慶應義塾大学大学院KMDの実務家教員と企業経営・起業経験を紹介するガイド

研究者×経営者、KMDで出会える実務家教員たち

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「KMDにはどんな実務家教員がいる?企業・起業経験から見る教授陣」です。

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)への進学を考える際、研究内容やカリキュラムとともに確認しておきたいのが、教員の経歴です。

KMDには、学術研究を中心に活動してきた教員だけでなく、企業経営や起業、行政、デザイン、エンタテインメントなどの分野で実務経験を積んできた教員も紹介されています。

大学院で学ぶ目的は、専門的な知識を身につけることだけではありません。実際の社会で生じている課題を研究テーマとして捉え直したり、新しい技術やサービスを社会へ届ける方法を考えたりすることも、大学院での学びにつながります。

特に、将来的に起業を目指している方や、企業で新規事業開発に携わりたい方、社会人としての経験を研究へ発展させたい方にとって、教員の実務経験は研究環境を検討するうえで参考になる情報です。

ただし、実務経験が豊富な教員であっても、大学院での研究指導の内容や学生との関わり方はそれぞれ異なります。

この記事では、KMD公式サイトで紹介されている教員の経歴をもとに、実務家としての経験と専門分野の関係を整理し、研究科選びや出願準備に役立つポイントを解説します。

KMDの実務家教員にはどのような特徴がある?

KMDの実務家教員から企業経営や事業開発について学ぶイメージ

実務家教員とは、一般に企業や行政機関などでの実務経験を持ち、その経験を教育や研究に生かしている教員を指します。

ただし、実務家教員という言葉には、すべての大学院で共通する厳密な分類があるわけではありません。

企業の経営者として活動している教員もいれば、過去に行政機関や企業で勤務し、その後大学で研究や教育に携わっている教員もいます。

また、研究者としての活動と企業経営を並行している教員や、クリエイティブ分野で作品制作や事業開発に携わってきた教員もいます。

KMDの教員プロフィールを見ると、行政、経営、技術開発、デザイン、エンタテインメントなど、さまざまな実務経験が紹介されています。

こうした経歴は、教員がどのような問題意識を持ち、どのような研究テーマに関心を持っているのかを理解する手がかりになります。

一方で、企業経営の経験があるからといって、必ずしも経営学を専門としているとは限りません。

実務経験と学術的な専門分野を区別しながら確認することが重要です。

行政・企業経営の経験を持つHiro Kishi氏

Hiro Kishi氏は、行政と民間企業の両方で実務経験を持つ教員として紹介されています。

ご提供いただいたKMD公式プロフィールの情報によると、通商産業省(現在の経済産業省)で勤務した経歴を持ち、その後、エイベックス株式会社の取締役やポリシーウォッチ・ジャパン株式会社の取締役などを務めてきたことが紹介されています。

行政機関と民間企業では、組織の目的や意思決定の仕組みが異なります。

例えば、行政機関では、公共的な課題や政策の実現に向けて制度や仕組みを検討することがあります。

一方、企業では、顧客や市場の動向を踏まえながら、事業の継続や成長に向けた意思決定が求められます。

両方の立場を経験していることは、社会制度とビジネスの関係を考えるうえで参考になります。

ただし、現在の研究テーマや研究指導の内容が、過去の職務経験と直接一致するとは限りません。志望する場合には、最新の公式プロフィールで専門分野や教育活動を確認することが重要です。

行政経験から考えられる研究テーマ

行政と企業経営の両方に関心がある場合には、政策とビジネスの関係を研究テーマとして考えることができます。

例えば、新しい技術を社会へ普及させる際には、企業の技術開発だけでなく、法制度や規制、行政との連携などが関係する場合があります。

また、デジタル技術を利用した新しいサービスを展開する際には、個人情報の保護や利用者の安全性など、社会的な課題への対応も必要になります。

研究テーマとしては、「新しいデジタルサービスの社会実装において、行政と企業の連携はどのような役割を果たすのか」「技術革新に対応する制度設計には、どのような課題があるのか」といった問いが考えられます。

