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今回のテーマは、医学研究科の研究計画書が評価される理由・落ちる理由です。


医学研究科では「研究計画書」がほぼすべてを決める

医学研究科の入試において、
合否を最も強く左右するのが研究計画書です。

これは誇張ではありません。

医学研究科では、
研究計画書の時点で
合否の大枠がほぼ決まります。

筆記試験や面接は、
その確認に近い位置づけです。


なぜ医学研究科は研究計画書を重視するのか

理由は明確です。

医学研究科が選抜したいのは、

  • 優秀な臨床医
  • 経験豊富な実務家

ではなく、

研究者として育つ可能性のある人

だからです。

その可能性は、

研究計画書に最もはっきり表れる

という前提で、
評価が行われています。


医学研究科で評価される研究計画書の本質

医学研究科で評価される研究計画書は、
一言で言うと、

「医学的関心が、
研究の問いに変換されている計画書」

です。

逆に言えば、

  • 問いになっていない
  • 仮説がない

計画書は、
どれだけ熱意があっても評価されません。


評価される研究計画書の共通構造

高く評価される研究計画書には、
共通した構造があります。

  1. 医学的背景が簡潔に整理されている
  2. 先行研究で分かっていることが明確
  3. まだ分かっていない点が特定されている
  4. その「空白」を埋める問いが設定されている
  5. 検証可能な方法が示されている

この流れが自然につながっていると、
評価は安定します。


医学研究科で「落ちる計画書」の典型例①

臨床疑問のままで止まっている

非常に多い失敗が、

  • 臨床現場での違和感
  • 症例の経験

を、そのまま書いてしまうケースです。

「この治療は有効だと思った」
「この症例が印象に残った」

これは研究テーマではありません。

医学研究科が求めているのは、

なぜそう言えるのかを
検証する問い

です。


典型例② 仮説が存在しない

次に多いのが、

  • 調べてみたい
  • 明らかにしたい

で終わっている計画書です。

研究計画書では、

「こうではないか」という仮説

が不可欠です。

仮説がない計画書は、

研究として設計されていない

と判断されやすくなります。


典型例③ 方法論が曖昧・過剰

医学研究科では、

  • 方法が雑
  • 逆に、過剰に盛りすぎている

どちらも評価を下げます。

  • 現実的に実施できるか
  • 修士・博士期間内に終わるか

この視点が欠けていると、

研究が完走できない

と判断されます。


典型例④ 先行研究の整理が弱い

評価が伸びない計画書の多くは、

  • 引用は多いが
  • 整理されていない

という状態です。

医学研究科で見られているのは、

どの議論を踏まえ、
どこを更新しようとしているか

です。

文献数の多さは、
評価に直結しません。


典型例⑤ 「大きすぎる問い」

意欲的に見えて、
実は危険なのがこのタイプです。

  • 医学の根幹に迫る
  • 画期的な治療法を示す

しかし、

問いが大きすぎる研究は、
未設計と見なされます。

医学研究科では、

  • 小さく
  • 検証可能で
  • 積み上げられる問い

が、最も評価されます。


医学研究科で評価される「問い」の特徴

評価される問いには、
次の特徴があります。

  • 医学的に意味がある
  • 先行研究の文脈上にある
  • 方法で検証できる
  • 結果の解釈が想定できる

派手さよりも、

研究としての強度

が重視されます。


社会人・医師受験生が特に注意すべき点

社会人や医師の受験生は、

  • 経験が豊富
  • 語れる材料が多い

という強みがあります。

しかし同時に、

経験に引っ張られすぎる

リスクもあります。

研究計画書では、

  • 経験 → 問い
  • 実感 → 仮説

への変換が、
必須です。


医学研究科の研究計画書は「未完成」でよい

重要なポイントを一つ。

医学研究科では、

完成された研究計画は求められていません。

評価されるのは、

  • 伸びる余地
  • 指導で深まる余白

です。

固めすぎた計画は、

修正がきかない

と判断され、
逆に評価が下がることもあります。


研究計画書で最も大切な姿勢

医学研究科の研究計画書で
最も大切なのは、

「まだ分からないこと」を
正しく把握していること

です。

研究は、

  • 正解を示すこと
    ではなく
  • 未知を扱うこと

だからです。


まとめ

医学研究科の研究計画書が
評価される理由・落ちる理由を整理します。

評価される計画書

  • 医学的関心が問いになっている
  • 仮説と方法が対応している
  • 先行研究が整理されている
  • 規模が現実的

落ちる計画書

  • 臨床報告に近い
  • 仮説がない
  • 方法が曖昧または過剰
  • 問いが大きすぎる

医学研究科の研究計画書は、

研究者として考えられているか

その一点を、
極めてシビアに見ています。

次回は、
医学研究科で評価される研究テーマの作り方
を解説します。

ここで、
「良いテーマ」と「落ちるテーマ」の違いを
さらに具体化していきます。