社会人を「歓迎」している

誤解してほしくない点があります。

社会学研究科は、

社会人を不利に扱っているわけではありません。

むしろ、

  • 問題意識の深さ
  • 視点の多様性

という点で、
社会人受験生には大きな期待を寄せています。

ただし、

研究者としての思考に切り替えられるか

ここだけは、
非常にシビアに見られます。


社会学研究科・社会人受験の本質

社会人受験の本質は、

  • 忙しい中で頑張ること
    ではなく
  • 研究を設計できるか

です。

これは、

  • 入試
  • 入学後
  • 修士論文

すべてに共通します。


まとめ(社会学研究科編・総括)

社会学研究科の社会人受験で失敗する典型パターンは、

  • 実務と研究を混同する
  • 時間設計が甘い
  • 書類を軽視する
  • 完成度を求めすぎる
  • 不確実性を受け入れられない

このいずれかです。

逆に言えば、

ここを避ければ、
社会人受験は極めて安定します。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
院試受験でお困りの方は、 無料相談 にお気軽にお申し込みください。


※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。