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今回のテーマは
薬学研究科における指導教員の選び方と注意点です。

薬学研究科の受験生からは、

  • どの研究室を選べば有利なのか
  • 有名な先生の方が合格しやすいのか
  • 実験設備が整っている研究室を選ぶべきか

といった質問を多く受けます。

結論から言うと、
指導教員や研究室そのものが、合否を直接決めるわけではありません。
重要なのは、研究テーマとの接続の仕方です。


1. 薬学研究科は「研究室選抜」ではない

まず理解しておきたいのは、
薬学研究科の大学院入試は、

  • 研究室に入るためのオーディション
  • 教員個人に気に入られるための選抜

ではない、という点です。

評価されているのは、

  • 研究テーマが学術的に成立しているか
  • 指導のもとで発展可能か

という、研究そのものの設計です。

研究室は、その研究を遂行するための環境にすぎません。


2. 研究室ブランド・有名教員で選ぶリスク

薬学研究科では、

  • 著名な教授
  • 論文数が多い研究室
  • 外部資金が豊富な研究室

に目が向きやすくなります。

しかし、ブランドや知名度だけで選ぶと、

  • 自分の研究テーマとの接点が弱い
  • 実際の指導が噛み合わない
  • 面接で研究の必然性を説明できない

といった問題が起こりやすくなります。

有名であることと、指導可能であることは別
という視点が重要です。


3. 指導教員選びの基本は「テーマ→教員」

指導教員を選ぶ際の正しい順序は、次の通りです。

  • 1. 研究テーマ・問いを明確にする
  • 2. そのテーマを指導できる教員を探す
  • 3. 研究室の環境・体制を確認する

よくある失敗は、

  • 先に教員を決める
  • その教員にテーマを無理に寄せる

という流れです。

この方法では、

  • 問いが不自然になる
  • 研究としての必然性が弱くなる

というズレが生じやすくなります。


4. 主宰教員と「実質的な指導」を見極める

薬学研究科では、

  • 研究室の主宰教員
  • 実際に日常指導を行う教員・助教

が異なるケースも少なくありません。

そのため、

  • 誰が研究の方向性を見てくれるのか
  • 日常的な相談相手は誰になるのか

を把握しておくことは重要です。

ただし、これも
研究テーマが成立していることが前提になります。


5. 設備・実験環境は「前提条件」であって評価軸ではない

薬学研究科では、

  • 最新の装置がある
  • 実験設備が充実している

といった点が気になりがちです。

しかし入試評価では、

  • その設備があるから評価される
  • 環境が良いから合格する

ということはありません。

評価されているのは、

  • その環境で、何を検討しようとしているのか
  • なぜその研究室でなければならないのか

という、研究テーマとの関係性です。


6. 指導教員名は「理由とセット」で語れるか

研究計画書や面接で教員名を挙げる場合、
次の点が重要になります。

  • その教員の研究テーマとの接点は何か
  • 自分の研究とどこが重なるのか
  • どの視点から指導を受けたいのか

単に、

「この先生の研究に興味があります」

では、評価にはつながりません。

研究内容と教員の専門が、研究として自然につながっているか
が見られています。


まとめ 指導教員選びは「研究設計の一部」

薬学研究科の大学院入試において、

  • 有名な研究室
  • 設備の整った研究室

を選ぶこと自体が、合格要因になることはありません。

評価されるのは、

研究テーマと指導教員の専門が、研究として無理なく接続しているか

という一点です。

指導教員選びは、
研究計画を完成させるための
設計プロセスの一部として考えることが重要です。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。