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今回のテーマは「河備浩司教授と確率論・確率解析」です。


慶應義塾大学大学院への進学を目指す皆さん。ミクロ経済学や計量ファイナンス、金融工学などを学んでいると、複雑な数式や確率モデルに出会う場面が増えてきます。

その中で、「もっと数学の根本から理解したい」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

経済学の高度な理論を支えているのは、実は非常に深い数学の世界です。その数学の最前線を研究しているのが、経済学部で教授を務める河備浩司教授です。

本記事では、確率論・確率解析を専門とする河備教授の研究と、研究室で求められる「知的な没頭」について整理していきます。


経済学部に存在する「純粋数学」の世界

河備教授の専門分野は、確率論と確率解析です。

特に、「無限次元空間上の確率解析」という非常に高度な数学分野を研究しています。

これは、単純な統計計算や確率の応用にとどまらず、数学そのものを深く探究する世界です。

研究では、確率微分方程式やディリクレ形式、ラフパス理論など、現代数学の高度な理論が扱われています。

また、ランダムウォークや離散幾何解析といったテーマにも取り組んでおり、数学の理論を多角的に発展させています。

経済学部に所属しながら、ここまで純粋数学の研究を深く行っていることは、慶應経済の特徴の一つと言えるでしょう。


理論経済学とのつながり

河備教授は、もともと学部時代には理論経済学を学んでいました。

その後、本格的に数学へ進んだという経歴を持っています。

この背景があるため、経済学と数学のつながりに対して独自の視点を持っている点も特徴です。

例えば、経済学では「最適化」を考える場面が数多くありますが、その背後には変分法的な考え方があります。

河備教授は、数学研究の中でもそうした発想とのつながりを感じていると語っています。

つまり、純粋数学と理論経済学はまったく別の世界ではなく、深い部分で結びついているということです。


「とことんのめり込む」ことを大切にする姿勢

河備教授が学生に向けて伝えているメッセージの中で印象的なのが、「面白いと思ったことにとことんのめり込め」という考え方です。

大学や大学院では、単に単位を取ることだけが目的ではありません。

自分が本当に面白いと感じたテーマに深く向き合い、時間をかけて考え続ける経験そのものが大きな財産になります。

特に数学の世界では、すぐに答えが出ることばかりではありません。

一つの問題を何日も、何か月も考え続けることもあります。

その中で、「考えることそのものを楽しめるか」が非常に重要になります。

河備教授の研究室では、そうした知的な探究心や集中力が強く求められます。


領域Ⅰを支える数学的基盤

河備教授は、「経済数学」や「微分積分」といった科目も担当しています。

これらは、ミクロ経済学や計量経済学、ファイナンスなどを学ぶ上で欠かせない基礎となる科目です。

大学院で高度な理論研究を行う場合、数学は単なる補助ツールではなく、研究そのものを支える土台になります。

そのため、理論経済学や計量分野を志望する受験生には、数学的な基礎力が非常に重要です。

単に公式を覚えるだけではなく、「なぜその式が成り立つのか」を理解しようとする姿勢が求められます。


研究計画書で意識したいポイント

河備教授の研究分野に関心を持つ場合、研究計画書では「数学的アプローチ」を明確にすることが重要です。

例えば、確率モデルや数理的な分析を用いて、どのような経済現象を理解したいのかを整理します。

また、「なぜそのモデルを使うのか」「どのような数学的背景を重視するのか」を具体的に示せると説得力が増します。

さらに、単なる応用だけではなく、「理論そのものへの興味」があることも伝えられると良いでしょう。

河備教授の研究室では、表面的な分析ではなく、数学の根本的な構造に向き合う姿勢が重視されます。


まとめ:数学の深い世界に飛び込む

河備教授の研究は、経済学を支える数学の基盤そのものを探究するものです。

確率論や確率解析といった高度な数学を通じて、経済学や金融理論の背後にある本質的な構造を理解しようとしています。

「表面的な理解では物足りない」「数学そのものを深く学びたい」という人にとって、非常に刺激的な研究環境と言えるでしょう。

まずは数学の基礎をしっかり学び、自分自身がどの分野に強い知的好奇心を持つのかを考えてみてください。


※本記事の内容は執筆時点の情報をもとに整理しています。最新の募集要項や研究内容については、必ず公式サイトをご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。