ただし、これらは行政・企業経営という経歴から考えられる研究テーマの例であり、Hiro Kishi氏が現在指導している研究テーマを示すものではありません。

京都フュージョニアリングを創業したShutaro Takeda氏

Shutaro Takeda氏は、研究者としての専門性と起業家としての経験を併せ持つ教員として紹介されています。

ご提供いただいたプロフィール情報によると、2019年に京都フュージョニアリング株式会社を創業した経歴があります。

京都フュージョニアリングは、核融合に関係する技術の事業化を目指す企業として知られています。

核融合は、将来のエネルギー技術として研究開発が進められている分野の一つです。

ただし、研究段階にある技術を社会で利用できるようにするためには、技術的な課題だけでなく、資金調達や人材確保、事業モデルの構築など、さまざまな問題に取り組む必要があります。

このように、先端的な科学技術を事業へ発展させる取り組みは、一般にディープテックと呼ばれる領域とも関係します。

技術の研究開発と企業経営の両方を経験していることは、研究成果の社会実装を考えるうえで参考になります。

ディープテック起業から考えられる研究テーマ

ディープテック分野の起業では、研究成果が事業として成立するまでに長い時間を要する場合があります。

例えば、研究開発に多額の資金が必要になる場合や、製品化までに技術的な検証を繰り返す必要がある場合があります。

また、技術の専門性が高いほど、投資家や顧客に技術の価値を説明することが難しくなる可能性もあります。

研究テーマとしては、「ディープテック企業が研究成果を事業化する際には、どのような課題が生じるのか」「研究開発型スタートアップは、どのように資金調達と技術開発を両立させるのか」といった問いが考えられます。

さらに、エネルギーや環境技術に関心がある場合には、サステナビリティと事業開発の関係を研究することも考えられます。

重要なのは、起業の成功事例を知ることだけではなく、そこから研究上の問いを見いだすことです。

国際的な企業経営経験を持つJungeun Elly Kim氏

Jungeun Elly Kim氏は、国際ビジネス、経営戦略論、起業家活動、スタートアップ戦略などを専門分野とする教員として紹介されています。

ご提供いただいた公式プロフィールの情報では、GDM ConsultingやBiotech Holdingsなどの企業で役員としての経験を積んできたことが紹介されています。

国際的な企業経営では、国や地域によって異なる市場環境や商習慣、制度などを考慮する必要があります。

例えば、日本国内で成功した事業モデルが、海外市場でも同じように成立するとは限りません。

また、スタートアップが海外へ進出する際には、現地の顧客ニーズや競争環境、資金調達の仕組みなどを理解することが重要になります。

こうした実務経験と経営戦略に関する専門性は、グローバルな視点から起業や企業経営を研究したい方にとって参考になります。

スタートアップ戦略を研究する際の視点

スタートアップに関する研究では、企業を設立する方法だけでなく、事業を成長させる仕組みを考えることが重要です。

例えば、新しいサービスを開発する際には、顧客がどのような課題を抱えているのかを把握する必要があります。

また、競合企業との差別化や、事業を継続するための収益構造なども重要な検討対象になります。

研究テーマとしては、「スタートアップの成長には、どのような経営戦略が関係するのか」「海外市場へ進出する企業は、どのような組織的課題に直面するのか」といった問いが考えられます。

