
慶應SDM入試|教員に好印象を与える事前コンタクト申込内容と研究テーマの書き方
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今回のテーマは「慶應SDM入試|教員に好印象を与える事前コンタクト申込内容と研究テーマの書き方」です。
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、通称慶應SDMへの出願を考える際、早い段階から準備しておきたいのが、教員への事前コンタクトです。
慶應SDMでは、修士課程・後期博士課程ともに、出願にあたって教員との事前コンタクトが必要とされています。単にフォームを送信すればよいというものではなく、自分がどのような課題に関心を持ち、慶應SDMで何を研究したいのかを、限られた文章の中で分かりやすく伝える必要があります。
教員に好印象を与えようとして、過度に自分を大きく見せたり、難しい言葉を並べたりする必要はありません。大切なのは、自分の経験と問題意識、研究テーマ、希望する教員との接点を、一貫性のある文章で伝えることです。
事前コンタクトは研究科全体に伝える文章と考える
慶應SDMの事前コンタクト申込みフォームでは、コンタクトを希望する教員を1名選択します。ただし、送信した内容は、選択した教員だけではなく専任教員全員に届く仕組みです。
そのため、特定の教員に向けた私的なメールというよりも、研究科全体に自分の研究構想を説明する文章として作成する必要があります。
例えば、「先生にどうしても指導してほしいです」と熱意だけを強調するのではなく、自分が解決したい課題、その課題を研究する理由、希望教員の専門性との関係を順序立てて説明しましょう。
複数の教員へ事前コンタクトを行う場合も、中心となる研究テーマや問題意識を大きく変えないことが重要です。教員ごとに全く違う志望理由を書くと、自分が本当に研究したいことが伝わりにくくなります。
教員が確認したいのは文章力だけではない
事前コンタクトでは、文章の美しさだけが見られているわけではありません。教員が確認したいのは、受験生がどのような経験を持ち、どのような課題を研究したいと考えているのかという点です。
さらに、その課題を慶應SDMで扱う意味があるのか、希望する教員の専門分野と接点があるのかも重要になります。
内容が具体的であれば、文章表現が多少素朴でも問題意識は伝わります。一方で、専門用語を多く使っていても、研究対象や目的が分からなければ、教員は指導可能かどうかを判断できません。
好印象を意識するなら、立派に見せることよりも、相手が短時間で内容を理解できる文章を目指しましょう。
研究テーマは広すぎず狭すぎず設定する
事前コンタクトで伝える研究テーマは、社会的な意義が分かる程度の広がりを持たせながら、実際に研究できる範囲まで絞り込むことが大切です。
例えば、「日本企業を良くしたい」というテーマでは、対象も課題も広すぎます。一方で、「自分の勤務先の特定部署で起きた一度の問題」だけでは、個人的な相談に見えてしまう可能性があります。
「新規事業に取り組む企業において、部門間の情報共有が意思決定に与える影響を明らかにしたい」と整理すれば、研究対象と問題意識が伝わりやすくなります。
自分の身近な経験を出発点にしながら、同じような課題を持つ企業や組織にも応用できる問いへ広げていくことがポイントです。
慶應SDMで研究する必要性を示す
研究テーマを伝える際は、なぜその研究を慶應SDMで行いたいのかも説明しましょう。
慶應SDMでは、複雑な課題を部分的に捉えるのではなく、関係する人や組織、制度、技術などを含めたシステム全体として考える視点が重視されています。
そのため、「新しい技術を開発したい」というだけではなく、その技術が社会や組織の中でどのように受け入れられ、どのような変化を生み出すのかまで考える必要があります。
例えば、介護ロボットを研究したい場合は、機能の向上だけでなく、介護職員の負担、利用者の心理、施設の運営、導入費用など、複数の要素を含めて課題を捉えることで、慶應SDMとの接点が伝わりやすくなります。
自分の経験と問題意識をつなげる
研究テーマに説得力を持たせるためには、なぜ自分がその課題に関心を持ったのかを説明することが大切です。
社会人の場合は、仕事の中で感じた課題や、実際に関わったプロジェクトを簡潔に伝えます。学生の場合は、大学での学び、ゼミ活動、インターンシップ、ボランティアなどの経験を出発点にできます。
