慶應SFC「政策形成とソーシャルイノベーション(PS)」で社会実装へ!院試合格に導くテーマ設定
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今回のテーマは「慶應SFC『政策形成とソーシャルイノベーション(PS)』で社会実装へ!院試合格に導くテーマ設定」です。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科、いわゆるSFC大学院の入試では、研究計画書であるプロポーザルの完成度と、面接での説明力が非常に重要です。特に「政策形成とソーシャルイノベーション(PS)」領域を志望する場合は、社会課題への関心だけでなく、その課題をどのように発見し、どのような仕組みで解決へ近づけるのかを具体的に示す必要があります。
PS領域は、行政、ビジネス、NPO、地域活動、教育、福祉、環境、まちづくりなど、幅広い分野と関わる領域です。そのため、単に「政策について学びたい」「社会問題を研究したい」という内容では、SFCらしい研究計画としては弱く見えてしまいます。大切なのは、自分自身の問題意識を起点に、社会の中で実際に使える解決策を考え、社会実装まで見据えたプロポーザルを作ることです。
PS領域で重視されるのは、現場から社会を変える視点
一般的な公共政策系の大学院では、制度分析や政策評価、文献研究などが中心になることもあります。もちろん、それらの学術的な基礎は重要です。しかし、SFCのPS領域では、それに加えて「実際の社会をどう変えるのか」という実践的な視点が強く求められます。
SFCが重視しているのは、既存の知識を覚えるだけの学生ではありません。社会の中にある見えにくい課題を発見し、分野を越えた知識を組み合わせながら、新しい仕組みや価値を生み出せる人材です。
例えば、少子高齢化、地域の担い手不足、子どもの貧困、外国人住民との共生、災害時の情報共有、行政サービスのデジタル化など、現代社会には解決が簡単ではない課題が数多くあります。PS領域では、こうした課題をただ分析するだけでなく、当事者や現場と関わりながら、実際に動く仕組みとして提案する姿勢が求められます。
合格するプロポーザルに必要な3つの要素
まずは独自のイシュー設定を行う
SFCのプロポーザルで最も重要なのは、問題発見の力です。「既存の政策について調べたい」という書き方だけでは、研究の独自性が伝わりにくくなります。むしろ、「なぜその政策が必要なのか」「現在の制度では何が足りないのか」「どの立場の人がどのように困っているのか」を自分の言葉で説明することが大切です。
例えば、「地域活性化について研究したい」では少し漠然としています。一方で、「若者の地域参加が進まない背景を調査し、自治体と若者をつなぐ新しい参加型プラットフォームを提案する」とすれば、課題、対象、方法、社会的意義が見えやすくなります。
PS領域を目指す場合は、研究テーマを社会の現場に引き寄せて考えることが重要です。自分がどの現場を見て、どのような違和感を持ち、どのような変化を起こしたいのかを明確にしましょう。
分野融合の視点を取り入れる
SFCらしいプロポーザルにするためには、分野融合の視点も欠かせません。政策学や社会学だけでなく、情報技術、データ分析、経営学、教育学、心理学、環境学などを組み合わせることで、研究の可能性が広がります。
例えば、SNS上の投稿データを分析して住民の声を可視化する、行政サービスの利用データをもとに政策課題を発見する、AIやチャットボットを活用して相談支援の仕組みを改善するなど、テクノロジーと政策研究を組み合わせる方法も考えられます。
もちろん、無理に高度な技術を入れる必要はありません。大切なのは、自分の研究課題に対して、どの分野の知識や方法を組み合わせれば、よりよい解決策に近づけるのかを考えることです。
社会実装までの道筋を描く
SFCの研究では、論文を書いて終わりではなく、研究成果を社会の中でどう活かすかが重視されます。そのため、プロポーザルには社会実装までの流れを具体的に書くことが大切です。
例えば、自治体へのヒアリング、NPOでのフィールドワーク、企業との共同実証、地域住民とのワークショップ、政策提言書の作成、サービスや仕組みの試験導入など、現場と接点を持つ計画を入れると説得力が増します。
「調査して考察する」だけでなく、「調査した結果をもとに、どのような形で社会に返すのか」まで書くことで、PS領域にふさわしい実践的な研究計画になります。
面接ではSFCの環境をどう活かすかを語る
書類審査を通過した後の面接では、プロポーザルの内容について深く質問されます。特に、「なぜそのテーマなのか」「なぜSFCなのか」「入学後にどのように研究を進めるのか」は必ず整理しておきたいポイントです。
PS領域を志望する場合は、アカデミックプロジェクトや関連する教員の研究内容を事前に確認し、自分の研究テーマとどのように関係するのかを説明できるようにしておきましょう。ただ制度名を並べるだけではなく、「この環境を使って、どのような研究を進めたいのか」まで語ることが大切です。
また、社会イノベータコースなど、実践的な学びにつながる制度に関心がある場合は、自分の将来像と結び付けて説明するとよいでしょう。行政、企業、NPO、地域団体など、将来どのような場で社会課題の解決に関わりたいのかを具体的に語れると、面接での説得力が高まります。
さらに、海外の事例を比較したい場合や、東アジアの政策課題に関心がある場合は、国際的な学修環境や留学制度、研究助成制度の活用も視野に入ります。SFCの環境を自分の研究にどう結び付けるのかを、面接前に整理しておきましょう。
まとめ
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科の「政策形成とソーシャルイノベーション(PS)」領域では、社会課題を自ら発見し、分野を越えた知識を活用しながら、実際の社会に変化を生み出す研究が求められています。
合格につながるプロポーザルを作るためには、独自のイシュー設定、分野融合の視点、社会実装までの具体的な計画が欠かせません。そして面接では、それらを自分の言葉で一貫して説明できることが重要です。
自分自身の経験や問題意識を出発点にしながら、SFCだからこそ実現できる研究テーマを丁寧に組み立てていきましょう。社会を少しでも良い方向へ変えたいという思いを、現実的で説得力のあるプロポーザルに落とし込むことが、合格への大きな一歩になります。
※入試制度や募集要項、研究領域、教員情報、各種制度は変更される場合があります。出願前には必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