さらに、技術系スタートアップであれば、研究開発と事業開発をどのように結びつけるのかという問題も重要です。

実務経験を持つ教員の経歴を調べる際には、どのような企業で働いてきたのかだけでなく、その経験が現在の研究活動とどのようにつながっているのかを確認しましょう。

堀江新氏:ハプティクス研究と企業経営

KMDでハプティクスや身体情報学の研究成果を事業化するイメージ

Arata Horie(堀江新)氏は、身体情報学、ハプティクス、ヒューマンコンピュータインタラクションなどを専門分野とする教員として紹介されています。

また、ご提供いただいたプロフィール情報では、commissure Inc.の代表取締役兼CTOとして企業経営に携わっていることが紹介されています。

CTOは、一般に最高技術責任者を指し、企業の技術戦略や技術開発などに関わる役職です。

ハプティクスは、触覚や力覚など、人間が身体を通じて感じる情報を扱う技術分野です。

例えば、VR空間で仮想的な物体に触れた感覚を再現したり、遠隔地の物体の感触を利用者へ伝えたりする技術が関係します。

こうした研究成果を製品やサービスへ発展させる際には、技術的な性能だけでなく、利用者の使いやすさや製造上の制約などを考える必要があります。

技術開発と企業経営の両方に関わる経歴は、研究成果の社会実装を考えるうえで参考になります。

技術系の実務家教員から学ぶ意義

技術系の実務家教員の経歴を調べる際には、研究成果をどのように社会へ届けてきたのかという視点が重要です。

例えば、大学で開発した技術が実験室では十分に機能していても、実際の利用環境では新たな課題が生じる場合があります。

製品として利用するためには、耐久性や安全性、操作性、コストなどを検討する必要があるからです。

また、利用者が求めている機能と、研究者が技術的に実現したい内容が一致するとは限りません。

そのため、技術を社会へ実装する際には、利用者の課題を理解し、技術的な可能性と事業上の制約を調整することが重要になります。

研究テーマとしては、「新しい触覚技術を社会で利用する際には、どのような課題が生じるのか」「技術開発の段階で利用者の意見を取り入れることは、製品設計にどのような影響を与えるのか」といった問いが考えられます。

水口哲也氏:エンタテインメントと事業経営

水口哲也氏は、ゲームやエンタテインメント、メディア表現などの分野で活動してきた人物として紹介されています。

ご提供いただいたプロフィール情報では、エンハンスの代表や、エッジ・オブの共同創業者兼CCOなどを務めてきた経歴が挙げられています。

CCOは企業によって役割が異なりますが、クリエイティブに関する責任者を指す場合があります。

エンタテインメント分野では、技術的な新規性だけでなく、利用者にどのような体験を提供するのかが重要です。

例えば、ゲームでは、映像や音楽、操作方法などの要素を組み合わせることで、利用者の体験が形づくられます。

また、VRや触覚技術を利用したコンテンツでは、従来の映像表現とは異なる体験を設計することが考えられます。

こうした表現を作品や事業として成立させるには、制作技術だけでなく、企画や開発体制、利用者への提供方法なども重要になります。

エンタテインメント分野の実務経験から考える研究

ゲームやエンタテインメントに関心がある場合、大学院では作品制作そのものを目的にするだけでなく、体験の仕組みを研究することが考えられます。

例えば、映像と音楽の同期が利用者の没入感にどのような影響を与えるのかを調べることができます。

また、触覚情報を加えることで、ゲームや音楽の体験がどのように変化するのかという研究も考えられます。

研究テーマとしては、「複数の感覚を組み合わせた表現は、利用者の没入感にどのような影響を与えるのか」「インタラクティブな演出は、利用者の作品への参加感をどのように変化させるのか」といった問いが挙げられます。

さらに、クリエイティブ産業における事業開発や、作品の価値をどのように社会へ届けるのかという問題も、研究の切り口として考えられます。

ただし、教員の制作実績や経営経験と、現在の研究指導内容が一致するとは限らないため、最新の教育活動を確認することが重要です。

Matthew Waldman氏:デザインとブランドづくり

Matthew Waldman氏は、NOOKAの創業者として知られ、デザイン分野での実務経験を持つ教員として紹介されています。

デザインに関する実務経験は、製品の形状や見た目だけでなく、利用者がどのような価値を感じるのかという問題を考えるうえでも参考になります。

例えば、同じ機能を持つ製品であっても、形状や操作方法、情報の伝え方によって利用者の印象が変わる場合があります。

また、ブランドづくりでは、製品の特徴をどのように伝え、利用者との関係を構築するのかが重要になります。

研究テーマとしては、「製品のデザインは、利用者の価値認識にどのような影響を与えるのか」「ブランドの世界観は、利用者の製品選択にどのように関係するのか」といった問いが考えられます。

デザインとビジネスの両方に関心がある方にとって、参考になる実務経験です。

実務家教員の経歴を研究科選びにどう生かす?