ただし、経験談だけで文章を終わらせないようにしましょう。「困った経験があったため研究したい」というだけでは、研究として何を明らかにしたいのかが分かりません。
経験からどのような疑問を持ち、それを研究によってどのように明らかにしたいのかまでつなげることが必要です。
なぜその教員を希望するのかを具体的に書く
希望教員を選んだ理由は、事前コンタクトの中でも重要な部分です。
「有名な先生だから」「研究内容に興味があるから」といった抽象的な理由ではなく、教員のどの研究や専門性が、自分のテーマと関係しているのかを具体的に説明しましょう。
公式サイトのプロフィールだけでなく、研究業績、担当プロジェクト、著書、論文、教員紹介動画なども確認すると、接点を見つけやすくなります。
例えば、「先生が取り組まれている組織内の合意形成に関する研究が、私の研究テーマである部門間連携の課題を考える上で重要だと考えています」と書けば、教員研究を確認した上で連絡していることが伝わります。
事前コンタクト申込内容の基本構成
事前コンタクトの文章は、自己紹介、問題意識、研究テーマ、慶應SDMを志望する理由、希望教員との接点という順番でまとめると、内容が伝わりやすくなります。
自己紹介では、大学での専攻や現在の仕事など、研究テーマに関係する経歴を簡潔に書きます。経歴をすべて並べるのではなく、研究につながる経験を選びましょう。
次に、これまでの経験からどのような課題を感じたのかを説明します。その上で、大学院では何を明らかにしたいのか、どのような対象や方法を想定しているのかを伝えます。
最後に、希望する教員の専門性と自分の研究との接点を示し、指導の可能性について相談したい旨を丁寧に記載します。
避けたい事前コンタクトの書き方
事前コンタクトでは、熱意だけを長く書くことは避けましょう。「必ず入学したい」「人生を変えたい」といった気持ちは大切ですが、それだけでは研究内容が伝わりません。
また、教員に研究テーマを決めてもらおうとする姿勢も好ましくありません。「私に合うテーマを教えてください」ではなく、現時点で自分が考えている内容を示した上で相談します。
「このテーマで合格できますか」「研究計画書を添削してください」といった依頼も避けましょう。事前コンタクトは、入試対策の答えを教えてもらう場ではありません。
文章が長すぎる場合も、重要な内容が埋もれてしまいます。指定された入力欄や文字数を確認し、結論が分かりやすい文章にまとめてください。
研究計画が完全に固まるまで待たない
研究計画が完成してから事前コンタクトをしようと考える方もいますが、準備に時間をかけすぎると、教員からの返信が出願に間に合わない可能性があります。
一方で、何も整理していない状態で送信するのも適切ではありません。問題意識、研究目的、希望教員との接点という基本的な骨組みができた段階で、連絡できるよう準備しましょう。
教員は授業や研究、学生指導などで多忙なため、返信には時間がかかる場合があります。出願直前ではなく、できれば数か月前から準備を始めることが大切です。
また、各期の出願締切日から2次選考の合格発表までは、事前コンタクト申込みフォームを利用できない期間があります。必ず最新の日程を確認してください。
まとめ
慶應SDMの事前コンタクトで好印象を与えるために必要なのは、目立つ表現や難しい専門用語ではありません。
自分の経験から生まれた問題意識を明確にし、何を研究したいのか、なぜ慶應SDMなのか、なぜその教員に相談したいのかを、一貫性のある文章で伝えることが重要です。
事前コンタクトの内容は専任教員全員に共有されます。複数の教員へ連絡する場合も、中心となる研究テーマや志望理由に矛盾が生じないよう注意しましょう。
事前コンタクトは、完成された研究成果を見せる場ではありません。現時点で自分が考えている研究構想を示し、慶應SDMでの指導との接点を確認するための最初の一歩です。
教員の研究内容を丁寧に調べ、自分の言葉で問題意識を整理した上で、余裕を持って連絡を進めてください。
注意事項:本記事は、慶應SDMの事前コンタクト申込内容や研究テーマを整理する際の一般的な考え方を含めて作成しています。事前コンタクトの必要条件、申込みフォームの入力項目、文字数、受付期間、送信内容の共有範囲、教員との連絡方法などは変更される場合があります。受験準備を進める際は、必ず慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


