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今回のテーマは、商学研究科における指導教員の選び方と注意点です。


商学研究科では「教員選び」が合否を静かに左右する

商学研究科の受験では、
研究計画書や試験対策ばかりに意識が向きがちですが、
実はその裏で、合否に大きく影響している要素があります。

それが、

指導教員との適合性

です。

これは明文化された評価項目ではありません。
しかし実際には、

合格する人は、ほぼ例外なく
教員選びで大きな失敗をしていません。


商学研究科の入試は「研究室単位」に近い

まず押さえておくべき前提があります。

商学研究科の入試は形式上は研究科選抜ですが、
実態としては、

研究室・教員単位の選抜に近い

という側面を持っています。

  • その研究テーマを
  • その教員が指導できるか
  • 研究室として受け入れられるか

この視点は、必ず存在します。


指導教員選び=相性選び

商学研究科での指導教員選びは、

  • 有名な先生
  • 業績が多い先生
  • メディア露出の多い先生

を選ぶことではありません。

重要なのは、

研究テーマとの相性

です。

  • テーマ
  • 理論
  • 方法
  • 関心領域

これらが噛み合っているかどうかが、
最も重視されます。


教員選びでやってはいけない典型例

まず、
非常によくある失敗を整理します。

  • 名前だけで選ぶ
  • なんとなく近そうで選ぶ
  • 幅広く見てくれそうだから選ぶ

これらはすべて、

研究の具体性がない

という印象につながります。


商学研究科で正しい教員選びの出発点

正しい教員選びは、
次の問いから始まります。

自分は、
何を明らかにしたいのか

これが曖昧なままでは、
教員選びは必ず迷走します。


教員選びの基本ステップ

商学研究科での指導教員選びは、
次の順序で進めると安定します。

1. 研究テーマの軸を決める
2. 関連分野の教員を洗い出す
3. 研究業績・論文を確認する
4. 方法論・理論の相性を見る

この順序を飛ばすと、
「なんとなく選び」になります。


業績を見るときの正しい視点

教員の業績を見るとき、
次のような見方は避けてください。

  • 本のタイトルだけを見る
  • 件数だけで判断する

重要なのは、

どんな問いを扱っているか

です。

  • 理論研究中心か
  • 実証研究中心か
  • 定性的か定量的か

ここが、自分の研究と合っているかを見ます。


「広く見てくれそうな先生」を選ぶ危険性

受験生がよく言う言葉があります。

  • この先生は幅広く見てくれそう

しかしこれは、
かなり危険な発想です。

評価者側から見ると、

研究がまだ固まっていない

と受け取られやすいからです。


教員と研究テーマのズレが起きるとどうなるか

仮に合格できたとしても、

  • 教員の専門とズレている
  • 方法論が合わない

この状態で入学すると、

修士課程で苦労する確率が非常に高い

です。

商学研究科では、
入学後の研究の進みやすさも
暗黙に考慮されています。


事前相談・研究室訪問は必要か

商学研究科では、

必須ではないが、有効

という位置づけです。

ただし、

  • テーマが固まっていない
  • 方向性が曖昧

この状態で相談すると、
逆効果になることもあります。


事前相談で見られているポイント

事前相談では、

  • 完成度
    ではなく
  • 方向性

が見られています。

  • 研究として成立しそうか
  • 指導可能か

この判断が、
頭の中で行われています。


面接で教員選びはどう問われるか

面接では、

  • なぜこの研究科か
  • なぜこの分野か

という形で、
間接的に教員との適合性が確認されます。

  • 誰に指導されたいか
    を、
  • 名前で答える必要はありません。

重要なのは、

研究内容から自然に伝わること

です。


商学研究科で評価される教員選びの状態

評価される状態とは、

  • 教員名を挙げなくても
  • 研究内容を聞けば

この先生の研究室だろうな

と想像できる状態です。


まとめ

商学研究科における指導教員選びのポイントは、

  • テーマ起点で考える
  • 業績の中身を見る
  • 方法論との相性を重視する
  • 「なんとなく」を排除する

この4点です。

指導教員選びは、

合否のためだけの作業ではありません。

修士課程2年間を、
どれだけ前向きに研究できるかを
左右する重要な判断です。

次回は、
商学研究科の研究室訪問・事前相談はどこまで必要か
を解説します。

ここで、
「動くべき人・動かなくていい人」の違いを
はっきりさせます。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。