慶應SFC「身体化デザイン」大学院入試対策:人間とテクノロジーの融合をプロポーザルで魅せる

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今回のテーマは「慶應SFC『身体化デザイン』大学院入試対策:人間とテクノロジーの融合をプロポーザルで魅せる」です。

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科(SFC)の入試では、研究計画書(プロポーザル)と面接が合否を大きく左右します。SFCには約50のアカデミックプロジェクトがあり、それぞれの専門分野を超えた共同研究が日常的に行われています。

その中でも「身体化デザイン」は、人間の身体とテクノロジーの関係を新しい視点から捉え直し、生活や社会をより豊かにする仕組みを研究するプロジェクトです。身体能力の拡張、身体感覚のデザイン、ウェアラブルデバイス、VR・AR、ロボティクス、リハビリテーション支援など、多様なテーマが対象になります。

この記事では、「身体化デザイン」プロジェクトを志望する受験生に向けて、SFCらしい研究計画書の作成方法と面接対策のポイントを詳しく解説します。


「身体化デザイン」とは何を研究するプロジェクトなのか

身体化デザインという言葉を初めて聞く人もいるかもしれません。

一般的な大学院では、工学なら機械を開発し、デザインなら製品を設計し、心理学なら人間の認知を研究するといったように、それぞれの分野が独立して研究されることが多くあります。

しかしSFCの身体化デザインでは、人間の身体を中心に据え、それぞれの分野を横断しながら新しい価値を生み出すことを目指します。

例えば、高齢者が安心して生活できるウェアラブルデバイスの開発、スポーツ選手のパフォーマンス向上を支援するセンシング技術、障害のある方の身体機能を補助するロボット、VR空間で新しい身体体験を実現するシステムなど、研究テーマは非常に幅広く存在します。

重要なのは、「新しい技術を作ること」だけではありません。その技術が人間にどのような価値をもたらし、社会でどのように活用されるのかまで考える姿勢が求められます。


研究計画書で評価される3つのポイント

社会課題から研究テーマを考える

SFCではPBL(Project Based Learning)の考え方が教育の中心にあります。

そのため、「この技術を使いたい」という発想よりも、「どのような社会課題を解決したいのか」を明確にすることが重要です。

例えば、「高齢化社会で身体機能が低下した人を支援したい」「障害の有無に関係なくスポーツを楽しめる仕組みを作りたい」「デジタル技術を活用して新しい学習体験を実現したい」など、現実社会の課題から研究テーマを考えると説得力が増します。

面接でも「なぜそのテーマに取り組みたいのか」を必ず質問されます。自身の経験や問題意識と結び付けて説明できるよう準備しておきましょう。


分野融合を意識した提案を行う

SFCを象徴する考え方の一つが「インテグレーテッド・ディシプリン(分野融合)」です。

身体化デザインでは、この考え方が特に重要になります。

工学だけ、デザインだけ、医学だけという研究ではなく、それぞれの専門分野を組み合わせて新しい価値を創造する姿勢が求められます。

例えば、AIによる動作解析とリハビリテーションを組み合わせる研究、心理学とVRを融合したストレス軽減システム、スポーツ科学とセンシング技術を活用した競技支援システムなどは、SFCらしいテーマと言えるでしょう。

異なる分野を組み合わせる理由まで説明できると、研究計画書の完成度が高まります。


社会実装まで見据えた計画を示す

SFCでは、研究成果を論文だけで終わらせることは目標ではありません。

研究成果を実際の社会で活用し、人々の生活をより良くするところまで考えることが重視されています。

そのため、研究計画書には「どこで実証するのか」「誰と連携するのか」「どのように評価するのか」まで具体的に記載しましょう。

例えば、病院や福祉施設での実証実験、スポーツチームとの共同研究、企業との製品開発、自治体との地域実証など、現場との接点を明確に示すことが重要です。

社会実装までのロードマップを描ける受験生は、高い評価を受けやすい傾向があります。


面接でアピールしたいポイント

面接では、「なぜ身体化デザインなのか」「なぜSFCなのか」が中心的な質問になります。

単に最新技術に興味があるという理由だけでは十分ではありません。

「人間中心の設計を学びたい」「技術だけではなく社会への影響まで研究したい」「工学とデザインを組み合わせて新しい価値を生み出したい」など、自分ならではの目的を明確に伝えましょう。

また、入学後にどのような教員やプロジェクトと連携したいのか、どのような研究成果を社会へ届けたいのかまで具体的に説明できると、研究への意欲が伝わります。


SFCの環境をどのように活用するか

政策・メディア研究科では、多様な専門分野の教員や学生が一つのプロジェクトで協働しています。

身体化デザインの研究でも、工学、情報科学、デザイン、医療、福祉、スポーツ科学など、幅広い分野との連携が可能です。

さらに、企業との共同研究や国内外でのフィールドワーク、実証実験など、研究成果を社会へ展開する機会も豊富に用意されています。

森基金などの支援制度を活用すれば、自ら企画した研究活動やフィールドワークへの支援を受けられる場合もあります。

研究室だけで完結するのではなく、多様な人と協力しながら研究を進められる点は、SFCならではの魅力と言えるでしょう。


まとめ

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科「身体化デザイン」プロジェクトでは、人間の身体とテクノロジーを結び付け、新しい価値を社会へ届ける研究が求められます。

研究計画書では、社会課題を起点としたテーマ設定、分野融合による独自性、そして社会実装まで見据えた計画を示すことが重要です。

また、面接では「なぜその研究を行いたいのか」「SFCだからこそ実現できることは何か」を、自身の経験と結び付けながら説明できるよう準備しましょう。

身体化デザインは、人間とテクノロジーの新しい関係を創り出す可能性を持つ分野です。SFCの自由で学際的な環境を活かし、社会に新たな価値をもたらす研究計画を作り上げ、自信を持って入試に臨んでください。


※入試制度や募集要項、アカデミックプロジェクトの内容、教員情報は変更される場合があります。出願前には必ず慶應義塾大学大学院の公式サイトおよび最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。