院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、医学研究科の最新入試動向と今後の受験戦略です。
「最新動向」は当てにいくものではない
医学研究科の受験相談で、
よく出てくる質問があります。
- 最近は何が重視されていますか
- 今年の傾向はどうですか
- 今後は厳しくなりますか
結論から言うと、
最新動向は“当てにいく”ものではありません。
動向とは、
合否を予測するための材料ではなく、
準備の重心を調整するためのヒント
として使うものです。
医学研究科入試の「変わらない本質」
まず、
どれだけ制度や形式が変わっても、
医学研究科入試で一貫している点があります。
それは、
研究として成立しているか
という評価軸です。
- テーマが明確か
- 問いになっているか
- 方法が現実的か
- 完走できるか
この4点は、
ここ数年どころか、
長期的に見ても変わっていません。
近年の入試動向①
「完成度」より「実行可能性」
近年、
特に重視されるようになっているのが、
実行可能性
です。
- 立派だが広すぎる研究
- 野心的だが終わらない計画
よりも、
小さくても確実に進む研究
が評価されやすくなっています。
背景にある事情
この動向の背景には、
- 研究環境の制約
- 研究期間の現実
- 指導リソースの問題
があります。
評価者は常に、
「この人は、途中で止まらないか」
を意識しています。
近年の入試動向②
面接での「研究対話」重視
面接についても、
明確な変化があります。
- 丸暗記型の回答
- 一問一答型の受け答え
よりも、
研究について会話できるか
が、
強く見られるようになっています。
面接で評価される受験生像
評価されているのは、
- 完璧な説明
ではなく - 思考のプロセスを共有できる人
- 指摘を受け止める
- その場で考え直す
この姿勢が、
研究者としての適性と見なされます。
近年の入試動向③
社会人・医師受験生の増加
近年は、
- 社会人
- 医師
- 実務経験者
の受験が、
明らかに増えています。
これは、
研究科側が多様なバックグラウンドを
前提に選抜している
ということでもあります。
ただし「経験重視」ではない
注意すべき点があります。
社会人・医師が増えているからといって、
経験があれば通る
わけではありません。
評価されているのは、
経験を研究に変換できる力
です。
今後の受験戦略①
「研究計画書ファースト」は揺るがない
今後の戦略として、
最も重要な点は変わりません。
研究計画書を、すべての中心に置く
- 筆記
- 英語
- 面接
これらはすべて、
研究計画書の理解度確認にすぎません。
今後の受験戦略②
テーマは「小さく・深く」
今後はさらに、
- 広いテーマ
- 抽象的な問い
は、
評価されにくくなると考えられます。
有利なのは、
一点に絞り、
深く掘れるテーマ
です。
今後の受験戦略③
「併願前提」で設計する
医学研究科の入試は、
今後も不確実性が高い状態が続きます。
そのため、
併願を前提に、
研究計画を設計できる人
ほど、
安定して結果を出しています。
情報過多時代にやってはいけないこと
最新動向を追うあまり、
やってしまいがちな失敗があります。
- 情報収集に時間を使いすぎる
- 他人の成功例を真似する
- 方針を頻繁に変える
これは、
準備を進めているつもりで、
何も進んでいない状態
です。
本当に見るべき「最新動向」
本当に見るべきなのは、
- 研究計画書の評価ポイント
- 面接での質問の質
- 不合格理由の傾向
こうした、
評価の“質的変化”
です。
医学研究科受験の今後を一言で言うと
今後の医学研究科受験を、
一言でまとめるなら、
「より研究者らしい人が、
より静かに選ばれる入試」
です。
派手さや勢いよりも、
- 冷静さ
- 継続力
- 設計力
が、
より強く問われていきます。
まとめ
医学研究科の
最新入試動向と今後の受験戦略を整理します。
- 本質は変わらない
- 実行可能性が重視される
- 研究対話型の面接
- 社会人経験は変換して使う
- 研究計画書がすべての軸
医学研究科受験は、
流行を追う試験ではありません。
研究者としての姿勢を、
静かに見られる試験
です。
ここまでで、
医学研究科編は完結です。
次回からは、
理工学研究科編
に入ります。
志樹舎
では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
院試受験でお困りの方は、
無料相談
にお気軽にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