実務家教員の経歴を調べる際には、企業名や役職だけに注目しないことが重要です。

例えば、大企業の取締役を経験した教員であっても、現在の研究テーマが企業経営そのものとは限りません。

また、スタートアップを創業した教員であっても、大学院では技術開発や社会課題に関する研究を中心に指導している可能性があります。

そのため、教員の実務経験を確認した後には、現在の専門分野や研究プロジェクト、論文、教育活動などを調べることが重要です。

自分が学びたい内容と教員の専門性がどのようにつながるのかを整理することで、研究科選びの判断材料になります。

実務家教員から学ぶメリット

実務経験を持つ教員から学ぶことには、いくつかの意義が考えられます。

一つは、研究上の課題を実際の社会や企業の問題と結びつけて考えやすくなることです。

例えば、企業で新しいサービスを開発する際には、技術的な実現可能性だけでなく、顧客の課題や市場環境なども重要になります。

また、組織の中で新しい取り組みを進める場合には、関係者との調整や意思決定の仕組みなどが関係します。

こうした実務上の課題を研究の対象として捉え直すことで、経験を学術的な知識へ発展させることができます。

ただし、実務経験を持つ教員が在籍していることと、学生が必ず実務的な助言を受けられることは同じではありません。

実際の指導内容や研究活動への関わり方については、事前に確認する必要があります。

学術研究と実務経験をどう結びつける?

大学院で重要なのは、実務経験をそのまま紹介することではなく、そこから研究上の問いを見いだすことです。

例えば、企業で新規事業開発に携わってきた方であれば、事業が成功した経験だけでなく、意思決定が難しかった場面や、顧客の課題を十分に把握できなかった経験などが研究の出発点になる場合があります。

