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今回のテーマは、医学研究科の研究室訪問・事前相談はどこまで必要か?です。


医学研究科の受験で最も判断が難しいのが「研究室訪問」

医学研究科の受験生から、
非常によく聞かれる質問があります。

  • 研究室訪問は必須ですか
  • 事前相談しないと不利ですか
  • 行かないと落ちますか

この問いに対する答えは、
少し複雑です。

結論から言うと、

医学研究科では、
研究室訪問・事前相談は「必須ではないが、
状況次第で極めて重要」

です。


医学研究科における研究室訪問の位置づけ

まず大前提として押さえてください。

医学研究科では、

研究室訪問や事前相談は、
入試要件ではありません。

  • 行かなかったから即不合格
  • 行ったから必ず有利

という単純な仕組みではありません。

評価の中心は、あくまで

  • 研究計画書
  • 試験
  • 面接

です。


それでも医学研究科で訪問が重視されやすい理由

ではなぜ、
医学研究科では研究室訪問が
話題に上がりやすいのか。

理由は明確です。

研究テーマと研究環境の依存度が高い

からです。

  • 使えるデータ
  • 実験設備
  • 技術・手法
  • 共同研究体制

これらは、
研究室ごとに大きく異なります。


研究室訪問が「有効に働く人」

医学研究科で研究室訪問が
プラスに働きやすいのは、
次のような人です。

  • 研究テーマがかなり具体化している
  • 方法論がある程度定まっている
  • 先行研究を整理できている

この状態で相談すると、

研究の実現可能性を確認できる

という大きなメリットがあります。


研究室訪問が「逆効果になる人」

一方、
次の状態での訪問は、
むしろリスクになります。

  • テーマが曖昧
  • 「相談すれば決まる」と思っている
  • 研究計画書が未整理

この場合、
教員側にはこう映ります。

研究がまだ出願レベルに達していない


医学研究科の教員は「テーマ決定役」ではない

非常に重要なポイントです。

医学研究科の教員は、

受験生の研究テーマを作る立場ではありません。

  • 何をやればいいですか
  • どんなテーマがいいですか

こうした質問は、

研究者としての主体性がない

と判断される可能性があります。


事前相談で教員が本当に見ていること

事前相談で教員が見ているのは、

  • 完成度
  • 成果
  • 斬新さ

ではありません。

見られているのは、

研究について対話が成立するか

です。

  • 仮説をどう考えているか
  • 指摘をどう受け止めるか
  • 限界を理解しているか

ここに、
研究者としての適性が表れます。


医学研究科で「聞いてよい質問・悪い質問」

聞いてよい質問

  • このテーマは、この研究室で実施可能でしょうか
  • 方法論として無理はありませんか
  • 修士・博士期間内に現実的でしょうか

避けるべき質問

  • 合格できますか
  • 何をやればいいですか
  • テーマを決めてもらえますか

後者はすべて、

判断を教員に委ねている質問

です。


行かなくても不利にならないケース

医学研究科では、

  • 研究計画書の完成度が高い
  • テーマと研究室の相性が明確
  • 面接で研究内容を十分説明できる

この条件を満たしていれば、

研究室訪問をしていなくても
不利になることはほとんどありません。

実際、
訪問せずに合格する人も
多数存在します。


医学研究科では「訪問の有無」より「準備の質」

医学研究科の評価者が重視しているのは、

研究室訪問をしたかどうかではなく、
研究が成立しているかどうか

です。

訪問はあくまで、

研究計画書を補強する手段

にすぎません。


社会人・医師受験生の注意点

医師や社会人受験生は、

  • 忙しい
  • 訪問の時間が取りにくい

という事情があります。

無理に研究室訪問を入れて、

研究計画書作成の時間が削られる

のは、本末転倒です。


医学研究科における最適な判断基準

研究室訪問・事前相談について、
最適な判断基準はこれです。

「訪問することで、
研究計画が具体化・安定するか」

  • YES → 行く価値あり
  • NO → 行かなくてよい

この基準で判断してください。


まとめ

医学研究科の研究室訪問・事前相談について整理します。

  • 必須ではない
  • 準備ができていれば有効
  • 準備不足だと逆効果
  • 合否は書類と面接で決まる

研究室訪問は、

合格のための儀式ではありません。

研究を現実に落とし込むための確認作業

です。

次回は、
医学研究科の面接で必ず聞かれる質問と意図
を解説します。

ここから、
医学研究科編の面接対策に入っていきます。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。