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今回のテーマは
経営管理研究科の社会人・経営者受験の注意点です。
経営管理研究科(MBA)には、
- 社会人経験が長い方
- 管理職・経営層として働いてきた方
- すでに経営者として事業を行っている方
が多く受験します。
その一方で、
「実績も経験もあるのに落ちた」
「若い受験生より評価が低かった気がする」
という声が出やすいのも、
この研究科の特徴です。
これは能力不足ではなく、
社会人・経営者特有の落とし穴に原因があります。
1. 社会人・経営者だから有利、ではない
まず重要な前提として、
経営管理研究科の入試は、
- 社会人経験が長い
- 経営経験がある
というだけで、有利になる試験ではありません。
むしろMBA入試では、
- 経験がある人ほど
- 思考が固定化していないか
が、より厳しく見られます。
評価されるのは、
経験の量ではなく、経験との向き合い方です。
2. 実績アピールが逆効果になる理由
社会人・経営者受験で多い失敗が、
- 売上規模
- 成功事例
- 組織改革の成果
を強くアピールしてしまうことです。
これ自体は立派ですが、
MBA入試では、
- すでに答えを持っている
- 学び直す必要性が見えない
と判断されやすくなります。
経営管理研究科は、
- 成功談を聞く場
ではなく - 成功や失敗を問い直す場
です。
3. 経営者ほど注意すべき「断定口調」
経営者受験生に特に多いのが、
経営は最終的に意思決定です
現場ではこのやり方が正解です
といった、断定的な語り方です。
現場では必要な姿勢ですが、
MBA入試では、
- 思考が硬直している
- 指導によって変わらなさそう
という評価につながることがあります。
評価されるのは、
- 判断の前提を疑えるか
- 他の可能性を検討できるか
という姿勢です。
4. 「即戦力」アピールが評価されない理由
社会人受験生ほど、
すぐにクラスや研究に貢献できます
実務知見を活かしたいです
とアピールしがちです。
しかし経営管理研究科では、
- 即戦力であること
よりも - 学習者としての姿勢
が重視されます。
即戦力アピールが強すぎると、
- 教わる側に立てていない
- MBAの趣旨を誤解している
と見られる可能性があります。
5. 評価される社会人・経営者受験生の共通点
一方で、高く評価される社会人・経営者受験生には、
明確な共通点があります。
- 自分の判断を相対化できている
- 経験の限界を言語化できている
- 「分からなさ」を正直に語れる
つまり、
- 経験があるからこそ
- まだ整理できていない問いがある
と説明できている人です。
6. 社会人受験で本当に求められている姿勢
経営管理研究科が社会人・経営者受験生に求めているのは、
- 正しい経営判断
- 強いリーダーシップ
ではありません。
求められているのは、
自分の経験を一度手放し、
学術的に考え直そうとする姿勢
です。
この姿勢があれば、
年齢や立場は不利になりません。
まとめ|社会人・経営者受験の鍵は「経験を疑えるか」
経営管理研究科(MBA)の社会人・経営者受験で合否を分けるのは、
- 実績の大きさ
- 経営年数
ではありません。
分かれ目になるのは、
自分の経験を「正解」とせず、
問い直す対象として扱えているか
という一点です。
経験は強力な武器ですが、
握りしめすぎると評価を下げます。
一度手放し、
考え直す準備ができているか。
それこそが、MBA入試で最も重視される資質です。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


