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今回のテーマは医学研究科における英語試験の重要性と対策の考え方」です。


医学研究科の英語は「語学試験」ではない

医学研究科の受験において、
英語試験に対して次のような不安を持つ方は非常に多いです。

  • 英語が苦手だと不利では?
  • 医師としての実力より英語が重視されるのか?
  • どこまで対策すればいいのか分からない

まず最初に、
はっきりさせておきたいことがあります。

医学研究科の英語試験は、
語学力そのものを測る試験ではありません。


なぜ医学研究科で英語が重視されるのか

医学研究科で英語の比重が高い理由は、
極めてシンプルです。

  • 医学研究の最前線は英語で発信されている
  • 主要な先行研究はほぼ英語論文
  • 最新知見は日本語化される前に共有される

つまり、

英語が読めない=研究が進まない

という構造が、
最初から前提になっているのです。


医学研究科の英語試験の位置づけ

医学研究科における英語試験は、

足切り+研究適性確認

という位置づけです。

  • 一定水準に達していない
    → 研究を継続できない可能性が高い
  • 基準を満たしている
    → それ以上は大きな差になりにくい

高得点を取ることよりも、

最低限の研究英語力を示せているか

が重要になります。


TOEIC・TOEFLはどう評価されるか

医学研究科では、

  • TOEIC
  • TOEFL

などのスコア提出が求められる場合があります。

ただし、ここでよくある誤解があります。

スコアが高ければ合格するわけではありません。

英語スコアは、

  • 研究計画書の代替
  • 医学的専門性の証明

にはなりません。


評価者が英語で見ている本当のポイント

評価者が英語に関して見ているのは、

  • ネイティブレベルか
  • 流暢に話せるか

ではありません。

見られているのは、

英語論文を使って研究ができるか

です。

  • 要旨を正確に把握できるか
  • 結論と限界を読み取れるか
  • 自分の研究にどう関係するか説明できるか

ここが評価ポイントです。


医学研究科で評価される英語力の実態

医学研究科で求められる英語力は、

  • 全文を完璧に訳せる
  • 難解な表現をすべて理解できる

というレベルではありません。

実際に評価されているのは、

「読む・使う」ための実務的英語力

です。

  • Abstractを素早く読む
  • IntroductionとDiscussionを重点的に理解する
  • 必要な部分だけ精読する

この力があれば、十分です。


英語が苦手な人がまずやるべきこと

英語に不安がある場合、
真っ先にやるべきことは、

試験英語の勉強ではありません。

やるべきなのは、

  • 自分の研究分野の英語論文に触れる
  • 毎日少量でも英語を読む

この習慣を作ることです。


医学研究科の英語対策でよくある失敗

次のような対策は、
失敗しやすい典型例です。

  • 単語帳から始める
  • スコア対策に全振りする
  • 研究と無関係な英文ばかり読む

これらはすべて、

研究英語につながらない努力

になりがちです。


正しい英語対策の順序(医学研究科)

医学研究科の英語対策は、
次の順序で進めるのが最も効率的です。

  1. 研究テーマを仮決定する
  2. 関連する英語論文を探す
  3. AbstractとConclusionを読む
  4. 研究計画書に反映する
  5. 必要に応じて試験対策を行う

この順序を守ることで、

英語が研究の武器になります。


面接で英語はどう扱われるか

医学研究科の面接では、

  • 英語で話すこと
  • 発音や流暢さ

が直接問われることは、
ほとんどありません。

しかし、

英語論文についての質問

は、頻繁に出ます。

  • どの論文を参考にしたか
  • 何が重要だったか

ここが説明できないと、

英語力不足ではなく
研究準備不足

と判断されます。


英語が弱くても合格する人の特徴

実際に、

  • 英語が得意でない
  • スコアも平均的

それでも合格する人は、
少なくありません。

共通しているのは、

英語を研究に使っていること

です。

  • 引用が適切
  • 理解したうえで言及している

これができていれば、
英語が理由で不合格になることは
ほぼありません。


医学研究科の英語対策の本質

医学研究科の英語対策の本質は、

  • 語学力向上
    ではなく
  • 研究者としての基礎体力づくり

です。

英語は、

研究を進めるための道具

にすぎません。


まとめ

医学研究科における英語試験と対策の考え方を整理します。

  • 英語は足切り+研究適性確認
  • スコアは補助評価
  • 重要なのは研究英語
  • 論文読解力が最優先
  • 面接では「使い方」が見られる

この理解があれば、
英語対策で迷うことはなくなります。

次回は、
医学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由
を解説します。

ここから、
医学研究科編の核心に入ります。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。