院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
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今回のテーマは
システムデザイン・マネジメント研究科の入試制度と評価構造の全体像です。
SDM研究科を志望する方からは、次のような声をよく聞きます。
- 文系でも理系でも受けられると聞いたが、何を評価されるのか分からない
- 専門分野がバラバラな研究科で、どう比較されるのか不安
- アイデア重視なのか、研究重視なのか判断がつかない
これらの混乱は、
SDM研究科の入試が「能力」ではなく「設計の考え方」を見ている
という点を理解できていないことから生じています。
1. SDM研究科は「専門家養成」ではない
まず重要な前提として、
システムデザイン・マネジメント研究科は、
- 特定分野の専門家を育てる
- 技術者・研究者をそのまま選抜する
研究科ではありません。
SDMが選抜しようとしているのは、
- 複雑な問題をどう捉えるか
- 要素同士の関係をどう整理するか
- 全体を設計し直そうとする思考があるか
という、問題設定と設計の力です。
そのため、
- 文系・理系
- 学部卒・社会人
- 技術者・企画職
が同じ土俵で評価される構造になっています。
2. SDM入試で専門分野が揃っていない理由
SDM研究科の受験生は、
- 工学系
- 情報系
- 経営・政策系
- デザイン・企画系
など、背景が非常に多様です。
これは偶然ではなく、
意図的な設計です。
SDMが扱う対象は、
- 社会システム
- 組織
- サービス
- 技術と人の関係
など、単一分野では完結しない問題です。
そのため入試でも、
- 専門知識の深さ
ではなく - 異なる要素をどう組み合わせて考えるか
が見られています。
3. SDM研究科の評価は「点数」では測れない
SDM研究科の入試は、
- 書類
- 面接
を中心に行われますが、
評価は単純な点数配分ではありません。
見られているのは、
- 問題設定の妥当性
- システムとしての整理力
- 研究として検討可能か
- 学びによって設計が変わる余地があるか
といった、定量化しにくい要素です。
そのため、
- 発想は面白いのに落ちる
- 経歴は立派なのに評価されない
という結果が起こります。
4. 書類と面接の基本的な役割分担
SDM研究科の入試では、
- 書類
- 面接
が、次のように役割分担されています。
書類
- 問題をどう捉えているか
- 研究として成立しているか
- 設計の枠組みがあるか
面接
- その考えが本人のものか
- 指摘によって設計を見直せるか
- 対話として成立するか
面接は逆転の場ではなく、
書類で示した設計思考の確認
という位置づけです。
5. SDM研究科で評価されやすい人の特徴
SDM研究科の入試で評価されやすい人には、
次のような共通点があります。
- 問題を「要素」と「関係」で説明できる
- 一つの正解を主張しない
- 設計は仮置きだと理解している
- 他の見方を受け入れられる
逆に、
- アイデアの新しさを強調しすぎる
- 社会課題の大きさだけを語る
- 実装できることをアピールする
姿勢は、
評価を下げやすくなります。
6. SDM入試の評価構造を一言で言うと
システムデザイン・マネジメント研究科の入試は、
- 「何を作りたいか」
ではなく - 「どう設計し直そうとしているか」
を見る試験です。
専門性・経験・肩書きは、
設計の材料にはなりますが、
評価の中心ではありません。
まとめ SDM入試は「設計思考の入口」を見る試験
SDM研究科の入試で問われているのは、
- 能力の高さ
- 実績の派手さ
ではありません。
問われているのは、
複雑な問題を前にして、
立ち止まり、構造を整理し、
設計として考え直そうとする姿勢があるか
という一点です。
この評価構造を理解できるかどうかで、
研究計画書の書き方も、
面接での受け答えも、
大きく変わってきます。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


