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今回のテーマは
健康マネジメント研究科の入試制度と評価構造の全体像です。

健康マネジメント研究科は、
医療・健康・福祉・企業・行政など、非常に多様なバックグラウンドの受験生が集まる研究科です。
そのため、

  • 医療職だから有利なのではないか
  • 現場経験が長ければ評価されるのでは
  • 健康に関わる良いテーマなら通るのでは

といった誤解が生まれやすい研究科でもあります。

まずは、この研究科がどのような基準で受験生を評価しているのかを整理しましょう。


1. 健康マネジメント研究科は「医療専門職養成」ではない

最初に押さえておくべき重要な前提があります。
健康マネジメント研究科は、

  • 医師や看護師を育てる場
  • 医療現場のスキルを高める研修機関

ではありません。

あくまで大学院として、

  • 健康・医療・福祉を取り巻く課題を
  • 学術的に整理し
  • マネジメントや制度の観点から検討する

研究者・高度専門職の育成を目的とした研究科です。


2. 入試は「点数型」ではなく「総合評価型」

健康マネジメント研究科の入試は、
筆記試験の点数で順位をつける形式ではありません。

評価の中心となるのは、

  • 出願書類(研究計画書・志望理由等)
  • 面接での対話
  • 研究テーマと研究科の整合性

といった要素を総合的に判断する方式です。

つまり、

  • 一部の知識量
  • 医療資格の有無
  • 職歴の長さ

だけで合否が決まることはありません。


3. 「実務経験者が多い研究科」ゆえの落とし穴

健康マネジメント研究科は、
社会人・医療職・企業人の受験生が多い研究科です。

そのため、

  • 現場経験がある=評価される
  • 実務の話ができる=強みになる

と思われがちですが、
実務経験そのものは評価軸ではありません。

評価されるのは、

  • その経験をどう問い直しているか
  • 研究としてどう構造化しているか

という点です。


4. 健康マネジメント研究科で一貫して見られているもの

入試全体を通して、
健康マネジメント研究科で一貫して見られているのは次の点です。

  • 健康・医療課題を研究として捉えられているか
  • 問題意識が整理され、問いになっているか
  • 修士課程として現実的な設計か
  • 指導・議論を通じて伸びる余地があるか

逆に言えば、

  • 社会的に正しそう
  • 現場で役立ちそう
  • 善意にあふれている

といった要素だけでは、評価には直結しません。


5. 他研究科との決定的な違い

健康マネジメント研究科は、

  • 医学研究科
  • 看護系大学院
  • 経営系大学院

と混同されやすい研究科です。

しかし実際には、

  • 臨床技術の高度化
  • 経営手法の習得

が目的ではなく、
健康・医療を「対象として研究する」立場が求められます。

この立ち位置を誤ると、
評価軸とのズレが生じやすくなります。


6. 入試制度を理解することが、最初の分岐点

健康マネジメント研究科の受験では、

  • 何を準備すべきか
  • 何を削るべきか
  • どこに時間をかけるべきか

を誤ると、
努力がそのまま評価につながりません。

まずは、

  • 専門職評価の場ではない
  • 現場報告の場ではない
  • 研究設計を見る入試である

という前提を、
しっかり理解することが重要です。


まとめ 健康マネジメント研究科の入試は「善意」ではなく「研究構造」を見る

健康マネジメント研究科の入試は、
一見すると「良いことをやっていそうな人」が評価されるように見えます。

しかし実際には、

  • 研究として成立しているか
  • 問いが立っているか
  • 修士研究として設計できているか

という、非常に学術的な基準で評価されています。

この評価構造を理解することが、
すべての対策の出発点になります。


志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。