また、技術開発に携わってきた方であれば、研究段階では実現できていた技術が、実際の利用環境では十分に機能しなかった経験なども研究テーマにつながります。

こうした経験を整理する際には、「何が起きたのか」「なぜ問題が生じたのか」「どのような方法で明らかにできるのか」という順序で考えるとよいでしょう。

実務経験を学術的な問いへ発展させることで、大学院で研究する意義を明確にできます。

社会人経験をKMDでの研究に生かす方法

社会人としての経験を持つ方がKMDへの進学を考える場合には、これまでの仕事で感じてきた問題意識を整理することが重要です。

例えば、営業やマーケティングに携わってきた方であれば、顧客の課題をどのように把握するのかという問題を研究テーマとして考えることができます。

また、システム開発に携わってきた方であれば、技術の使いやすさや利用者の体験などを研究対象にすることが考えられます。

経営企画や新規事業開発に携わってきた方であれば、技術を事業へ発展させる方法や、組織の意思決定に関する問題を研究することもできます。

重要なのは、これまでの職務経歴を詳しく説明することだけでなく、その経験からどのような研究上の課題を見いだしたのかを示すことです。

KMDとビジネススクールの違いを考える

KMDの実務家教員に関心がある方の中には、ビジネススクールへの進学も検討している方がいるかもしれません。

例えば、慶應義塾大学大学院には、経営管理研究科(KBS)もあります。

KBSでは、経営学に関する体系的な学びや、企業経営に関する課題を中心に学ぶことができます。

一方、KMDでは、メディアデザインという視点から、技術やデザイン、社会との関係を横断的に研究することが特徴です。

そのため、企業経営そのものを体系的に学びたい場合には、ビジネススクールが適している可能性があります。

一方、新しい技術やサービスの開発、デザイン、社会実装などを研究したい場合には、KMDの研究環境が候補になることがあります。

ただし、実際の研究内容や教育方法は研究科によって異なるため、最新のカリキュラムや教員情報を比較することが重要です。

実務家教員が多い研究環境の注意点

実務経験を持つ教員が在籍していることは魅力の一つですが、それだけで研究科を選ぶことはおすすめできません。

例えば、企業経営に携わっている教員の場合、大学での教育活動と企業での業務を並行していることがあります。

また、兼任教員の場合には、専任教員と研究指導への関わり方が異なる可能性があります。

そのため、希望する教員がどの程度学生の研究指導に関わっているのかを確認することが重要です。

また、実務家教員の経歴に魅力を感じた場合でも、その教員の専門分野と自分の研究テーマが一致しているかを検討する必要があります。

実務経験の豊富さと研究指導の適合性は、別の観点から判断することが大切です。

研究計画書では実務経験を研究上の問いへ発展させる

KMDの実務家教員の専門分野を調べながら研究計画書を作成するイメージ

実務家教員のもとで研究したい場合、研究計画書では、実務経験と研究目的の関係を明確にすることが重要です。

例えば、「将来起業したい」という目標だけでは、大学院で何を研究するのかが十分に伝わらない場合があります。

そこで、「技術系スタートアップが事業化する際に、どのような課題が生じるのかを研究したい」という形で、研究上の問いへ発展させることが考えられます。

また、企業で新規事業開発に携わってきた方であれば、「新規事業の開発過程で、顧客の意見をどのように取り入れることが有効なのか」という問いを考えることもできます。

さらに、デザイン分野に関心がある場合には、「製品のデザインは、利用者の価値認識にどのような影響を与えるのか」といった研究テーマも考えられます。

研究計画書では、問題意識、研究目的、研究方法、期待される成果を整理し、実現可能な計画としてまとめることが重要です。

志望理由書では教員の経歴と自分の経験を結びつける

志望理由書では、「有名企業の経営経験を持つ教員がいるから」「起業経験のある教員から学びたいから」という理由だけでは、説得力が十分ではない場合があります。

重要なのは、その教員のどのような経験や専門分野に関心を持ち、自分の研究目的とどのようにつながるのかを説明することです。

例えば、ディープテック分野の起業に関心がある場合には、研究成果を事業化する際の課題を研究したいという問題意識を示すことができます。

また、エンタテインメント分野に関心がある場合には、技術と表現を組み合わせた新しい体験を研究したいという目的を説明できます。

社会人経験がある方であれば、これまでの仕事で直面した課題と、大学院で研究したい内容を結びつけることも重要です。

教員の経歴を紹介すること自体を目的にするのではなく、その経歴や専門分野を調べた結果、自分がどのような研究に取り組みたいと考えたのかを示しましょう。

面接・口述試験で説明できるようにしたいこと

大学院入試で面接や口述試験が実施される場合には、研究テーマについて具体的に説明できるようにしておくことが重要です。

例えば、「なぜその研究テーマに関心を持ったのか」「これまでの経験と研究テーマはどのようにつながるのか」「なぜKMDで研究したいのか」といった質問が考えられます。

また、実務家教員の経歴に関心を持った場合には、その教員の専門分野と自分の研究テーマの接点を説明できるようにしておくとよいでしょう。

ただし、教員の企業経営経験に関心があることと、その教員の研究指導を受けたい理由は同じではありません。

研究上の問いを明確にし、どのような方法で研究を進めたいのかを説明できるようにすることが重要です。

出願前に確認したいポイント

実務家教員のもとで学びたい場合には、まずKMD公式サイトの教員プロフィールを確認しましょう。

その際には、過去の企業経営や起業の経験だけでなく、現在の専門分野や研究プロジェクト、教育活動などを確認することが重要です。

また、専任教員、特任教員、兼任教員など、教員の所属や職位によって研究指導への関わり方が異なる場合があります。

希望する教員が現在どのような研究指導を担当しているのかについても、最新の公式情報や説明会などで確認しておくとよいでしょう。

さらに、企業での役職や所属先は変更される場合があります。教員の過去の経歴と現在の活動を区別して確認することが大切です。

出願資格、提出書類、英語に関する要件、研究計画の扱いなどについては、必ず受験年度の募集要項を確認してください。

まとめ

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)には、行政、企業経営、起業、デザイン、エンタテインメントなど、さまざまな分野で実務経験を持つ教員が紹介されています。

Hiro Kishi氏の行政・企業経営経験、Shutaro Takeda氏のディープテック分野での起業経験、Jungeun Elly Kim氏の国際的な企業経営経験などは、政策とビジネス、技術と事業化、経営戦略などを考えるうえで参考になります。

また、堀江新氏の技術開発と企業経営の経験、水口哲也氏のエンタテインメント分野での活動、Matthew Waldman氏のデザイン分野での実務経験なども、KMDの教員の経歴の多様性を理解

手がかりになります。

ただし、実務経験が豊富な教員が在籍していることと、その教員から希望する研究指導を受けられることは同じではありません。

大学院を選ぶ際には、教員の企業経営や起業の経験だけでなく、現在の専門分野や研究活動、研究指導体制などを確認することが重要です。

また、実務家教員に関心がある場合には、自分のこれまでの経験や将来の目標を整理し、大学院で何を研究したいのかを明確にすることが大切です。

実務経験を学術的な研究へ発展させたい方や、技術やデザインを社会へ届ける方法を研究したい方は、KMDの教員の専門分野や研究活動を丁寧に調べ、自分の問題意識との接点を探してみてください。


※本記事はご提供いただいたKMD公式サイトの教員プロフィール情報をもとに作成しています。教員の所属・職位・専門分野・企業での役職・研究指導体制、研究プロジェクト、入試制度などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。